公開日2022.07.22
【スチールラック】 DIYでおしゃれにリメイクした事例とリメイク方法
過去に購入したことがある方も多いスチールラック。使い続けるうちに、無機質なデザインが部屋のイメージに合わず使わなくなった…という方もいるかもしれません。
今回は、DIYでスチールラックをリメイクして活用するアイデアをご紹介。ホームセンターの材料と少し手を加えることでおしゃれなインテリアとして楽しめますよ。
【スチールラック】DIYでおしゃれにリメイクした事例
スチールラックって?
スチールラックとは金属(鉄)でできた家庭向けの収納棚のこと。メーカーによってメタルラック、ホームエレクターとも呼ばれ、ホームセンターや今ではネットでも気軽に購入できます。組み立てが簡単、頑丈で値段も手頃。過去に購入したことがある方も多いのでは?
サイズはメーカーによりさまざまなタイプがあります。
リメイクで使用したサイズ
大:横897mm 奥行345mm 高さ1497mm(棚部分の高さ幅30mm)
中:横602mm 奥行356mm 高さ895mm(棚部分の高さ幅30mm)
小:横589mm 奥行339mm 高さ465mm(棚部分の高さ幅23mm)
長年使い続けているため、サビが出ています。
DIYでおしゃれにリメイクさせるアイデア
ヴィンテージ風ラック
ラック全体に塗装し、オイルで塗装した木材を取り付けるだけでヴィンテージ風ラックに仕上げています。本来スチールラックの棚は網目状(メッシュ)になっているため、小物や脚のあるものの収納には向いていませんが、木材を置くことで収納することもできます。
北欧風テーブル
スチールラックの背が低いタイプをサイドテーブルとしてリメイク。ラック全体に塗装し、オイルで塗装した木材とトップにタイルを取り付けて北欧風のおしゃれなサイドテーブルに仕上げています。
それでは、それぞれのリメイクの手順をご紹介します。
DIY初心者向け!準備する前におさえておきたい6つの工程
ヴィンテージ風ラック
ヴィンテージ風ラックに使用する材料
・棚用の木材
スチールラック棚の横幅・奥行に合う木材を必要な分用意。
今回は1×4材(6F/19×89×1820mm)をカット。
・端材(固定用)
- 鉄部用つやなし
カラースプレーブラック
- 木材用オイルフィニッシュワックス
ヴィンテージ風ラックのリメイク手順
- 1. スチールラックに塗装する
- 2. 支柱部分の四隅をカットする
- 3. 棚用の木材を塗装して固定する
- 《合計所要時間目安:約3時間》
1. スチールラックに塗装する
スチールラックを解体して全体にやすりがけをします。やすりがけをすることで表面についたサビを落として表面のザラつきをなくし、塗装の保ちを良くすることができます。
鉄用のラッカー塗料で塗装をします。色はつやなしのブラックでヴィンテージ調に仕上げます。
2. 支柱部分の四隅をカットする
棚に木材を置いてスチールラック支柱のサイズを確認し、木材の四隅をノコギリでカットします。
3. 棚用の木材を塗装して固定する
木材の表面にやすりがけをしてザラつきを取り、塗装が均一に乗るようにします。木材用のオイルフィニッシュワックスを塗装します。オイルフィニッシュワックスは、塗装後すぐに乾いた布で拭き取ると、表面のムラがなくなり木目を生かしつつキレイな見た目になります。
塗料が乾いたら木材を取り付けていきます。棚用の木材を並べて裏返したスチールラックの棚を上に置き、真ん中に十字になるよう端材を置いて裏側からビスで固定します。
他の木材も固定させてスチールラックを組み立てたら、ヴィンテージ風ラックの完成です。
北欧風テーブル
北欧風テーブルに使用する材料
・棚用の木材
スチールラックの棚の横幅・奥行に合う木材を必要な分用意。
今回は1×4材(6F / 19×89×1820mm)をカット。
・木枠用の木材
スチールラックの横幅・奥行・高さに合う木材を必要な分用意。
今回は桧仕上材(12×45×1820mm)を棚の横幅+24mmと奥行に合うサイズにカット。
・タイルを貼る木材
ラックの棚のサイズに合う木材を用意。今回はベニヤ板を使用
・端材
- マルチプライマー
- 水性塗料モルタルグレー
- オイル
- タイル(写真は45角)
北欧風テーブルのリメイク手順
- 1. スチールラックに塗装する
- 2. 支柱部分の四隅をカットして木材を塗装する
- 3. 2・3段目の棚に木枠と棚様の木材を取り付ける
- 4. 1段目の棚に木材を取り付ける
- 5. タイルを貼る
- 《合計所要時間目安:約4時間》
1. スチールラックに塗装する
スチールラック全体に軽くやすりがけをしてマルチプライマーを塗っていきます。水性塗料を金属類やガラス等に塗装する場合は、マルチプライマーを先に塗ってから塗装をすると、色ムラを防ぐことができます。
マルチプライマーが乾いたら、水性塗料を上から塗装します。色はモルタルグレーを選びました。
2. 支柱部分の四隅をカットして木材を塗装する
ヴィンテージ風ラックと同様に、支柱のサイズを確認し、木材の四隅をノコギリでカットした後、木材の表面をやすりがけして塗装します。こちらもオイルフィニッシュで塗装したらすぐにウエスで拭き上げます。
3. 2・3段目の棚に木枠と棚板を取り付ける
スチールラックの無機質さを隠すため、棚側面に木枠を取り付けます。
スチールラックの棚側面に木枠用の木材を配置してサイズを確認してから、四隅をビスで固定します。
木枠と棚用の木材とを側面からビスで固定します。出来上がったら、スチールラックにはめ込みます。
4. 1段目の棚に木材を取り付ける
1段目の表面にはタイルを貼るため、スチールラック自体に木枠を固定してタイルを貼った時に高さが合うよう調整する必要があります。
2・3段目と同じ要領で木枠を作ってスチールラックにはめ込みます。木枠の内側両サイドに端材を置き、木枠の外側からビスで留めて、スチールラックに固定します。
ベニヤ板を置いて、裏からビスで留めて固定します。
5. タイルを貼る
ベニヤ板にタイルを貼っていきます。通常はタイル専用ボンドを使用しますが、今回は平面な場所に貼るので、木工用ボンドでも十分接着可能です。
タイルの選び方と貼り方
タイルのサイズは10mm角や30mm角、60mm角など小さいものから大きいものまでたくさん種類があります。タイルを選ぶ時は、タイルを敷く場所のサイズとタイルサイズとを計算してできるだけピッタリはまるものを選びましょう。
通常、タイルを貼る場合はタイルとタイルの隙間を埋める「目地入れ」という作業を行いますが、今回はあえて目地なしにして手間を省きました。ただ、隙間ができてしまうため、隙間のサイズに合う木材を用意して間に入れました。こうしたひと工夫もDIYの楽しみ方のひとつです。
ボンドが乾いたら北欧風テーブルの完成です。
リメイク後
同じスチールラックでも塗装の色を変えるだけでイメージをガラリと変えることができます。工夫次第で今のインテリアに合ったリメイクも楽しめますよ。
使った道具
・インパクトドライバー ・ウエス
・ノコギリ ・やすり
・木工用ボンド ・さしがね
初心者必見!DIYを始めるならまずは揃えておきたい工具5選
かかった費用
- ・1×4材(6F)17枚=¥7,461
- ・桧仕上材 3枚=¥3,927
- ・ベニヤ板 1枚=¥1,639
- ・木材用オイルフィニッシュワックス 1つ=¥2,189
- ・鉄部用つやなしカラースプレーブラック 3本=¥3,267
- ・マルチプライマー 1つ=¥989
- ・水性塗料 モルタルグレー 1つ=¥979
- ・タイル(45角 / 36個入り) 3セット=¥1,386
- ・木材カット代 ¥572
ラック2台とテーブル 合計 ¥22,409(税込)
- ※価格表記はすべて税込み
- ※ワトコオイル、刷毛、養生シート、やすり、木工用ボンド、ビス代は含みません。一部、端材も使用。
最後に
今回は古くなったスチールラックを使ってリメイクをしましたが、スチールラックは安価でサイズ展開も豊富なので、自分好みの棚を作りたい時は、DIYのベースに使うというのも良いかもしれません。
自分らしいリメイクにチャレンジしてみてくださいね。
動画で詳しくご紹介
sumica YouTube動画
協力アドバイザー
建築、内装設計デザイン
TO DO 藤田 剛
2008年より設計デザイン事務所主宰
住宅や店舗のデザイン・設計業務を主に、素材や質感、ストーリーを大切にしたデザイン業務を行う。空き家問題にも取り組み、淡路島に移住し築100年の古民家を自ら改装しながら地域交流拠点としての活用を目指す。