建築前に知りたい家づくり

2023.03.30

壁掛けテレビの疑問を解決!新築でのよくある失敗と確認ポイント

楽しい戸建ての新築計画。部屋がスッキリ見えるからと要望の多い壁掛けテレビ、でもちょっとまって! 事前に計画をしっかり立てておかないと、後からイメージ通りにならなかったという場合もあります。今回は、壁掛けテレビのメリット・デメリットと新築時の失敗例を解説しながらスムーズに取り付けられる手順をお伝えします。

アドバイスいただいたのは

無印良品の家 グランフロント大阪 家センター
インフィル・コーディネーター 一級建築士
浅井 泰智さん

大手ハウスメーカーや工務店にて設計・現場管理業務に従事した後、無印良品の家へ入社。現在はインフィルコーディネーターとして、資金計画から土地探し、プラン作成、入居後のサポートまで、家づくりの総合的な相談役として活躍している。

 

 

改めて知っておきたい、壁掛けテレビのメリットとデメリット

その名の通り、液晶テレビが壁にそのまま貼り付けられる形になるので、テレビ台が不要、省スペースになり、掃除もしやすくなります。また子供が触ってテレビが倒れる、地震で倒れるなんてこともなくなるので安全です。邪魔になりがちな配線も壁の中に隠してしまえるため、インテリアもスッキリします。

 

 

 



壁に掛けることでスッキリはできますが、注意点もあります。壁掛けテレビは、壁に穴を開けて取付金具でテレビを固定するため、テレビの位置を後から変えることができません。テレビの寿命は10年程度といわれています。テレビを買い換える際に規格が変わると、それまでの取付金具も合わなくなってしまいます。壁の穴と大きさがずれる場合は、再工事が必要となるケースも。ゲーム機やDVDデッキなどの周辺機器が増えると配線も増えるためそのための位置も事前に考えておく必要があります。

 

壁掛けテレビのメリット・デメリット

メリット

テレビ台が不要になり、省スペースに
テレビ周辺の配線が隠せるのでスッキリする
テレビが倒れる心配がなくなる

 

デメリット

設置した場所から動かせない
テレビの規格が変わると再工事が必要になる場合もある
周辺機器との接続に手間がかかる

 

 

新築でよくある失敗事例3選

新築で壁掛けテレビを付ける際は、まず「テレビどのように見ているか?何に繋げているか?」に立ち返ることが大切です。便利にしたつもりが、逆に不便になってしまっては本末転倒です。よくある失敗事例を知って、我が身を振り返りましょう。

失敗ケース①
イメージしたテレビの高さと違った…

リビングにソファがけでテレビを見る想定をしていたが、思いの外テレビの位置を高く設置しすぎたというケースです。ソファがけで見る場合は床上30cmの高さが一般的といわれていますが、見方によっては低すぎる場合もあります。床で座って見るのか、ダイニングチェアから見るのか、それに合わせた設計が必要になります。リビングに設置したテレビをダイニングから見る人がいる場合なども、目の高さが異なってくるので、設置場所や高さには気をつけましょう。

アドバイス

1.見上げて見ても、疲れのない高さで検討するのがベストです。
2.テレビはどこから見るのか?を間取りと合わせてしっかり考えましょう。

 

失敗ケース②
ゲーム機を置いたら、結局テレビ周辺がごちゃごちゃした…

テレビに接続してゲームをする場合、配線を繋げたり、テレビ側にゲーム機を置いたりする必要があるため、結局テレビの周りがごちゃついてしまったというケースです。ゲーム機以外でもテレビに接続するものは、テレビから離れすぎると操作しにくいものです。テレビの周りをスッキリさせたい場合は、近くに棚を置くなど周辺機器を設置する場所を最初に決めておきましょう。またケーブルの本数が想定外に必要になる場合もあり、必要となるコンセントの数と位置にも要注意です。

アドバイス

1.テレビに接続する周辺機器を挙げておきましょう。
2.周辺機器を置く場所を先に決めておきましょう。
3.コンセントの数と位置もあわせて決めておきましょう。

 

失敗ケース③
ネット通販で金具を購入したら取り付けできなかった…

テレビを設置するための取付金具を急いでネット通販で購入したが、取り付け方がわからなかった、テレビに合わなかったというケースです。壁掛けテレビには設置用の金具が必要になります。壁に掛けたいテレビのメーカーが推奨している取付金具を用意しましょう。

また、基本的に金具は自分で取り付けることになっています。一人で取り付け・設置は難しいので、壁掛け用のテレビを購入した場合は、その家電メーカーや、建築を依頼している施工会社に工事とあわせて取り付けが可能かを事前に必ず確認しておきましょう。

アドバイス

1.取付金具はなるべくテレビメーカーが推奨するものを購入する。
2.取付金具の取り付けは誰がやってくれるかを確認する。

 

 

結論:壁掛けテレビを付けるなら、事前の配線計画をしっかりと!

新築で壁掛けテレビを設置する上で大切なのは、配線計画を事前に行うことです。壁掛けテレビの設置には、新居の電気の配線工事が関わってくるために、電気配線図が完成する前に、テレビを決定して施工会社に情報を伝えることが必要です。計画を後回しにしすぎてしまって、せっかく買ったテレビがスムーズに取り付けられなかったということは避けたいものです。そのために、設置までの流れをしっかり抑えて計画をたてましょう。

 

壁掛けテレビを取り付けるまでの流れ

1:テレビの規格を確認する

メーカー、何インチ、縦横幅は必須チェック。この時に金具も合わせて用意して、サイズを把握しましょう。


2:周辺機器の数を数える

ゲーム機、DVDデッキなどテレビに繋げる機器は何台置きますか?
周辺機器の数によって配線計画も変わります。置き場所も先に考えておきましょう。


3:テレビの取り付け高さを決めて、壁の補強を施工会社に依頼する

テレビを置く位置は、リビング、ダイニング、寝室、どこですか?
部屋での過ごし方によって、適した高さは変わってきます。高さを決めた後、施工会社に相談して壁を補強してもらう必要があります。


4:配管とコンセントの位置の配線計画を施工会社に依頼する

壁掛けテレビは配線を壁の裏に隠せるところが大きなメリット。そのためコンセント・配管の位置は重要となります。周辺機器につながるケーブル類も壁の中に通すので、施工会社に配管の出入口を決める配線計画を立ててもらいましょう。
※新居の電気配線図が完成する前に依頼する必要があります。


5:施工会社が配管と壁の工事を行う

壁の中に配線用のパイプを通します。その後、壁の補強を施します。


6:取付金具の取り付け

壁の工事が終わり次第、取付金具を付けます。事前に施工会社に伝えておけば、工事に合わせて取り付けてくれる場合もあります。


7:テレビを取り付けて完成!

 

 

新築入居後「しまった…!」にならないために

はじめての家づくりはわからないことだらけ。その中でもわからないままつい後回しにして入居後「しまった…!」になりがちなのが、すぐにネットが使えない、テレビが見られないなどの通信環境の計画漏れです。このような事態を避けるためには「建築前からの計画」が大切です。

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最後に

壁掛けテレビは設置する前に多数の工程を要するので、事前の計画が大切となります。機器の交換や周辺機器がどのくらいあるのかでも、準備するものは変わってきます。壁掛けテレビの良い面と悪い面を加味して、家族・自分にあった快適な暮らしをイメージしながら新築の計画を進めてみてくださいね。

 

取材協力

無印良品の家 グランフロント大阪
家センター

無印良品の商品を作っていくなかでお客さまの声をもとに「家・住まい」についても広くお応えしようと2004年から家の建築、販売を開始。住む方の未来を見据え、「永く住める家」を提案し続けている。無印良品の家 グランフロント大阪 家センターでは、これから家の購入をお考えの方に「初めての家づくり講座」も開催。

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