おしゃれな家の内装のポイント3選|配色・素材の選び方とコツも
家の内装をおしゃれにしたいと考える方は多いのではないでしょうか?
洗練された空間を作るうえで重要なのは、以下の3つのポイントです。
● テイストを決めて統一感をもたせる
● バランスよく配色する
● 素材にこだわる
この3つを意識しつつ、アクセントを加えることで、理想のお部屋を作りやすくなります。
この記事では、それぞれのポイントと実践しやすいコツを紹介します。内装選びに悩んでいる方や、リフォーム・リノベーションを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
宅地建物取引士 / 2級カラーコーディネーター
悠木まちゃ
おしゃれな内装のポイント1「テイストを決めて統一感をもたせる」

部屋の内装をおしゃれにするには、まずインテリアのテイストを決め、統一感を持たせることが大切です。全体のデザインテーマを設定し、家具や装飾品のスタイルを揃えることで、まとまりのある空間が生まれます。
ナチュラル、モダン、北欧など、自分の好みに合ったテイストを選びましょう。インテリア雑誌やWebサイトで様々なスタイルの部屋を参考にすると、理想のイメージが明確になります。テイストが決まったら、それに合わせて色や素材を選ぶことで、洗練された内装に仕上がります。
ここでは代表的なスタイルのナチュラル、モダン、北欧、ブルックリンスタイルについて紹介します。
モダンテイスト
モダンテイストの特徴
- ・モノトーン(黒、白、グレー)が基調
- ・ガラス、金属、大理石などの無機質な素材
- ・シンプルで直線的なデザインの家具
- ・光沢のあるフローリングや石材の床
モダンテイストは、現代的でスタイリッシュな印象のインテリアスタイルです。直線的なデザインの家具やガラス、金属などの無機質な素材を使うことで、都会的でクールな雰囲気を演出します。
色使いは主にモノトーンを基調としますが、アクセントカラーを効果的に取り入れると、空間に変化をつけることができます。
ナチュラルテイスト
ナチュラルテイストの特徴
- ・温かみのある柔らかい雰囲気
- ・ベージュ、ブラウン、グリーンなどの自然な色合い
- ・木、籐、麻、綿などの天然素材
- ・木目のフローリングや塗り壁が用いられる
ナチュラルテイストは、自然素材を活かした温かみのあるスタイルです。家具は木製のものを中心に選び、ファブリックにはリネンやコットンなどの天然素材を使用します。
また、観葉植物を取り入れることで、より自然な雰囲気を演出できます。フローリング材のほか、キッチンの扉に無垢材を使うのもおすすめです。
北欧テイスト
北欧テイストの特徴
- ・ホワイト、ライトグレー、パステルカラーを採用
- ・明るい色の木材、ウール、コットンなどの自然素材
- ・幾何学模様や植物柄のファブリックを使用
- ・木製家具を中心に選ぶ
北欧テイストは、シンプルさと機能性を兼ね備えたスタイルで、寒い気候の中で快適に過ごすための工夫が見られます。白を基調とした明るい色使いと、木材などの自然素材を組み合わせることで、温かみのある空間を作り出しています
また、幾何学模様や大胆な柄のファブリックを取り入れ、空間にアクセントを加えるのが北欧テイストの特徴です。照明にもこだわり、ペンダントライトなどデザイン性の高いものを選ぶと、より北欧らしい雰囲気を演出できます。
ブルックリンスタイル
ブルックリンスタイルの特徴
- ・工業的で無骨なインダストリアルデザイン
- ・ブラック、ブラウン、グレーなどのダークな色合い
- ・レンガ、ダークブラウンの木材、アイアンなどの素材
- ・レザーやデニム生地などのファブリック
- ・ヴィンテージ感のある家具
ブルックリンスタイルは、ニューヨーク・ブルックリン地区の工業的なデザインを取り入れた、無骨でスタイリッシュなインテリアスタイルです。
ヴィンテージ感のあるレザーソファや、アイアン素材の照明、ダークカラーのリネンを使用することで、統一感のある空間に仕上がります。壁にはレンガ調の素材、床にはダークブラウンの無垢フローリングを使用すると、より本格的な雰囲気になります。
おしゃれな内装のポイント2「バランスよく配色する」

おしゃれな部屋づくりのポイントのひとつは、色のバランスです。内装や家具、インテリア雑貨の色を調和させることで、洗練された空間が生まれます。
理想的な配色の黄金比は、以下のようにベースカラー70%・アソートカラー25%・アクセントカラー5%とされています。
カラー
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割合
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使用箇所
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ベースカラー (基調色)
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70%
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床・壁・天井
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アソートカラー (配合色)
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25%
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大型家具・カーテン・ラグ
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アクセントカラー (強調色)
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5%
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小物・クッション・インテリア雑貨
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この比率を意識しながら、各カラーの選び方や特徴を押さえていきましょう。ここではそれぞれの特徴や効果について紹介します。
ベースカラー
ベースカラー(70%)の特徴
- ・床、壁、天井などに使用
- ・他の色と調和しやすいニュートラルな色
- ・飽きない色が無難
ベースカラーは、お部屋全体の印象を左右する色です。白やアイボリー、ベージュ、ライトグレーなどの明るい色を選ぶことで、空間を広く感じさせます。ニュートラルカラーは他の色との相性も良く、様々なインテリアスタイルに対応できます。
アソートカラー
アソートカラー(25%)の特徴
- ・家具やカーテン、ラグなどに使用
- ・ベースカラーと調和させる
- ・部屋のテーマやスタイルに合う色
- ・過度に派手な色は避ける
アソートカラーは、部屋の雰囲気やテーマを印象づける役割を持ちます。例えば、ナチュラルな雰囲気にしたい場合は、木製の家具にブラウン系の色を取り入れると良いでしょう。モダンな印象を与えたい場合は、グレーやブラックの家具を選ぶことで、洗練された空間を作れます。
アソートカラーを選ぶ際には、ベースカラーとの調和を意識しつつ、部屋全体のテイストに沿った色を選択するのがポイントです。
アクセントカラー
アクセントカラー(5%)の特徴
- ・クッションやアート、小物などに使用
- ・空間にメリハリや個性を加える差し色
- ・鮮やかな色が効果的
アクセントカラーは、部屋の印象を引き締め、視線を集めるポイントとして機能します。
例えば、シンプルな空間にレッドのクッションを配置することで、活気を感じさせることができます。ブルーやグリーンの小物を取り入れれば、落ち着きや爽やかさを演出することも可能です。
アクセントカラーは面積が小さいため、季節やトレンドに合わせて変えやすく、部屋の雰囲気を簡単にリフレッシュできます。
おしゃれな内装のポイント3「素材にこだわる」
部屋の内装をおしゃれにするためには、床材や壁材、家具などの素材を厳選することがポイントです。例えば、自然素材は温かみや落ち着きを与え、ガラスや金属は洗練された雰囲気を醸し出します。
素材の選び方ひとつで、モダン、ナチュラル、インダストリアルなど、インテリアのテイストを際立たせることができます。
ただし、見た目だけでなくメンテナンス性や耐久性も考慮し、生活スタイルに合った素材を選ぶことが大切です。サンプルを取り寄せ、実際に触れて確認し、理想の空間を作り上げましょう。
ここからは内装の種類ごとの素材の選び方について解説します。
床材
床材の主な種類
- ・無垢フローリング:木の温もりや質感を楽しめる。反りや割れが生じやすい
- ・複合フローリング:メンテナンスが簡単。コストパフォーマンスが高い
- ・クッションフロア:ビニール製の床材。掃除がしやすい
- ・タイル・石材:耐水性・耐久性が高い。キッチンや洗面脱衣室に適している
- ・カーペット:足触りが良い。足音を軽減できる。汚れやすい
- ・畳:い草の独特の香りや調湿効果が特徴
床材は、部屋の印象や快適性を大きく左右する素材です。例えば、無垢材は天然木ならではの温もりと風合いを楽しめますが、価格が高く、定期的なメンテナンスも欠かせません。一方、クッションフロアは手頃な価格でお手入れが簡単な反面、質感は木に比べると劣ります。
それぞれの素材の特性を理解し、部屋の用途やコンセプトに合ったものを選びましょう。
床材の色の選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。
【新築】悩みがちな床の色。後悔しない選び方とドアとの合わせ方
壁材・天井材
壁材・天井材の主な種類
- ・ビニールクロス:デザインが豊富。結露が発生しやすい
- ・織物クロス:高級感がある。調湿性や通気性に優れる
- ・紙クロス:デザイン性が高い。温かみがある。強い力でこすると剥がれやすい
- ・塗り壁:調湿性に優れる。施工費が高い。汚れが落としにくい
- ・木材:木の風合いを楽しめる。調湿性がある。湿気による反りや割れが生じやすい
- ・タイル:耐水性・耐久性が高い。デザイン性も高い
- ・パネル(化粧板):デザインが豊富。メンテナンスしやすい
壁材や天井材を選ぶ際は、部屋の用途やデザインの好み、メンテナンスのしやすさを考慮しましょう。例えば、汚れが気になるキッチンには、手入れがしやすいビニールクロスやパネルが適しています。落ち着く空間にしたいリビングには珪藻土の塗り壁なども向いています。
また、木材の内装は種類によって印象が変わり、明るい色合いならナチュラルテイストや北欧テイストに、深みのある古材やウォルナットならブルックリンスタイルによく馴染みます。
壁紙の選び方については、以下の記事も併せてご覧ください。
後悔しない壁紙の選び方と【部屋別】おすすめのアクセントクロス
建具
建具の主な形状と素材の種類
- ・形状:開き戸、引き戸、折れ戸
- ・素材:木製、アルミ製、スチール製、樹脂製、複合材など
建具のデザインや素材・色は、部屋のテイストや他の内装材と調和させることが大切です。アクセントカラーの建具を採用することで、空間にメリハリをつけるのもひとつの方法です。また、ガラスの種類や取っ手のデザインといったディテールにも気を配ることで、より完成度の高い空間が生まれます。
ただし、デザインだけでなく機能性にも目を向けることが重要です。例えば、無垢材のドアは自然な風合いが魅力ですが、湿度によって膨張や収縮が生じ、手入れが必要になる場合があります。扱いやすさも考慮したうえで、自分に向いている素材を選びましょう。
キッチン
キッチンの主な形状と素材
- ・キッチンの形状:アイランドキッチン、I型、L型など
- ・キッチン扉(面材):木材、化粧板、ホーロー、ステンレス、ガラス
- ・キッチン天板:大理石、ステンレス、化粧板
- ・コンロ周りの壁:パネル、タイル、ホーロー
キッチンの扉や天板の色・素材は、内装やインテリアテイストと調和させることが大切です。例えば、扉の色の選び方にはいくつかのパターンがあり、アソートカラーを取り入れるのが方法のひとつです。光沢のある鏡面仕上げの化粧材は高級感があり、カラーの美しさも際立ちます。
また、リビングからキッチンが見える間取りでは、あまり目立たせたくないという理由から、壁の色と統一し、あえてホワイトを選ぶ場合もあります。そのほか、床材と同じ色合いの無垢材を選び、カントリー調にすることも。ナチュラルなインテリアと相性がよく、落ち着いた空間を作れます。
スタイリッシュなオールステンレスのキッチンに興味がある方は、以下の記事もご覧ください。
おしゃれで価格にも手が届く!オールステンレスのおすすめキッチン
カーテン類
カーテン類の形状と素材
- ・形状:カーテン、シェード、ロールスクリーン、ブラインド
- ・カーテン素材:リネン、コットン、ウール、ポリエステル、スチール、木材
- ・ブラインド素材:スチール、木材
カーテン類は部屋の中で大きな面積を占めるため、アソートカラーの色や柄を選ぶのがポイントです。シンプルなインテリアなら無地や細かい柄が馴染みやすく、個性的なテイストには大胆な柄を取り入れるとアクセントになります。
さらにお部屋のテイストを考慮しながら、素材・形状を選びましょう。ナチュラルな空間にはリネンやコットンなどの自然素材、モダンなインテリアにはポリエステルやスチール素材のブラインドがよく合います。カーテンレールやフックといった付属品のデザインにもこだわると、おしゃれな部屋に仕上がります。
カーテンの選び方は、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
【カーテン】生地・柄の選び方で部屋がおしゃれに変わる!コーディネートアイデア
家具の素材
家具に使われる主な素材
- ・ダイニングテーブル:木材、ガラス、アクリル、大理石、樹脂
- ・ソファ:ファブリック(綿、麻、ポリエステル)、レザー、籐(ラタン)
- ・キャビネット・収納棚:木材、ガラス、スチール、アイアン、ステンレス
家具を選ぶ際は、部屋のテイストに合う素材や色を選びましょう。既存の家具や照明、カーテンなどとの調和も重要です。例えば、モダンなインテリアにはシンプルなデザインのレザーソファが合い、ナチュラルな空間には木製のダイニングテーブルやファブリックソファが調和します。
また、収納家具を上手に活用することで、生活感を抑えつつ、すっきりとした空間となるでしょう。
以下の記事では、ダイニングテーブルの素材の選び方を紹介しています。
【ダイニングテーブル】天板の素材と脚、一番チェックするポイントは?
照明
照明の種類
- ・シーリングライト:天井に直接取り付ける照明。部屋全体を均一に照らす
- ・ペンダントライト:天井から吊るす。デザイン性の高い照明。ダイニングやリビングに最適
- ・フロアランプ:部屋の一角に配置する。間接照明として機能する
- ・テーブルランプ:卓上型の小さい照明。デスクやベッドサイドに適している
- ・ダウンライト:天井に埋め込むタイプ。すっきりした印象
- ・間接照明:壁や天井を照らして柔らかい光を演出
照明は、単に部屋を明るくするだけではありません。デザイン性の高い照明器具は、インテリアのアクセントにもなります。間接照明や複数の照明を組み合わせることで、空間に奥行きや立体感を持たせることも可能です。
部屋の用途に合わせて、明るさや色温度(電球色、昼白色など)を選ぶと、さらに雰囲気がよくなるでしょう。近年では、電球色・昼光色・白色を切り替えられる電球も販売されています。調光機能付きの照明を選ぶと、シーンに応じて明るさも調整でき、便利です。
以下の記事では、プロによる照明の選び方を解説しています。
プロがおすすめする、リビングダイニングの照明とその選び方
まとめ
家の内装をおしゃれに仕上げるには、テイスト・配色・素材選びの3つの要素が欠かせません。モダンや北欧風などのスタイルを決めることで、全体の方向性が明確になり、内装選びもスムーズに進みます。
さらに、家具や装飾品の色をバランスよく組み合わせ、部屋のコンセプトに合う素材を選べば、印象が一段とよくなります。
基本のポイントを押さえつつ、照明や小物でアクセントを加え、自分らしいおしゃれなインテリアを完成させましょう。
アドバイザー
宅地建物取引士 / 2級カラーコーディネーター
悠木まちゃ
国立校の建築学科で学び、ハウスメーカー勤務を経て、独立。前職では設計士として、戸建て住宅の間取りプランニングから、照明・設備のコーディネートまで幅広く担当。
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