センスのいいもの

2021.07.28

​​​日々の食卓を楽しむ。使い勝手のいい、和食器選びのポイントは?

​​​​日々の食卓を楽しむ。使い勝手のいい、和食器選びのポイントは?

食卓を囲む時間は、豊かな時間。生きる糧を得たり、大切な人たちと語り合ったり、ひと呼吸置いたりできる大切な時間です。食器をひとつ変えるだけで、いつものメニューがぱっと華ぐことも。このお皿にどう盛り付けようかな?と、作り手が楽しめるのも食器の魅力です。

滋賀県で和食器のセレクトショップ「flatto」を営む山本さんご夫婦に、和食器のある暮らしとその魅力、和食器の選び方や扱い方についてお伺いしてきました。

自然に囲まれた、和食器のセレクトショップ

▲ お店の外観

琵琶湖と比良山系にはさまれ、人々の暮らしと自然が融合している比良エリア。樹々の中を抜けると、道路沿いにふいに現れる小さな一軒家。一歩店内に入ると、木の空間が広がり、心地よさそうに棚に並んだ食器たちが出迎えてくれます。

「和食器は、日本で作られている食器という意味。曖昧な概念でもあるので、私たちは日本の食卓を豊かにしてくれる、日本食に合う食器と捉えています。中でも、私たちのショップで取り扱っているのは、作家さんの和食器です。ひとつひとつ人の手によって作られた、世界にふたつとないもので、それぞれに個性やぬくもりを感じることができます。」

▲ (左)山本純一郎さん、(右)山本歩未さん

もともと京都在住の山本さんご夫婦。2014年からwebショップをされていましたが、ゆっくりと商品に触れて選んでほしいという思いから、京都から滋賀県の湖西エリアに移住し、2018年から店舗をオープン。1階はショップ兼ギャラリー・2階は住まいという形で運営をされています。

「初めて取り扱ったのは、木下和美さんの器でした。ネット検索で見つけて一目惚れしたんです。形やデザインに独特の雰囲気があり、焼き物に対してこれまで持っていた概念がガラッと変わりました。和食器とはこんなに素敵なものかと。それからというもの、和食器の魅力に惹かれ続けています。」

▲ 女性作家・木下和美さんの食器

全国の産地や陶器市、クラフト市に足を運びながら、焼き物を見る目を鍛えていき、現在ショップで取り扱っている作家さんは約20名、点数も1000点を超えています。

「選ぶ基準は、自分たちがほしいと思うもの。今ショップで取り扱っているものは、自分たちの食卓で実際に使ってみて良さを感じたものばかりです。食器は飾り物ではなく、使ってなんぼ。使うことで見えてくる実体験を、お客様にお伝えしています。」


和食器を選ぶ時のコツは?

お二人の話を伺っていると、和食器への愛情がひしひしと伝わってきます。お店でも実際に、お客さんと一緒に食器を選ぶことも多いのだとか。和食器を選ぶときのコツはあるのでしょうか。

「ご家庭の食卓シーンをまず思い浮かべることです。日々どんな料理を作るか、料理は大皿に盛って出すか、小分けして出すか、使う頻度はどうかなどです。それによってデザイン、サイズや重さの軸が決まってきます。見過ごしがちなのが、収納のしやすさ。実際に食器棚に収納できるかどうかは大切な視点です。テーブルの色も食器を置いたときに、意外と重要となりますよ。」

▲ サイズや形は、日々の食卓で使いやすいものをイメージして選んで。
▲ 食卓テーブルの色合いで、食器を乗せた時の雰囲気が変わる。

食卓を華やかに。美味しそうに盛り付けるには?

せっかくの和食器はやっぱりおしゃれに盛り付けて使いたい!煮物・焼き物・汁物などいろいろなメニューがある中で、食器との組み合わせや食卓の彩り方のポイントはどんなところにあるのでしょう。

「料理と食器は、同系色か反対色で組み合わせるとまとまります。例えば、唐揚げや煮物など茶系の食事には茶系の食器、もしくは緑系の食器が合います。白・黒の食器は基本的にオールマイティですね。食卓全体のコーディネートという目線でいうと、メインの大皿をベースにしてその他のお皿を組合せていくのがおすすめです。

さらに、盛り付けのポイントとしては、縁に余白を残して真ん中に高く盛ること。一気におもてなし感がでますよ。」

▲ 茶系のものは茶系のお皿で。色が喧嘩せずまとまる。
▲ 唐揚げなど茶系のものは、反対色をもってきても映える。
▲ 縁に余白をもたせて、中心を高く盛る。
▲ 同じ色や形で揃えなくても、バリエーションとして楽しめる。

気に入った和食器を長く使うには

使っていくうちに愛着が湧いてくるのが食器の魅力。なるべくきれいな状態で長く使いたいものですが、プロの方たちが特別心がけていることを伺いました。

「粉引(こひき)など化粧土が使われている陶器は、シミが付きやすいという問題があります。食器を使う前に、水にくぐらせることをおすすめします。5分ほどおき、拭き取って料理を盛り付けてください。水分が汚れから守ってくれます。

そして使った後はなるべく早く洗うこと。汚れがついたままにするとシミの原因になります。裏側など、釉薬のかかっていない部分はカビが生えやすいので水分をよくふき取ること。見た目が乾いていても中に水分が残っていることがあるので、長くしまっておくときもしっかり乾燥させることがポイントです。」

食器との出会いは人とのご縁のようなものだと話される山本ご夫婦。日々の食卓を彩ってくれる食器とも、長く付き合っていきたいですね。

最後に

山本さんご夫婦のお話を伺って感じたのが、食卓をアレンジすることを最大限で楽しんでいるなということです。この料理にはこのお皿でなければならない、などの固定概念をなくして、この料理をこの食器に乗せるとどんな風景になるだろう?と、試してみる過程が大切なのかもしれません。そして、つくる人も食べる人も食卓というシーンを存分に楽しむこと。毎日楽しい食卓は、ひいては豊かな暮らしに繋がるのかもしれませんね。

取材協力

和食器通販セレクトショップ「flatto」
和食器のある暮らしを身近にしてくれる。

滋賀の比良エリアにある作家ものの和食器を扱うショップ。ひとつひとつ手作りの作家さんの食器は、オーナー夫婦が自ら足を運んで、惹かれて全国から集めてきたもの。知人の家に遊びにきたかのような和やかな空間の中で、ゆっくり手にとって食器と出会おう。

※ご紹介した和食器は、オンラインショップにて購入いただけます。品切れなどの理由で購入できないものもあります。

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