らしさのある家

公開日2022.11.24

【田舎暮らし】ログハウスがちょうどいい!自然との距離が近い、丹波篠山での自由な暮らし

【田舎暮らし】ログハウスがちょうどいい!自然との距離が近い、丹波篠山での自由な暮らし

庭で自家菜園ができて、キャンプファイヤーが楽しめて、そのうえ裏山もある! 豊かな暮らしを求めた山ノ口さん5人家族が選んだのはログハウスでした。DIYや家具作りなど、やりたいことが日常的にできる、そんな自然豊かな丹波篠山での暮らしぶりを覗きに行きました。

木と自然がそばにある、子供がのびのびと過ごせる環境

緑色に染まった畑の間を縫って車で走ると、「黒枝豆採れたて!」の看板を掲げた直売所が次々と現れる。取材に訪れたのは、ちょうど秋の収穫時期。涼やかな風に乗って自然の香りが漂ってくる、黒豆の産地として有名な兵庫県・丹波篠山。自然豊かなこの場所で、ログハウス暮らしをされているご家族がいます。

▲ 山ノ口さんご家族が暮らす家。家の背景にある木々は、山ノ口さんが所有する裏山。

山ノ口翔太さん(夫)とかなふさん(妻)が家族5人で移住したのは、2020年。山付きの敷地面積は約800坪、宅地面積約150坪に建てた2階建てのログハウスは、背景に広がる自然ともしっかりマッチしています。

▲ 左から、山ノ口かなふさん(妻)、山ノ口天くん(長男)、山ノ口翔太さん(夫)

「この環境を一番気に入っているのは子供たち。家の中も外も裸足で駆け回っていますね。もう都会では暮らせないかも」と翔太さんは笑います。ログハウス暮らしを始めてから、暮らしの満足度も上がったという山ノ口さんご夫婦。日々、どんな暮らしが育まれているのでしょうか?

▲ 家の前の道路。お隣さんとも離れているので、自由に使える空間も広い。「夏は雑草との戦いです」と翔太さん。


ショールームで一目惚れ。憧れのログハウス生活のスタート

「奥さんは田舎暮らしへの憧れがもともと強くて。僕の祖父が所有していた別荘に、20代の頃に二人で遊びに行って家族でバーベキューを楽しんでいました。それが今につながる原風景になっているかもしれません」と翔太さんは話します。

ログハウスの特徴は、丸太を積み上げて完成するところ。一般的な住宅よりも木材を多く使用します。この2階建てのログハウスは、「BESS(ベス)」で購入。なにげなく家族で見に行ったショールーム「LOGWAY BESS神戸」でのログハウスとの出会いが、移住への大きなきっかけになったそうです。

「10代の頃に雑誌の巻末に入っていたBESSの広告を見ていて、ログハウスには好印象を持っていました。実際にログハウスを目の前にしたのはショールームが初体験。ワンダーデバイスやG-LOGなど、趣向とデザインの異なるログハウスがありましたが、僕は『カントリーログ』シリーズに一目惚れ。この家が建てられるなら、田舎暮らしをしてもいい!と思いました」

▲ 全てDIYで完成した庭に置かれた小屋。祖父も手伝い、壁塗りなども家族みんなで仕上げた。

▲ かなふさんが始めている自然農の畑。雑草と共に育つ野菜やハーブは、元気そのもの。「一生懸命育てた黒豆が、今年は鹿に全部食べられてしまいました。来年こそは!」と意欲をみせる。

移住前は大阪市内の戸建てで、都会暮らしを満喫していたという山ノ口さんご夫婦。いつかは田舎暮らしができたら、というかなふさんの想いが、一気に実現へと動いた瞬間でした。「金銭面だけでなく、田舎暮らしをするというのは大きな決断。揺らぐ気持ちも最初はありましたが、何度も通ううちに現実味が増して、逆にわくわくする気持ちのほうが強くなっていました」

場所選びで第一条件に挙げていたのは、通勤のしやすさ。大阪市内に1時間以内で通える範囲で探したところ、丹波篠山が候補に挙がりました。「敷地内に山があったので最初は迷いました。自ら裏山に入ってみて、これなら大丈夫だと自分の目で確認して決めました」

▲ リビングの窓からすぐに庭に出られる。室内も外も、かくれんぼが大好きな子供たちにとっては、全部遊び場。週末に楽しんだというキャンプファイヤーの後も。

引越し当初に一番苦労したのは、山の管理だと翔太さんは話します。「竹が大量に生えている放置地域だったので、チェーンソーで200本ほど刈りましたね。古い竹は乾燥させて、薪ストーブの焚き付けに使ったり、焚き火に使っています。この村にある、竹チップに加工できる機械を借りて、肥料にすることもあります」

▲ キャンプファイヤーや薪ストーブで使う薪は、庭の隅で保管。近所から頂いたものなどで賄っている。

下水だけは別工事が必要でしたが、BESSが全て手配してくれたためその問題もスムーズに解消できたそうです。自宅はオール電化。ネット環境も整っているため、情報取得に関しても都会に住んでいた頃と何も変わっていないと感じています。「ネットはめちゃくちゃ大切。田舎でも情報が得られる環境です。近所にもおしゃれな方も多いですよ。昔のような、いわゆる“田舎もん”って、将来いなくなるんじゃないかと思っています」


カウンター、ブランコ…。ログハウス暮らしを自分たちらしくアレンジする

数種類のデザインで展開されている「BESS」のログハウス。その中でも将来子供たちが巣立ったときに、夫婦ふたりで落ち着いて暮らせる家を選んだと山ノ口さんご夫婦は話します。日本の家は、壁が白く、照明も明るいのがスタンダードですが、ログハウスの内壁は全て茶色。これが家で落ち着いて過ごせるポイントだといいます。

▲ リビング。窓が多く、自然光が差し込んでくる。

「明るすぎないので、リラックスできるんですよね。昼の15時くらいが特にお気に入り!冬の曇りの日は、昼でも電気を全部つけてちょうどいいくらい。天候によって部屋の明るさが左右されるところにも、自然との近さを感じられます」とかなふさん。

▲ 子供3人と翔太さんの机が4つ仲良く並ぶ。備え付けの子供部屋はなく、リビングの隅にスペースを設けている。

山ノ口さん家族が集うのは、カウンター。朝昼晩の食事や家族団らんは、カウンター越しに行われることが日常です。「料理をしながら顔を上げると、家全体が見渡せて家族みんなの顔が見えます。春は窓から山桜が顔を望めて、冬はあたたかな薪ストーブを眺められる。キッチンからの風景が、家の中で一番お気に入りですね」

▲ 家族が集うカウンターテーブル。夜はバーカウンターに早変わり。かなふさんの背の高さに合わせて、キッチンとカウンターテーブルの高さを調整。おかげで日々の負担も軽減されている。

▲ キッチンから見たリビングの風景。窓も多く視界が開けて、開放感がある。ダイニングテーブルがないため、リビングを広々と使うこともできている。

木工と鉄がセンスよく組み合わされたインテリア。家具のほとんどは、翔太さんのDIYによるものです。翔太さんの本職は、機械溶接や鉄加工会社での専門職。鉄の溶接が必要な場合は、空き時間に職場で制作しています。「作ってみたいなと思ったら、職場で作れる環境なのは恵まれているかも。ベンチやテーブルなど、木工だけで製作できるものは自宅の庭で作り上げてしまいます」

▲ 翔太さんが作ったカウンターテーブルと椅子。木とアイアンの組み合わせが絶妙。

▲ キッチン裏の棚もDIYで。「少々歪んでいますが、自分で作ると愛着が湧くものですね」と翔太さん。

建築で余った板材も、翔太さんのDIYにより、いくつか家具に変わりました。薪ストーブ、木の家具やブランコ、ログハウスをより魅力的にしているアイテムが、家のあちこちに見つけられます。

▲ 薪ストーブの囲いは、使用済みのベビーサークルをアイアンっぽく黒く塗ったもの。


暮らしと心の豊かさに大きな変化。家のことが楽しくなった

子供たちが元気いっぱいで走り回るのも、日常の風景。「前の家は一軒家。ほぼ長屋だったので近所迷惑を気にして、楽しんでいる子供たちに、静かにしなさいと言わなければならないことがストレスでした…。周りを気にして怒らなくていいというのは親としてストレスも軽減されていますね。ダンス、鬼ごっこやかくれんぼなど、子供たちが思いっきり遊んでいる様子を見られるのは嬉しいです」とかなふさんは微笑みます。

▲ 晏ちゃんのお気に入りは、室内にあるブランコ!家の中でもハイジ気分。

かつての都会暮らしと田舎暮らしの間のような生活。一番変わったのは、家のことをすることが楽しくなったことだと、翔太さん。「掃除は嫌いだったのですが、引越してからは楽しい気持ちで取り組めています。玄関壁の色塗り、家具作りや外壁のメンテナンスなど、やることがたくさんあって飽きることがないですね。ものづくりが好きな人は、ログハウス暮らしが向いているかもしれません」

▲ 2階からリビングが見下ろせる。リビングから呼べば、誰がどこにいるのか分かる。

▲ 漫画を読んだり、寝そべったり自由に使える2階のフリースペース。三角屋根の天井が、ログハウスならでは。

余暇の過ごし方も、移住してからガラッと変わったそうです。都会に住んでいたときは、休日は、ショッピングモールに行ったり、遊びに行けるイベントを探して出かけたりしていましたが、今は庭でのキャンプファイヤーや友人を集めてバーベキューなどを家族で楽しんでいます。

「最近の楽しみは、庭でのキャンプファイヤー。平日の夜にサクッとやってしまいますね。都会にいた頃は夏の方が好きだったけれど、引越してからは完全に冬が好きになりました。冬は火を焚けるから。火を眺めているととても癒やされます。
今の暮らしには、自由と豊かさを感じます。自分の好きな空間でリラックスできて、音楽も聴き放題。ひと目を気にしなくていい、自分の世界をいくらでも広げられてストレスフリーです」


後記

かなふさんはこれから、庭にアトリエやお店をつくるのが夢。自然農の畑で収穫できた食材を使って、この場所を生かした何かを発信していくつもりだそう。翔太さんは、裏山でのツリーハウスも想定しているとか。夜に庭から空を見上げると、満天の星と火の音と虫の音。皆さんにも一度体験してもらいたいと話すご夫婦。その無邪気な眼差しを見ていると、大人を子供に戻してくれる力が、ここでの暮らしにはあるのかもしれませんね。

 

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取材協力

ログハウスのBESS

丸太が生かされたログハウスを全国で展開。ログハウスや都市型木の家から、梺ぐらしが似合う家まで、デザイン性の異なる5シリーズを展開。自然に溶け合う木の家は、暮らしを豊かにしてくれます。ショールーム「LOGWAY BESS神戸」では、実際にログハウスを体感ができます。

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