インテリア

公開日2025.08.05

ボヘミアンインテリアとは?家具・配色の特徴と部屋の作り方

自由で個性的な空間に憧れたことはありませんか?「ボヘミアンインテリア」は、そんな想いを叶えてくれるスタイル。

忙しい毎日に、少しの“ゆるさ”と“自分らしさ”を取り戻してくれる魅力が詰まった、ボヘミアンインテリアの特徴や取り入れ方を、初心者の方にも分かりやすくご紹介します。

二級建築士 / インテリアコーディネーター

久保 貴美

ボヘミアンインテリアとは?

そもそも「ボヘミアン」とはどういう意味なのでしょうか。ボヘミアンという言葉が生まれた歴史的な背景から、ボヘミアンインテリアへの理解を深めてみましょう。

ボヘミアンという言葉の由来

「ボヘミアン」という言葉の由来は、ヨーロッパ中部のボヘミア地方(現在のチェコ西部)にあります。かつてフランスでは、放浪の民であるロマ(ジプシー)の人々がこの地から来たと信じられていたため、彼らを「ボヘミアン」と呼ぶようになりました。 「ボヘミアン」は当初、放浪的・自由奔放な暮らしをする人々を指していましたが、やがて19世紀のパリの芸術家たちにも使われるようになり、“ボヘミアン=芸術的で自由なライフスタイル”という意味へと広がっていきました。

ボヘミアンインテリアの特徴

ボヘミアンという言葉の由来が示すように、ボヘミアンインテリアは、自由と個性を楽しむ、まるで旅しているような開放感と心地よさに溢れたインテリアです。

家具や色づかい、使われる素材には、以下のような特徴があります。

家具

  • ・木製、古材
  • ・ペイントが剥がれたようなシャビー加工や、ハンドメイドの家具
  • ・象嵌細工やカービング(彫刻)入りの家具
  • ・アフリカ、インド、メキシコなど異国文化をミックス

色づかい

  • ・アースカラー
  • ・異国情緒を感じる鮮やかな色づかい(ディープレッド、ターコイズ、エメラルドグリーン、マスタードなど)

素材

  • ・無垢材、古材
  • ・ラタン、チーク、バンブー
  • ・コットン、リネン、ジュート
  • ・皮(キャメル)

ボヘミアンインテリアの種類

ボヘミアンインテリアは、大きく2種類に分けられます。それぞれの特徴を解説します。

1.ナチュラル系ボヘミアン

ボヘミアンインテリアの中でも特に日本の住宅やライフスタイルになじみやすいスタイルです。
シンプルな自然素材の家具と落ち着いたアースカラーをベースに、民族的な手仕事の小物や異国情緒を感じるファブリックなどでアクセントをつけます。サイドテーブルやスツールなどの小さな家具で民族テイストを取り入れても◎。

個性も大切にしたいけど、ベースはシンプルなインテリアがお好きな方におすすめです。

2.エスニック系ボヘミアン

エスニック系ボヘミアンは、ボヘミアンの原点に近く、個性と色彩、文化的な要素がたっぷり詰まったインテリアです。
モロッコ、インド、トルコ、南米、アフリカなど、世界中の民族文化や伝統工芸をインテリアに取り入れ、まるで旅先で集めたアイテムを飾るような空間です。

シンプルな空間よりも、色や装飾に囲まれた個性あふれる空間がお好きな方におすすめです。

お部屋をボヘミアンインテリアにするポイント

自由と個性、異国情緒を楽しむボヘミアンインテリア。ここでは、家具や照明、カーテン選びのポイントを解説します。

家具を選ぶ時のポイント

テーブルやソファの脚は木製で、明るいナチュラル色よりは、使い古されたような濃い目の色の方がいいでしょう。ラタンの家具や古材、ヴィンテージ家具もおすすめです。
エスニック系ボヘミアンにしたい場合は、アフリカの家具やモロッコのプフ、トレーテーブルなど民族テイストの家具を取り入れて。

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照明を選ぶ時のポイント

照明のシェードは、木やラタン、バンブー、コットンなどの天然素材のものがおすすめです。光の色は、温かみのある電球色がいいでしょう。
アクセントとして、モロッカンランプやトルコランプを取り入れると、より民族テイストが濃くなります。

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カーテンを選ぶ時のポイント

家具や照明、小物でボヘミアンテイストを取り入れている場合、カーテンは、アイボリー、ベージュ、カーキなどのアースカラーの無地もしくは地模様のシンプルなものがおすすめです。素材は、リネン、コットン、ガーゼなどの天然素材がよく似合います。自然素材やカラフルなトリムがついたタッセルでアクセントをつけてもGOOD。また、既成のカーテンにとらわれず、布をラフに結んで吊るしてもいいですね。

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家具を買い替えずに、ボヘミアンインテリアを作るには?

できるだけ家具を買い換えず、コストをおさえながらボヘミアンインテリアを作りたい場合は、以下の3つのポイントを押さえましょう。

1.「ファブリック」や「ラグ」でボヘミアンテイストをプラスする

▲ 久保コーディネート事例

ファブリックやラグなどで、お部屋の比較的大きな面積のイメージを変えると効果的です。例えば、民族テイストの布をソファにかけたり、テーブルに掛けたりすると、簡単にボヘミアンテイストをプラスすることができます。
また、キリムやヴィンテージラグなども空間イメージをガラッと変えてくれます。

2.「サイドテーブル」や「スツール」などの小さな家具で取り入れる

既にある大きな家具を生かしながら、サイドテーブルやスツールなどの小さな家具でボヘミアンテイストをプラスするのもおすすめです。
例えば、古材のスツール、モロッカンテーブル、アフリカンテーブルなどはいいアクセントになります。

3.装飾小物で取り入れる

ボヘミアンインテリアといえば、マクラメタペストリー。これ一つで、ボヘミアンな雰囲気を出すことができます。その他、マクラメのプラントハンガーもおすすめです。その他、ウォールバスケットを壁面に飾ったり、ラタンの鉢カバー、バスケットなどで自然素材をたくさん取り入れて。

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ボヘミアンインテリアが購入できる、おすすめショップ

オンラインでも購入できる、おすすめのボヘミアンインテリアのショップ(メーカー)をご紹介します。ボヘミアンインテリアが好きな方、興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

Orne de feuilles(オルネ ド フォイユ)

国やジャンルにとらわれず、店主が本当にいいと思うものが揃ったショップ。特に、海外のヴィンテージファブリックが豊富。洗練されたボヘミアンがお好きな方におすすめ。

ANTRY(アントリー)

「ヴィンテージと寄り添う暮らし」をスローガンに、ヴィンテージ家具やオリジナル家具を扱うショップ。海外の輸入雑貨も多く、ラタンやバンブーのバスケットの種類も豊富。

FATIMA MOROCCO(ファティマモロッコ)

モロッコの洗練されたアイテムを扱うショップ。土着的になりすぎない、ひと匙のボヘミアンテイストをプラスしたい方におすすめ。

Galata Bazaar(ガラタバザール)

トルコを中心に、エジプト、モロッコ、イラン、インド等からセレクトした、ラグやクッション、ランプなどを扱うショップ。特に、キリムの品揃えは圧巻!

最後に

自由な発想と自分らしさを大切にするボヘミアンインテリアは、日々の暮らしに彩りと癒しを与えてくれます。決まりにとらわれず、好きなものを集めて作る空間は、きっとあなたにとって特別な場所になるでしょう。
ぜひ、自分だけの“ボヘミアンスタイル”を楽しんでみてくださいね。

アドバイザー

二級建築士 / インテリアコーディネーター

久保 貴美

個人邸やモデルルームのコーディネート、店舗の装飾&ディスプレイなど空間づくりに関わるあらゆる分野で活動中。

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