失敗しないマイホーム

公開日2023.04.14

家を建てた人に聞いた「収納スペース」の失敗・後悔ベスト5

年間約100軒取材する住宅ライターがインタビューで聞いた、収納での「家づくり失敗・後悔しています…」ベスト5をご紹介します。

いつもスッキリ片づいたお家は誰もが憧れますよね。けれど、掃除は毎日しているのに、なぜか片づかない…。という方も多いはず。そのお悩みの原因はもしかすると収納スペースに問題があるのかもしれません。実際に、注文住宅で新居を建てて、1年も経っていないのに、モノがあふれて片づいてない、というお家を取材する事もしばしばあります。今回はインタビューで聞いた収納スペースの失敗談をランキング形式でまとめてみました。特に、片づけが苦手という方は必見ですよ!

家を建てた人に聞いた 収納の失敗・後悔ポイントベスト5

第1位「収納スペースにモノが片づけにくい・無駄な収納スペースがある」

 

この失敗談は「片づけが苦手だからこそ、家を建てる際に収納スペースをできるだけ多く造った」という方からよく聞きます。奥行きがありすぎて奥の方に片づけたモノは出し入れしづらい、高い場所にある収納スペースは手が届かないから使っていない、廊下に掃除機を収納する場所を造ったけど高さが足りない、などなど。
収納スペースさえあれば片づけられると思っても大間違い!
出し入れしづらい収納スペースは物置状態になり、やがて活用しなくなります。また、収納スペースを多く造ったために、LDKやお部屋が狭くなってしまったなんて例もありますので、要注意です。

モノの住所を決めよう
  • 家を建てる際に「とにかく収納スペースをたくさん作ってください」と用途を考えずオーダーするのが無駄な収納スペースを生み出す原因のひとつです。「その収納スペースには何を収納するのか」を先に考え、サイズを決めていくとモノが片づきやすく、便利な収納スペースになります。とにかく収納スペースがあればいいや、という考えはもってのほか! モノの住所を決めれば片づけはラクになります。

 

第2位「ほしい所に収納スペースがない!」

 

「リビングに収納があったら、子どものおもちゃや着替えを収納できたのに…」「Wi-Fiのルーターなどをまとめて収納できるスペースがあったら…」「充電もできる収納スペースがあればよかった…」など、実際に新居で生活してみたらココに収納スペースがあったら便利なのになぁと気付き、後悔する方が多いですね。
結局、リビングにプラスチックの収納ケースを置いたり、収納家具を購入したりするなど、後付けで収納スペースを造ることになり、部屋は狭くなるし、生活感が出て美しさも損なわれるという結果になってしまいます。

生活をシミュレーションしよう
  • 欲しい所に収納スペースがない、という事は、「欲しい所に収納スペースを造ればいい」という事。この失敗を回避したいなら、家を建てる際に、生活をシミュレーションしてみましょう
    例えば小さなお子様がいらっしゃるご家庭なら、着替えも頻繁にするだろうからリビングもしくは洗面脱衣室に着替えを収納できるスペースがあったら便利です。リビングでテレワークをする方ならパソコンや書類などを収納するスペースがあればスッキリ片づきます。ルーターや掃除機を収納するならコンセントも設置しておくことが大切。暮らし方や動線にあわせて適材適所の収納スペースを考えることが重要です

 

第3位「屋根裏収納やロフトは不便!」

 

「屋根裏収納やロフトを付けたけど、出し入れしづらく不便」という失敗談も良く聞きます。特に、引き出し式のはしごを使って上り下りするタイプの屋根裏収納やロフトの場合は、ほとんどの方が数年経るとこのような感想に。屋根裏収納やロフトは比較的面積が広い収納スペースなので、夏しか使わないサーキュレーターや冬しか使わないヒーターなどが収納できるし、便利だろうなという理由で取り入れる方が多いですが、いざ収納するとなると大きく重いものを持ってはしごをのぼるのは不安定で怖いもの
結局、使わないけど捨てられない子どもの幼稚園の頃に造った工作や思い出の品などを収納するにとどまり、便利に活用するまでには至らない場所となってしまいます。また、屋根裏収納は湿気がたまりやすく、暑さや寒さなど温度変化も激しいですので、収納するものによっては劣化してしまう危険性もあります。

はしごではなく、階段にする
  • 季節ごとにしか使わない大きなものを収納しておく場所があるのはとっても便利ですが、はしごを上り下りするのにケガをしてしまう可能性があるなら避けた方が無難です。
    収納したいものにもよりますが、はしごではなく階段で上り下りできるタイプの屋根裏収納やロフトなら活用できる可能性が広がります(お住まいの地域によっては階段が付けられない場合もあるので、確認してください)。どうしても広い収納スペースが欲しい場合は、1.5階、2.5階など階層の間に空間を設ける「スキップフロア」を造ってみるのはいかがでしょうか。

 

第4位「ファミリークローゼットだけでは無理!」

 

最近、とても人気が高いファミリークローゼット。InstagramやYouTubeを見て家づくりをしている人のほとんどが取り入れたいと希望しているような印象です。しかし、ファミリークローゼットにも落とし穴が。それは、ファミリークローゼットを過信しているということ
「子どもが小さいうちは便利に活用していたけれど、大きくなったら下着なども自分の部屋に収納したいという事で、結局タンスや収納家具を子ども部屋に置くようになった」「洗濯の動線が良くとっても便利だけれど、子どもが大きくなるにつれてファミリークローゼットでは収まりきらなくなり、結局、各部屋に衣類があふれ片づかない部屋に」というような失敗談が。ファミリークローゼットだけで充分と思い込んで、子ども部屋や寝室にクローゼットを付けないと後悔する事が多いようです。

ライフスタイルの変化も考えよう
  • ファミリークローゼットは家事の負担を軽減してとっても便利ですが、将来的な事まで考えて各部屋にもクローゼットを造ることをおすすめします。または服やカバンなどは必要以上に増やさないこと! ファミリークローゼットに収まるように定期的に断捨離するようにしましょう。

 

第5位「見せる収納じゃなくて、隠す収納にすればよかった・・・」

 

オープンな棚にお気に入りの食器や雑貨を並べて、インテリアショップのようにお家を彩ってみよう! と「見せる収納」を選択して失敗したという声も多数。結局うまくディスプレイできなかったり、ホコリがたまってお掃除が大変だったり。キッチンまわりだと油ハネも気になります。また、グラスやお皿などは地震の時に倒れて割れてしまった…という残念な話も。お掃除が苦手な方ほど、見せる収納ではなく隠す収納にすればよかった、という後悔をするようです。

見せる収納は小さなスペースに
  • こまめにお掃除する方はともかく、あまり掃除をしない方には見せる収納はおすすめしません。特に、キッチンやリビングなど良く目につく場所は、かえって汚れが気になってしまいます。片づけが苦手な方は扉付きにして隠す収納にする方がスッキリした空間になりますよ。お掃除は苦手だけれど、飾る場所は欲しい! という方には、壁の一部にくぼみをつくって飾り棚として使う「ニッチ」などの小さなスペースにすることをおすすめします。

新築入居後「しまった…!」にならないために

はじめての家づくりはわからないことだらけ。その中でもわからないままつい後回しにして入居後「しまった…!」になりがちなのが、すぐにネットが使えない、テレビが見られないなどの通信環境の計画漏れです。このような事態を避けるためには「建築前からの計画」が大切です。

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最後に

整理整頓しやすい収納スペースがあれば、片づけが苦手な方もスッキリと美しいお部屋をキープしやすくなります。今のお家の様子を見渡し、何を収納する場所が必要なのか、どこにどのサイズの収納スペースが必要なのかをしっかり考えてみてください。自分には無理だという方は、整理収納アドバイザーに相談してみるという手もあります。暮らし方にあった収納スペースがあれば、片づけやお掃除が格段にラクになり、家事の負担も減ります。せっかく新しい家を建てたのに、1年後にはもうゴチャゴチャしている…という残念な事にならないためにも、しっかりシミュレーションしてみましょう!

筆者

著者

住宅ライター/プロインタビュアー 大内 夏実

株式会社リクルートで情報誌のイロハを学び、独立。不動産・住宅系ライターとして経験を積む。大手ハウスメーカーから小さな街の工務店までさまざまな建築会社の注文住宅施工例やモデルハウスなどを取材し、また実際に購入した方、家を建てた方のインタビューも多数実施。年間100軒ほどの取材に基づいた知識と経験から多くの建築会社の広告戦略なども手掛けている。

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