DIY

公開日2025.06.05

オリジナルラグが自宅でつくれる! SNSで話題の「タフティング」を体験

eo光チャンネルで放送中の番組『sumica 住まいの神アイデア!』。もし、世界に一つだけのオリジナルラグを自分で作れたら…。そんな願いを“気軽に”叶えてくれる方法があるのをご存じでしょうか。
今回は、タフティングと呼ばれるラグ作りの技術の魅力についてご紹介します。

自分の手でラグを作れるって、本当?

『sumica 住まいの神アイデア!』は、ナビゲーターであるお笑いコンビ・アルミカンのさおりんとマッチョ赤阪の二人が、暮らしや住まいに関する達人やアドバイザーからあっと驚く“神アイデア”を教えていただくハウツー番組です。

今回は、SNSで少しずつ話題になりつつあるラグ作りの「タフティング」を体験しました。二人にとっても初めての挑戦!果たして出来栄えやいかに…。

教えていただいたのは

RUGMATAG(ラグマタグ)
大阪にあるタフティングアイテムを販売するショップと、その場で体験できるワークショップスペースが併設された数少ないタフティング専門店。老舗敷物会社からの協力を得ながら、製作技術のノウハウの普及や製品開発を行うなど、タフティングの魅力を広めるための事業やサービスを幅広く展開。2022年3月にオープンし、今年で3周年。(7月上旬に現店舗の森ノ宮から北堀江4丁目へ移転。大阪メトロ「西長堀」駅から徒歩約5分)

初めて作ったラグを「もったいなくて踏めない」と感じ、思わずまたいでしまった…という意味合いから名付けられた「RUGMATAG(ラグマタグ)」。オーナーご自身の経験が、そのまま店名の由来になっているそう。

プロの専門技術を身近な趣味に。
SNSで話題の「ホームタフティング」とは?

そもそも「タフティング(tufting)」とは、ラグやカーペットを作る織物技法のこと。毛糸の束(=タフト:tuft)を布地に打ち付けながら絵柄や模様を描くこの技術は、古くから敷物製造の現場で重用されてきました。

そんなプロのための技術が一般向けに広がったのは、数年前のこと。自宅で楽しめる「ホームタフティング」がアメリカなどを中心に広まり、実際に作る様子がSNSや動画共有サイトを通じて発信されはじめ、世界各地で楽しまれるようになります。ちなみに日本でタフティングが広がり始めたのは2021年頃。

今回タフティングについて教えてくださったチーフの辻京香さん。ワークショップでは講師をされており、ご自身も様々な作品を手掛けられているほか、日本では数少ないタフティングガンの修理業務も務められています。

タフティングの3つの魅力

知った人からハマっていく、まさに“沼”な趣味のタフティング。その魅力は「気軽さ」と「作品の幅広さ」にあります。

【1】自宅で始められる

ラグを作ると聞くと、大きな専用の機械が必要なのでは…?と思う方も多いはず。ところがタフティングでは、タフティングガン(詳しくは後述)や毛糸など、必要なアイテムさえ揃えば自宅で作ることができます。RUGMATAGでは基本アイテムがセットになったスターターキットを購入することもできます。

▲ タフティングガンや毛糸、トリマーなどがセットになった、「タフティングスターターセット[AK-1カットパイル]」(税込55,840円)。

スターターセットは、RUGMATAGの実店舗やオンラインショップで購入することができます。

【2】オブジェに家具のカバー…ラグ以外も作れる!

ラグ作りでタフティングのコツを掴めたら、平面以外のファブリックにも挑戦できます。例えば立体的なオブジェや、スツールやラックの家具カバーなど、作品のバリエーションは作り手の技術と創意工夫次第で広がります。

▲ (左)オリジナルのミラーカバー。シンプルな鏡もフレームをつけるだけでインテリアの主役になりそう。(右)フラッフィーな毛糸を使ったプランターカバー。カラフルなヘアクリップを挟んでポップな印象に。

【3】オリジナル作品として販売することも

敷物会社では、この道に3年身を置くことでタフティングのおおよそが身に付くと言われているそう。趣味としてコツコツ技術を身に付けたら、オリジナル作品を販売するという手も一つ。実際に副業として活用している方もいらっしゃるそうです。

▲ 展示用に制作された辻さんの作品。筆文字特有の“はらい”や“かすれ”まで忠実に再現されています。

必須アイテム「タフティングガン」のしくみ

タフティング作品を作るうえで欠かせないのが「タフティングガン」と呼ばれる電動ツールです。ハンドミシンのような形状で、両手に銃を構えるように持ち、毛糸を布に打ち込んでいくことで模様を描いていきます。

▲ RUGMATAGで販売されている「AK-1 カットパイル タフティングガン(ラグ用ハンドミシン)」(税込34,000円)。

「糸を通した針を生地に打ち込む」という基本動作は一般的なミシンと変わりませんが、タフティングガン特有の仕様もいくつかあります。

一つは使用する「糸」について。一般的なミシンは針に対して1本の糸を通しますが、タフティングガンは一度に数本の毛糸を差し込むことができます。針穴の大きさによって糸の太さや本数を変えることもでき、グラデーションや風合いなど仕上がりに違いを出すことができるそうです。

もう一つは針先の動きについて。ガンを動かすためのトリガーを押すと、先端から太い針とハサミが交互に飛び出す仕組みになっています。この①針で毛束を差し、②ハサミで毛束を切る、という2つの動作を交互に繰り返すことで、ラグの本体となる毛糸のフサフサ感を出すことができます。

▲ 毛糸の束を通すための針(左)と毛糸の束を切るためのハサミ(右)が交互に飛び出す。

タフティングガンを打ち込むのは、「タフティングクロス」と呼ばれる専用の生地です。四角形のフレームにタフティングクロスをセットして土台を作り、そこに向かってガンを打ち込んでいきます。フレームは製品として販売されているものもありますが、木材を使えば自分で作ることも可能だそうです。

▲ タフティングクロスの土台となる四角形のフレーム。クロスをピンと張った状態でセッティングし、ガンを打ち込んでいきます。

実際にタフティングガンを打ち込むと、クロス上には“ミサンガ”のような毛糸の線が出来上がります。これだけを目にすると、「ラグのフサフサ感がないな…」と不安に思われるかもしれませんがご安心を。クロスの向こう側を覗いてみると、しっかり毛束感が出来ています。つまり、ガンを打ち込む側はラグの仕上がりの「裏面」となり、毛糸が飛だす側がラグの「表面」になっているのです。

▲ タフティングガンを打ちこむ側。つまりラグの裏側にあたる。

▲ 反対からクロスを見てみると…ラグのフサフサ感が!こちらが最終的に仕上がるラグの表側になります。

実際にラグができるまで

タフティングガンの基本的な仕組みをお伝えしたところで、ここからはRUGMATAGで体験できるワークショップの中身を少しだけご紹介。実際のプログラムでは、タフティングガンの使い方レクチャーからラグ作りまで、一から丁寧に教わることができます。

STEP1 デザインを決める

まずは、ラグのデザインを決めます。細かな絵柄や曲線が多くなるほど難易度が上がるため、初めての場合は、なるべく線が少ないシンプルなものがおすすめ

STEP2 色を決める

デザインに使用するカラーを選びます。初めての方でもスムーズに仕上げられるよう、一枚のラグに使える色数は最大6色まで。また、異なる色の毛糸を組み合わせて打ち込む「ミックスカラー」の表現も可能です。

STEP3 タフティングクロスに転写する

フレームにタフティングクロス(ベースとなる布地)をひっかけ、ピンと張る状態にセットします。プロジェクターを使ってタフティングクロス上に反転したデザインを投影し、輪郭部分をフェルトペンなどでなぞります。

*プロジェクターが自宅に無い場合、シンプルな図案であれば直接フリーハンドで書いてもOK。ただし、打ち込む面は裏面になるため、デザインを反転させて書くことをお忘れなく!

STEP4 タフティングガンで毛糸を打ち込む

タフティングガンの針に毛糸をセットしたら、打ち込みスタート。タフティングクロスに針を差し込み、ガンとクロスが直角になる状態の姿勢で毛束を打ち込んでいきます。まずは絵柄の輪郭線をなぞり、次に内側(塗りの部分)を埋めるように打っていきます。

STEP5 余分な毛糸をカットする

絵柄をすべて打ち終えたら、表面側の毛並みを揃えるようにトリマーでカットしていきます。

仕上げとして裏面部分に専用接着剤を塗り、毛糸を固定したらオリジナルラグの完成です!

▲ アルミカン・さおりんが作ったラグ

▲ アルミカン・マッチョ赤阪が作ったラグ

最後に

今回はオリジナルラグを作れる「タフティング」の魅力をご紹介しました。完成までの集中力は必要になりますが、作り終えたラグと対面すれば、達成感を得られること間違いなしです。
自分だけのオリジナルアイテムを作ってみたい、新しいことに挑戦してみたいという方は、ぜひタフティングを始めてみてはいかがでしょうか。

sumica 住まいの神アイデア!

住まいの神アイデア満載でお送りする“暮らしにまつわるハウツー番組”


協力

RUGMATAG(ラグマタグ)

大阪にある、世界的にも珍しいタフティングショップとスタジオを併設するタフティング専門店。日本国内の複数の老舗敷物会社の協力により、本格的なラグ(敷物)を製作するタフティングから、アートとしてのタフティングまで、幅広い提案を行っている。大手百貨店の装飾品制作、アーティストやブランドとのコラボレーション、さらには海外のタフティングアート展示会への作品出展など、多岐にわたる活動を展開中。

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