おしゃれな家づくり

2024.02.15

中古戸建てを購入してリノベーションしたい!【1】|物件探しより、まずやるべきこと

テレビやSNSなどでよく見かける「中古物件をリノベーション」の企画。ボロボロだった家がおしゃれでセンスあふれる住まいに生まれ変わる様子は見ていてワクワクしますよね。よし、私も中古物件をリノベーションして憧れのライフスタイルを手に入れよう!とやる気になったものの、まず何からはじめたらいいの…?という素朴な疑問が。そこで、失敗しないリノベーションのために「まずやるべきこと」をレクチャーします!

いまさら聞けない!?
そもそもリノベーションって何?

リノベーションとリフォームの違い

リノベーションとは、すでに建っている建物に対して新たな目的や用途に合うよう大規模な改修工事をし、価値を高めることです。
リノベーションとリフォームの違いは、リノベーションは建物に新築当時とは異なる付加価値を与えることを重視しますが、リフォームは古いものを新築当時に戻す工事という意味合いが強くなります。古くなったお風呂を新しいものに取り換える、壁紙や床を張り替えるという工事はリフォームになります。総じて、リノベーション工事の方がリフォーム工事より大がかりになる場合が多くなります。

  リノベーション リフォーム
対象の建物 既に建っている家 既に建っている家
工事の規模 大規模改修 補修工事
目 的 新築当時とは異なる
新しい付加価値を与える
劣化した場所を新築当時に戻す
(お風呂・床・壁紙など)

リノベーションのいいところ

▲ 築58年の木造平屋建てをリノベーションした例

リノベーションする良さと言えば、コスト的なことはもちろんですが、自分らしい味わいがある住まいにできるということです。家の素材や設備の新しさよりも、デザインや内装の細部に自分らしいこだわりを出したいという方に向いています。
今ではめずらしい文様入りのガラスやレトロな建具を磨いて再生して使ったり、ガレージなど家の一部をDIYでカスタマイズしたり。

また、中古物件を住宅購入時の選択肢に入れることで、住みたい場所に住みやすいという点もあります。

興味があるけど、どう進めればいい?

大まかな流れ

中古一戸建てを購入してリノベーションする場合の流れを把握してみましょう。


中古物件
探し期
リノベーションセミナー参加、資料請求など
個別相談会に参加
資金計画
中古物件探し
売買契約

プラン
づくり期
リノベーション会社や設計士とプランの相談
間取り決定
仕様や設備の決定
リノベーション工事費用決定
リノベーション工事請負契約

工事期
解体工事
プラン調整・修正
リノベーション工事
検査
引き渡し

中古戸建てを購入してリノベーションする場合は、まずは物件探し期から始まります。

専門家に聞く、
失敗しないためにまずやること

はじめてのリノベーションは不安はいっぱい。そこで、まず何から始めたらよいのか、専門家に話を聞きました。

株式会社 美想空間
代表取締役社長 建築士・宅地建物取引士 鯛島康雄さん

中古物件購入からサポートしてくれるワンストップ型のリノベーション会社。一戸建てのリノベーションが得意で、住む人の安心・安全・快適をベースとした上で、あそび=日常生活の余白を楽しめる家づくりを提案。

──成功するリノベーションのために、まずやるべきことは何ですか?

鯛島さん:多くの方がネットでリノベーションについて調べると思います。そこで、いろんなことを検索して勉強すると思うのですが、まずは「リノベーション会社を検索すること」をおすすめします。4社くらいピックアップして、資料請求をし、考え方や施工事例がいいなと思った会社2社くらいに詳しく話を聞きに行くという流れがいいと思います。

──中古物件を購入するために不動産会社に相談する方が先なのでは?

鯛島さん:不動産会社は建築のプロではありません。駅からの距離や広さなど条件にあっていたとしても、家が傾いているなど基礎や構造に大きな不具合があると修繕に莫大な費用が必要になり、思うようなリノベーション工事ができなくなることもあります。
マンションの場合は躯体や構造に大きく差がないのですが、一戸建ての場合はリノベーション会社に相談せずに不動産会社から購入するのはおすすめできません。
私の会社は以前、リノベーション工事専門の会社でしたが、実感値でいうと20%くらいのお客様が中古一戸建て購入に失敗して、理想のリノベーション工事ができませんでした。これではお客様が満足できないと思い、リノベーション工事を見据えた中古一戸建て購入ができるように不動産も扱える会社にしたという経由があります。ですので、まずはリノベーション会社に相談をしてから中古一戸建てを購入してください。

──とは言っても、何も決まっていない時にリノベーション会社に相談してもいいのかな、という気持ちもあると思いますが・・・?

鯛島さん:具体的に何も決まっていなくても、相談して大丈夫です。相談する事も特にないし…と思われるかもしれませんが、ローンを借りるベストタイミングなどプロにしかわからない資金計画のコツなどもありますし、話しているうちに考えがまとまる事もあります。もやもやしながらネットで検索しているより、実際に相談した方がスムーズに事が進みますよ

──事前に勉強した方がいい事、調べておいた方がいい事などありますか?

鯛島さん:例えば、最近で言うと断熱について調べる方が多いと思いますが、特に一戸建てリノベーションは購入する中古一戸建てによってベストな断熱方法が異なります。時間をかけて断熱について調べ、この断熱方法がいいと結論が出たとしても、それができない場合もあります。工事内容については建築士がその物件に対して最適な計画を練って提案するので、工事内容について調べるより、リノベーション会社について徹底的に調べた方がいいと思います。リノベーション会社については、1社だけに的を絞るのではなく、数社で比較検討をおすすめします。「この会社のこの人なら信頼できる!」くらいまで調べてください。それが理想のリノベーションにつながると思います。

まとめ

理想の住まいを叶えるためには、プロ並みの建築知識を持つことではなく、判断する力を持つことが必要です。その会社に依頼したら自分のこだわりは実現するのか、提案されたことを採用した方がいいのか、それとも別の提案をしてもらった方がいいのか、などリノベーションに限らず家づくりで判断することはたくさん出てきます。何もかもお任せでは、将来まで快適な理想の家を得ることは難しいでしょう。
この判断力を高めるためには、リノベーション会社の情報収集が一番の近道と言えます。いろんな会社のホームページを見たり、実例を見たり、資料請求をすること。会社や担当者との相性もあるので、実際に会って話してみることも大切。そうすることで自分がしたいと思うリノベーションのイメージがつかめ、それを叶えてくれる会社が出てくるはずです。まずはリノベーション会社を詳しく調べることが成功するリノベーションの第一歩です!

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取材協力

株式会社 美想空間

中古物件購入からサポートしてくれるワンストップ型のリノベーション会社。一戸建てのリノベーションが得意で、住む人の安心・安全・快適をベースとした上で、あそび=日常生活の余白を楽しめる家づくりを提案。大阪港駅から徒歩2分にあるKLASI COLLEGEでは、リノベーションセミナーやワークショップなどのイベントを随時開催。おしゃれなキッチンなどのショールーム、カフェ、キッズルームもあり、リノベーションのワクワク感を体感することができます。

▲ 築70年の建物をリノベーションした
KLASI COLLEGE

▲ 受付では日替わりでスタッフが
お出迎えしてくれる

筆者

著者

住宅ライター/プロインタビュアー 大内 夏実

株式会社リクルートで情報誌のイロハを学び、独立。不動産・住宅系ライターとして経験を積む。大手ハウスメーカーから小さな街の工務店までさまざまな建築会社の注文住宅施工例やモデルハウスなどを取材し、また実際に購入した方、家を建てた方のインタビューも多数実施。年間100軒ほどの取材に基づいた知識と経験から多くの建築会社の広告戦略なども手掛けている。

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