おしゃれな家づくり

2022.01.14

【新築】悩みがちな床の色。後悔しない選び方とドアとの合わせ方

​​​【新築】悩みがちな床の色。後悔しない選び方とドアとの合わせ方

新築住宅の購入が決まった後、一大決心して購入を決めたばかりなのに、建てる前に決めないといけないことがたくさんあります。その中でも、床の色は、サンプルや事例を見ても全体的なイメージがわかない…と迷われる方も多いです。最近は、内装の色や素材の種類も増え、選べる範囲が広くなっているのも原因の一つかもしれません。
そんな方のために、後悔しない床の色の選び方と、床の色によるドアの組み合わせについて、インテリアコーディネーターの久保さんに詳しく教えていただきました。
どうしても決められない!という方へのアドバイスも。せひ、参考にしてみてください。

二級建築士 / インテリアコーディネーター

久保 貴美

内装で悩みがちな「床の色」

新築住宅の購入すると、内装ではまず最初に床の色と素材を決めるのが一般的です。工務店や建築をする側からしても、決めないと家が建てられないこともあり、早めに決めてもらいたい箇所です。
インテリアコーディネート的な視点でも床材は、部屋のベースカラー(基調色)に含まれ、お部屋のイメージに大きく影響します。

ベースカラー(基調色)とは?
  • 空間の中で一番大きい面積を占める「床・壁・天井」の色。空間の約70%を占めます。インテリアをコーディネートする際はこの色を中心として色彩の設計をします。
    他にも使用する色は以下2つがあります。

  • ● アソートカラー(配合色)
      カーテンや大きな家具など、ベースカラーの次に面積を占める色。全体の約20%程度。
  • ● アクセントカラー(強調色)
      空間のアクセントとなる色。小物やアートなど全体の約10%程度。

ベースカラーは床→壁→天井の順番で色や柄を決めていくのがおすすめですが、床を選ぶ時に、ドアや戸などの建具も一緒に選ぶとスムーズです。

代表的な床の色

床の色は大まかに分けると、白に近いホワイト系、中間色のナチュラル系、濃いめのダーク系の3種類が一般的。それぞれ樹種などの違いにより、色味や濃淡のバリエーションがあります。

その他の人気色

その他、最近はグレーがかった色や木目が強いホワイト系も人気です。また、ダーク系ほど濃くなく、赤みがかったチェリー色もあります。


まずは、インテリアの方向性を決める

床の色を決める前に、インテリアの方向性を決めると選びやすくなります。ぼんやりでもいいので、まずは以下3つの中から、お好みのインテリアの方向性を選んでみてください。

ナチュラル

ほっこり温かみのある雰囲気で、ナチュラル色が多く使われた空間。自然素材がお好きな方。「北欧ナチュラル」や和のテイストを取り入れた「ジャパニーズモダン」など。

モダン

モノトーンカラーなど、メリハリの効いた空間。クールでカッコいいイメージがお好きな方。「ラグジュアリーモダン」など、高級感のあるイメージも作りやすい。

ヴィンテージ

レトロな家具や工業系、またはアンティークな家具が似合う空間。「インダストリアル」、使い古した感のあるレトロな「シャビーシック」など。

「ナチュラル」がお好きな方は

床の色は「ナチュラル系」がおすすめ

やはり温かみのあるナチュラルなイメージを作りやすいのは、ナチュラル系の床色です。ナチュラルの代表的な色である、ナラやオーク材の色は、家具にもよく使われているので、インテリアコーディネートもしやすいです。

ナチュラルのイメージ

床の色=ナチュラル 家具のテイスト=ナチュラル系

ナチュラル色の事例。木脚のソファと、ホワイトのテーブルや棚板と合わせ、スッキリとコーディネートしていて温かみがあるイメージ。

ソファやシェルフの丸いフォルムにすることで、ほっこりした可愛らしさもアップさせることができます。

「モダン」「ヴィンテージ」がお好きな方は

床の色は「ホワイト系」「ダーク系」がおすすめ

モダンなイメージを作りたい場合は、中間色よりも、白か黒(ダーク系)か、といったメリハリの効いたカラーの方がおすすめです。あまり木目がない、スッキリとした床がいいでしょう。
ヴィンテージ系も、インダストリアルのような男性っぽいイメージはダーク系、シャビーシックのような女性っぽいイメージはホワイト系がおすすめです。

モダンのイメージ

床の色=ダーク系 家具のテイスト=モダン

ダークの床に、家具も濃いめの色を合わせ、カッコよく引き締まった空間になっています。

床の色=ホワイト系 テイスト=モダン

ホワイトの床とソファで明るいベースを作り、小さな家具やテーブル、小物でブラックを加え、メリハリのある空間にもできます。

ヴィンテージのイメージ

床の色=ダーク系 家具のテイスト=ヴィンテージ

レトロなデザインの照明やレトロなキャメルカラーのソファによく似合う、ヴィンテージ風のダーク色の床。

床の色=ホワイト系 家具のテイスト=ヴィンテージ

民族の装飾やラグなどで自由奔放でボヘミアンな雰囲気もあるお部屋。古材風の濃い色の家具を引き立てる、節のある明るい色の床がよく合います。

床の色=ホワイト系 家具のテイスト=シャビーシック

白を基調にした女性らしいシャビーシックな雰囲気。ホワイトの古材風の床に、使い古したようなテーブルがよく合います。


床の色による違い

明るい床は広く、暗い色は狭く見える

明るい色は膨張色であるため広く見え、逆に暗い色は収縮色であるため、相対的に狭く見えます。広さがある部屋では、暗い色でも問題はありません。

明るい床は家具が合わせやすく、暗い床はレベルが高くなる

家具を選ぶ時に簡単でコーディネートしやすいのは、床色と同じ色の家具にすることです。明るい床色の場合、似た色の家具が見つかりやすく、濃い色の家具でも合わせやすい。
暗い床色の場合、家具も濃い色にしてしまうと暗くなりすぎるため、明るめの色を選ぼうと思った際に、合わせる色で迷ってしまうというケースが見受けられます。

床には木目や濃淡がある方が家具が合わせやすい

単調な1色の床よりも、濃淡(グラデーション)のある床色だと、薄目の色から濃い目の色まで、家具の木目の色のセレクト範囲が広がって合わせやすいですよ。

床の色が決められない方へアドバイス

特にこだわりがない場合は、オークなどのナチュラル色がおすすめです。家具も合わせやすく、ホワイト系やダーク系に比べて、ホコリや髪の毛が目立ちにくくなります。
ホワイト系では髪の毛が目立ちやすく、ダーク系はホコリが目立ちやすくなります。

※実際のホコリと髪の毛ではありません。


床の素材・デザインについて

より心地よさや自分らしさを求める方は、素材やデザインにもこだわってみるのはいかがでしょうか。

床の素材

無垢フローリング

無垢のフローリングは、天然木の一枚板を加工したもので、足触りが良く、木材によっては香りが良いものもあります。しかし他の素材に比べるとコストが高く、木材の割れや反りが起こりやすいのでメンテナンスが必要になることがあります。

複合フローリング(突板・シート)

複合フローリングは、合板などの基材に化粧材を貼り付けたもので、柄の安定性が良く、収縮のリスクが少なく、無垢に比べてコストが比較的に低いです。しかし深い傷ができた時の補修が困難になります。

今、人気のデザイン

節のあるもの・ヘリンボーンなど

最近は木目があまりないツルっとしたものよりも、木目を出した自然な素材感のあるものが人気です。節(ふし)のあるものや、個性派の方にはレトロ感のあるヘリンボーンデザインも好まれています。


床の色を基調にドアの色を決めよう

床の色が決まったら、ドアや戸などの「建具」も選びやすくなります。一般的に建具と言われているものには、出入り口のドアから下駄箱やクローゼット、パントリーなど収納関係の扉などが含まれます。
床の色を基調に、色の合わせ方で建具を選びましょう。

床とドアの色との合わせ方

床の色と同じ(床に合わせる)

床と同系色のドアは、一番オーソドックスで間違いのない組み合わせ。フローリングを何色にするかによって、部屋の印象も変わります。

床の色と反対色

床をホワイト系にした場合、ドアをダーク色にすると空間にアクセントをつけることができます。

床の色と反対色

ダーク系の床にナチュラル色で木目のドアを合わせると、モダンとナチュラルをMIXしたイメージが出せます。

壁に合わせる(ホワイト)

ホワイトのドアはどんな床色にも合う万能カラーです。壁と同化させることによって、空間をスッキリ見せることができます。

アクセントカラー

あえてカラフルな色のドアにすることにより、海外のお部屋のような個性的な空間にすることができますよ。個性派におすすめです。

ドアの色はイメージできましたか?

 

ドアの色が決められない方へアドバイス

どうしてもドアなどの建具決められないという場合は、壁と同じ色(ホワイト色)にするのがおすすめです。広く見える、家具もコーディネートがしやすいのがポイント。


sumica YouTube動画

YouTubeでは、久保さんの詳しいお話を聞くことができます。


新築入居後「しまった…!」にならないために

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最後に

床の色は、インテリアのイメージを大きく左右し、簡単に張り替えられるものではないので慎重に選びたいものですが、実際は工期の関係でゆっくり選ぶ時間がなかったり、相談する人がいなかったり、一人で悩んでいらっしゃる方も多いです。
ネットでたくさん情報を集めても、「自分は一体どういうイメージにしたいのか?」迷子になってしまった時は、思い切ってプロの客観的なアドバイスをもらうことも、後悔しない家づくりの一つの方法だと思います。

アドバイザー

二級建築士 / インテリアコーディネーター

久保 貴美

個人邸やモデルルームのコーディネート、店舗の装飾&ディスプレイなど空間づくりに関わるあらゆる分野で活動中。

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