公開日2023.12.07
【新築住宅】階段の位置は重要!リビング階段のメリットとデメリット
年間約100軒取材する住宅ライターが家を建てた人にインタビューして聞いた、階段の位置についての意見をまとめました。
階段をつける場所が決まらないと間取りはなかなか決まりません。
そう、階段の位置は間取りのキーポイント。最初はリビングにある階段がいいと思っていたけれど、やっぱり玄関から続く階段にしたいと変更すると、間取り全部を変更しなければならずイチからやり直しという事も。ましてや階段の場所が気に入らないからリフォームしようとしても、大がかりになり莫大な費用がかかります。そんな後悔をしないためにも、今回の家を建てた人の意見を参考によく検討しましょう!
若いファミリーに絶大な人気を誇る「リビング階段」
昭和の時代には玄関から続く廊下や玄関ホールに階段がある家がほとんどでしたが、今や階段といえばリビングにある家が主流です。
特に若いファミリーは家を建てる際の絶対条件としてこの「リビング階段」をあげる方がたくさんいます。それほど人気なリビング階段ですが、なぜ人気なのでしょうか? リビング階段のメリットとデメリットについて紹介しましょう。
リビング階段のメリット
リビングに階段があれば、家族が顔を合わす機会が自然に増えます。朝起きた時のおはよう、帰宅時のお帰りなど、顔を合わす機会が多くなれば会話も増えるので、家族間のコミュニケーションがとりやすくなります。「子どもの思春期を考えてリビング階段を希望しました」という方はとっても多いです。
保育園や小学校低学年など子どもが小さいうちは親が友達のことも把握していることが多いと思いますが、子どもによっては会話が減る中学生や高校生になると、どんな友達と仲良くしているのか親は気になるところ。「子どもが友達を連れてきた時に絶対リビングを通らなければいけない家なら、その時にチェックできるのでリビング階段を選びました」という話もとても良く聞きます。
リビングに階段を設けると吹き抜け効果もあり、光の通り道ができるので1階が明るくなります。また、最近はアイアンと木を組み合わせて横から見るとジグザクの形に見える「稲妻階段」などおしゃれな階段を取り入れたいという方も多いので、リビングをおしゃれにコーディネートする意味でも多くの方がリビング階段を希望されます。
リビング階段のデメリット
リビング階段を通して音が伝わりやすくなります。1階のリビングで見ているテレビの音やトイレやお風呂などの生活音が2階に伝わってしまうので、「仕事から遅い時間に帰ってきた時に、2階で寝ている子どもを起こしてしまうのではないかと気を使う」とリビング階段にして後悔している方も。
「リビング階段だと冷暖房効率が悪くなるのでやめました」というもの大変多い意見。開放的な空間なので冷房や暖房などが効きにくく、光熱費も心配になりますね。
音と同様に臭いも家中にひろがりやすいというデメリットも。特に冬になるとお鍋や焼き肉など窓を閉め切って料理をする機会も多くなりますので「寝室まで臭いが広がるのが嫌」という意見も良く聞きます。
玄関から続く階段は?
もちろんこれから家を建てる方の中にもリビング階段ではなく、玄関ホールや玄関から続く廊下に階段を希望される方もいます。
玄関から続く階段のメリット・デメリット
こちらはリビング階段のメリット・デメリットの裏返しになりますので、あえて1つだけ取り上げます。
メリット
家族間、来客時のプライバシー確保
家族間のプライバシーの確保だけでなく、来客時のプライバシーも確保できます。「夫も私もそれぞれの友人を呼んで家飲みをする機会が多いのですが、リビングを通らずお風呂を利用できますし、2階にいれば音も気にならないので階段を廊下に付けてよかったです」と満足の声も。お風呂あがりの姿は来客に見せたくないもの。プライバシーの確保という点では大きなメリットです。
デメリット
リビングと階段・廊下の温度差が激しい
扉を閉めてしまえばリビングの冷暖房が効きやすくなるのですが、階段や廊下部分が暑い・寒いという不快な温度差が生じてしまいます。部屋間の温度差はヒートショックにもつながるので気を付けましょう。
新築住宅の階段をつける位置 まとめ
コミュニケーション重視ならリビング派、
プライバシー重視なら玄関派
インタビューをしていると、コミュニケーションを重視するリビング派とプライバシーを重視する玄関派に意見が分かれる傾向にあります。
確かに家を建てる際のテーマに「家族の気配を感じる家」や「家族がつながりやすい家」を挙げる方が増えたと実感しますので、リビング階段が人気なのも納得です。
ですが、子どももいつか巣立ちます。年代にもよりますが今現在だけでなく、未来の事も見据えて階段の場所を選択するのが、後悔しない家づくりにつながるのではないでしょうか。
新築戸建てをご検討の方へ。入居後「しまった…!」にならないために
はじめての家づくりはわからないことだらけ。その中でもわからないままつい後回しにして入居後「しまった…!」になりがちなのが、すぐにネットが使えない、テレビが見られないなどの通信環境の計画漏れです。このような事態を避けるためには「建築前からの計画」が大切です。
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筆者
住宅ライター/プロインタビュアー 大内 夏実
株式会社リクルートで情報誌のイロハを学び、独立。不動産・住宅系ライターとして経験を積む。大手ハウスメーカーから小さな街の工務店までさまざまな建築会社の注文住宅施工例やモデルハウスなどを取材し、また実際に購入した方、家を建てた方のインタビューも多数実施。年間100軒ほどの取材に基づいた知識と経験から多くの建築会社の広告戦略なども手掛けている。