公開日2022.10.06
家づくりで後悔しない「満足する家を建てるコツ」ベスト5
年間約100軒取材する住宅ライターが教える「家づくりのコツ」シリーズ
住宅ライターがインタビューで聞いた「私たち家族はコレのおかげで満足する家が建てられました!」ベスト5をご紹介します。
「3回建てなければ理想の家はできない」というような事をよく耳にしますが、1回目でも大満足されている方はたくさんいらっしゃいます。家づくりに成功されている方に「なぜこんなにも満足する家づくりができたのですか?」と聞くと、みなさん「〇〇したから上手くいきました!」という家づくり成功のコツをつかんでいます。逆に失敗した点がある、後悔しているという方はこのコツを実践していません。絶対に後悔したくない、100%満足する家を建てたいなら、この「成功のコツ」を押さえて家づくりに挑みましょう!
成功のコツ【1】予算調整
「お金をかけるべき箇所と、かけなくていい箇所を見極める」
潤沢な予算があり、最新のキッチンや高級な木材など気に入ったものは何でも思うままに取り入れられる…という方はほとんどいません。限られた予算内でどうやって理想の家を建てるか、それは永遠のテーマでもあります。
予算内で大満足の家になりました、という方のほとんどが「変えられない部分にお金をかける」というコツを実践。例えば部屋の温度を保ったまま換気ができる第一種換気システムを取り入れる、2重窓にする、制振ダンパーを構造に組み込むなどは後から変えることが難しい箇所です。
逆に最新機能がラインナップされたキッチンや浴室などは「その機能は本当に使うのか?」としっかり調べてみることが必要です。少しグレードを下げたものでも充分かもしれません。また、「高かったけれど電動シャッターを取り入れて毎日ラクラク」「全館空調にしたら家中が快適温度でストレスが減った」など日々の快適性に関わる部分は満足感が高いようです。安心安全や日々の快適性を考え、予算をかけるべき箇所とかけなくてもいい箇所をしっかり見極めましょう。
成功のコツ【2】なんでも話せるパートナー
「建築会社の担当者に希望を全部しっかり伝える」
家を建てる期間はさまざまですが、短くて3~4か月、長い場合は1年を超す場合もあります。その間、窓口になり密に関わるのが担当者。家づくり成功者は必ず「担当者に何でも相談できました」「ワガママかなと思う事もありましたが、担当者にすべて伝えました」など、希望の間取りや好きなデザインだけでなく、新居でどう暮らしたいか、将来のことまでしっかり伝えてカタチにしています。
人と人とのお付き合いになるのでどうしても合う・合わないがあります。けれど、家づくりにおいて遠慮は禁物。アレコレ言い過ぎかなと気にしてガマンしたり、不満なところを伝えなかったりしていると結局、後悔につながります。
また、担当者は建築のプロですから、自分では無理だろうなと思う事でもワザや工夫をして可能にする提案をしてくれることもあります。「思ったことは全部伝える、納得するまで話を聞く」という姿勢をベースにして後悔しない家づくりを進めましょう。
成功のコツ【3】ブレない軸を持つ!
「ブレない軸を持ち、希望に優先順位をつける」
家を建てる際にはたくさんの希望や夢、理想などがあります。そのすべてを叶える事ができればいいですが、広さや予算などの兼ね合いであきらめなければいけない事も多いのが事実。どんどん削っていった結果、理想とはかけ離れた残念な家に…という事にならないためには「ブレない軸」を持つことが大切です。
例えば、電気を家で創出し、光熱費を抑えるサステナブルな家が理想だったのに、高級な床やデザインなどにこだわってしまったので太陽光発電は載せられなかった…では本末転倒です。デザインの失敗例はナチュラルで優しい北欧風スタイルが憧れだったのにSNSや雑誌を見てインダストリアルな男前スタイルに心が動き、一部だけ取り入れてしまったなどのケースはよくある話。結果、チグハグで統一感がなく、お洒落とは程遠い空間になってしまいます。
家づくり成功者は「悩んだ時に自分はどんな家に住みたいのか振り返りました」「担当者さんに希望がブレていますよと言われ、我に返りました」など、悪い方向に進みそうになった時にしっかり元の軌道に戻っています。それは希望に優先順位をつけてブレない軸があるからできること。最終的に「あれ、こんな家が理想だったっけ?」と思わないためにも建てたい家の軸を決めましょう。
成功のコツ【4】とにかく調べる!
「とにかく調べて情報収集。特に構造は事前にチェック」
家づくり成功者からは「とにかく調べて、勉強しました」という声をよく聞きます。家づくりが本格的に始まってからその都度調べても、間取りや動線、設備については大丈夫です。けれど、建築会社に依頼してからでは遅い部分もあります。それは家の構造に関わる部分です。構造は主に木造軸組み・軽量鉄骨・鉄筋コンクリート(RC)造などがありますが、対応していない会社もあります。
また、調べているうちにZEH住宅がいいなと気付く方も多いようです。ZEH住宅とは太陽光などで創エネし、断熱性を高めて省エネした結果、エネルギー収支をゼロ以下にする住宅の事です。ZEH住宅はZEHビルダーとして認定登録している建築会社しか建てる事ができません。これら構造に関わる部分はまず勉強してから建築会社を決めましょう。
また、使う木材についても注意が必要です。いろいろ調べていくうちに地元産の木材を使うと補助金がもらえると知っても、自然乾燥したムクの木材の方が強くて木の香りが強いと知っても、取り扱っていない建築会社なら無理です。
工事が始まってからやっぱりこんな家を建てたいと思っても後のまつり。何かと間取りや動線、デザインなどに目がいきがちですが、せめて構造や木材に関わる部分だけでも事前に調べて準備をしておきましょう。
成功のコツ【5】施主支給
「施主支給をプラスしてお気に入りの空間づくり」
施主支給とは施主(家を建てる人)が自分で購入したものを建築会社に取り付けてもらう事です。特にデザインにこだわった家づくり成功者が施主支給を取り入れています。ペーパーホルダーや鏡、ペンダントライトなど比較的取り付けやすいものから、洗面ボウルやドア、床の木材まで施主支給するツワモノもいらっしゃいます。
施主支給のメリットは何といっても好きなデザインのモノを取り付けられるという点。コンセントカバーやドアノブ、水栓などパーツとしては小さいですがそこを変えるだけでも空間が格段にセンスアップします。また、オリジナリティが加わるので世界にひとつだけの空間として住まいに対する愛着も深まります。
家づくり成功者に「一番気に入っているところはどこですか?」と聞くと「施主支給したドアを取り付けたリビング」「陶器のボウルを施主支給した手洗いカウンター」などという答えが返ってくることも少なくありません。
さらに安く手に入れることができ、プロが美しく取り付けてくれるという点も大きなメリットです。例えば室内干し用のポールはホームセンターなどで購入した方がメーカーのものより安く仕入れる事ができますし、棚の取り付けなどは自分で施工すると道具の購入から始めなければいけませんが、大工さんが下地の補強などもした上で取り付けてくれます。
注意する点としては、必ず建築会社の担当者と相談しながら購入する事。ネットで購入していざ取り付けてもらおうと思ったら規格にあわなかった、という話もよくある話。また、建築会社によっては施主支給お断りの場合もあります。
上手に施主支給を取り入れて、映える空間をコストを抑えて実現しましょう。
納得の家づくりをして理想の暮らしを手に入れた方にインタビューすると「何もしていません」と答える方はいません。こだわりたい人も、後悔したくない人も、家づくりを真剣に考えて手をかけるほど、新しい住まいに愛着が湧きます。ぜひ、これから家を建てる方はこの「満足する家を建てるコツ」を実践してみてください!
新築入居後「しまった…!」にならないために
はじめての家づくりはわからないことだらけ。その中でもわからないままつい後回しにして入居後「しまった…!」になりがちなのが、すぐにネットが使えない、テレビが見られないなどの通信環境の計画漏れです。このような事態を避けるためには「建築前からの計画」が大切です。
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筆者
住宅ライター/プロインタビュアー 大内 夏実
株式会社リクルートで情報誌のイロハを学び、独立。不動産・住宅系ライターとして経験を積む。大手ハウスメーカーから小さな街の工務店までさまざまな建築会社の注文住宅施工例やモデルハウスなどを取材し、また実際に購入した方、家を建てた方のインタビューも多数実施。年間100軒ほどの取材に基づいた知識と経験から多くの建築会社の広告戦略なども手掛けている。