公開日2024.04.23
IHとガス、どっちがいいの?家を建てた人に聞いた「選んだ理由」2024
年間約100軒取材する住宅ライターがインタビューで聞いたコンロを選んだ理由をもとに、「コンロはIHがいいのか、それともガスがいいのか」問題を解決します!
コンロはIHとガス、どっちがいいの?
家を建てる時、キッチンのコンロをIHにするか、ガスにするかで悩む…という話をよく聞きます。家を建てた方へインタビューをすると、新居のコンロでIH、ガスを選んだ理由にはそれぞれ納得の理由がありました。
IHコンロの人に聞いた、選んだ理由
理由1.「お手入れがラクだから」
一番多い理由はコチラ「お手入れのしやすさ」。IHコンロの一番のメリットといっても過言ではないでしょう。調理が終わったらサッとひとふきで汚れが落ちるのは、驚愕の手軽さ。ガスコンロの場合、吹きこぼれたり、油汚れが五徳やガスバーナー部分にこびりついたりすると掃除は大変。お手入れという点ではIHコンロの方が断然カンタンで、いつもキレイな状態をキープしやすいです。
理由2.「部屋が暑くならない」
最近よく聞く理由が「部屋が暑くならないから」。夏の気温がどんどん高くなり、猛暑続きというのも後押ししているのでしょうか。ガスだと調理中は汗だくになってしまいますし、なるべく火は使いたくないものですが、その点IHは問題ナシ。高火力の調理でも部屋が暑くならないので、夏場でも快適に調理ができます。
理由3. 「火災の心配が少ない」
当然ながらIHコンロは火を使わないので、火災の心配が少なくなります。ガスコンロもセンサーで火が消えるなど安全性が高まっているものの、そもそも火を使わないIHコンロの方が安心安全です。特にシニア世代や小さなお子様がいるご家庭などは安全面でIHコンロを選んだという意見をよく聞きます。
ガスコンロの人に聞いた、選んだ理由
理由1:「ガス火調理の方が美味しい」
選んだ方の個人的な感想になりますが、ガス火で調理した方が美味しく感じるという理由が最も多い意見。特に、チャーハンや炒め物などをつくる際にフライパンをあおる方法はガス火ならではの調理方法。火を見ながら火力を調節できるのもガスコンロのメリットです。
理由2:「調理器具がなんでも使える」
ずっとガスコンロを使っていた方はIHコンロに変えるとなると、使い慣れた鍋やフライパンをIH対応のものに買い替えなければいけないと思う方が多いです。さらに、土鍋や銅鍋、アルミ鍋もIHコンロでは使えないことが多く、こだわりの調理器具を使いたい方はガスコンロを選ぶようです。
理由3.「停電時も使える」
オール電化住宅にすると光熱費の節約につながるという面もありますが、インフラを電気だけに頼るのは災害時に心配ということでガスを採用する方もいらっしゃいます。停電時でもガスが使えると、万が一の時も温かい料理が食べられるという安心感があるようです。
IHとガスを選んだ人の傾向から見えてきたのが、「こんな人は、IH orガスがあう」。
どちらのタイプに当てはまるか、からも検討してみましょう。
「コスパ・効率重視」派は、IHコンロ
IHコンロを選んだ方の傾向を探ると、家事の時短や手軽さと、光熱費などのランニングコストを抑えたいという目的の優先順位が高い人が多いです。できるだけ日々の家事をラクにしたい方にはガスコンロよりIHコンロの方がおすすめ。
また、ランニングコストを抑えたいなら太陽光発電や蓄電池などと連携してIHコンロを採用すると、後々も満足度が高いと思われます。
「料理にこだわりたい」派は、ガスコンロ
ガスコンロを選んだ方の傾向を探ると、料理にこだわる方が多いという事実が見えてきます。例えば、ごはんは土鍋で炊く、銅のフライパンでだし巻きをつくるなど、調理器具を厳選して料理を楽しんでいる方も多いです。また、ガスコンロだけでなく、ガスオーブンもマストで使いたいという方も。
もちろん、ガスコンロを選んだ方も家事ラクを望んでいる方が多いですが、それ以上に料理が好きでこだわりたい方はガスコンロがよいのでは?
まとめ
以前に2世帯住宅を取材した際、高齢のお母様に「新居で一番気に入っているところはどこですか?」と質問したら、「IHコンロ。だって夏でも暑くならないんだもの」との答え。その後、娘さんをはじめ、まわりのご家族から「最後までIHコンロを嫌がっていたのはお母さんよ!」と言われていたことを思い出しました。
IHコンロを使ったことがない人は一度、使わせてもらうとよいかもしれません。また、「夏の暑さ」が出てくるのも今の時代ならではの理由ですね。
今回の記事を参考に、自分に合った最適なコンロを検討してください。
筆者
住宅ライター/プロインタビュアー 大内 夏実
株式会社リクルートで情報誌のイロハを学び、独立。不動産・住宅系ライターとして経験を積む。大手ハウスメーカーから小さな街の工務店までさまざまな建築会社の注文住宅施工例やモデルハウスなどを取材し、また実際に購入した方、家を建てた方のインタビューも多数実施。年間100軒ほどの取材に基づいた知識と経験から多くの建築会社の広告戦略なども手掛けている。