公開日2025.01.21
和を取り入れるインテリア 「ジャパンディスタイル」のつくり方
近年欧米などで注目を集めているインテリアスタイル「ジャパンディ」。「ジャパンが付いているし、和を強調したインテリアなのかな?」と思われるかもしれませんが、実際はそんなこともありません。室内をスッキリ見せつつ、小さく「和」を足すことによって、心落ち着く空間をつくり上げてくれるのがジャパンディ。その特徴や取り入れ方について紹介します。
そもそも「ジャパンディスタイル」って?
「ジャパンディ」とは、日本を意味する「Japanese(ジャパニーズ)」と北欧を表す「Scandinavian(スカンジナビアン)」が組み合わさった造語。つまり日本的要素と北欧要素が組み合わさったインテリアスタイルを指します。近年、欧米を中心に注目されているインテリアスタイルです。
ジャパンディと和モダンの違いは?
わたしたち日本人にとって聞きなじみのあるインテリアスタイルに「和モダン」がありますが、ジャパンディとはどう異なるのでしょうか。
その違いは「発祥の地」と「インテリアのベース(基礎となるスタイル)」にあります。
和モダンは、どちらかというと“和の要素”が多いスタイルです。和モダンという言葉自体が日本で生まれたものなので、ベースの基本は『和』。そこに『洋』のスッキリとさせた要素が入っています。
ジャパンディはヨーロッパ発祥の言葉なので、ベースは北欧インテリアです。そこに少し和の要素を足していくのがメインのスタイルになります。
ジャパンディスタイルの取り入れ方
日本と北欧のインテリアスタイルとは、「木を中心をした自然素材」「そぎ落とされたシンプルなデザイン」を好んで取り入れるという共通点があり、相性が良いスタイルです。自然素材やシンプルなデザインを取り入れた空間は、居心地がよく、心にゆとりも生まれます。
ここからは、ジャパンディスタイルを取り入れるために知っておきたい具体的な要素をご紹介していきます。
ジャパンディスタイルを構成する4つの要素
【1】ベース:シンプルモダン
「洋」の要素を持つ装飾が少なく直線的なシンプルモダンな北欧家具がベース。
【2】配色:アーストーンカラー
木や土など、自然を連想させる色が◎。たとえばベージュやグレー、茶色のグラデーションなど。
【3】インテリアの素材:自然のもの
カラーと同じく、家具や小物の素材でも、自然を感じる要素を。木やラタン(籐・とう)、バンブー、和紙や陶器、麻などがおすすめ。
ここまでが、北欧の要素。そこへアクセントとして付け足すのが「和」の要素です。
【4】和のインテリア
職人さんの手仕事の温もりを感じるもの。アクセントとして、格子や日本のテキスタイルを使ったクッションなどを。
小物や雑貨などのアイテムで取り入れる方法
いきなりお部屋全体をジャパンディスタイルに変えるのはハードルが高い…そんなときは、小物や雑貨で小さく「和」を足すことから始めてみましょう。気軽に取り入れられるアイテム3つをご紹介します。
気軽に取り入れられる、おすすめのアイテム
【1】和のペンダントライト(照明)
照明はお部屋の雰囲気をガラッと変えてくれるアイテムのひとつ。木や和紙、竹などでできた和のペンダントライトに付け替えるだけで、ジャパンディスタイルにぐっと近づきます。
【2】黒のフラワーベースと「枝もの」
シンプルな黒のフラワーベースに、桜など大ぶりの枝ものを取り入れることで、和の雰囲気がプラスされます。フラワーベースの黒が空間を引き締め、ボリュームのある枝ものがお部屋全体のアクセントになります。
【3】和食器や盆栽などの小物
洋に傾いているお部屋に和を小さく足すことで、ジャパンディスタイルに近づけることができます。急須などの和食器や、盆栽、手すき和紙でできたアートフレームなどがおすすめです。
和室に取り入れるの場合は「洋」を足す
ジャパンディスタイルを和室でつくる場合は、空間自体のベースが和になっているため、逆に「洋」の要素をプラスしましょう。 畳のお部屋の使い道に悩んでいる…という方は、ジャパンディスタイルを取り入れることで、お部屋を生まれ変わらせることができますよ。
和室の活用アイデアと仕事部屋にしたインテリア実例
ジャパンディスタイルの解説を動画でも!
最後に
日本と北欧で大切にされてきた価値観をベースに生まれたジャパンディスタイル。お家のインテリアとして取り入れることで、自然と心にゆとりが生まれるかもしれません。また、「和」以外のどんなスタイルでも応用できるのが北欧インテリアの魅力のひとつ。ぜひ、お好きなスタイルのエッセンスを加えて、インテリアを自由に楽しんでみてくださいね。