整理収納

2020.12.03

収納用品を買う前に!知っておきたい整理・収納・片づけの違い

​収納用品を買う前に!知っておきたい整理・収納・片づけの違い

皆さん、とりあえず収納用品を買えば部屋のものが整理できて片付く、なんて思っていませんか? また、整理・収納・片づけ、その言葉の意味や、やるべき順番を正しく理解していますか? ここでは、学校では教えてくれない、親に聞いてもわからない、整理・収納・片づけの考え方について説明します。

整理収納アドバイザー

長谷 由美子

収納用品を買う前に!知っておきたい整理・収納・片づけの違い

アドバイスいただいたのは

整理収納アドバイザー
株式会社 カウデザイン FOR YOUR LIFE 事業部
長谷 由美子

無印良品で10年間(社歴12年)インテリアアドバイザーマネージャーとしての勤務した後、仲間と共に『整理収納』と『インテリア』と『無印良品』であなたらしく整え、あなたらしく暮らす【FOR YOUR… LIFE】をスタート。延べ7,000件以上の相談に応えてきた知識や経験から、苦手なお片づけをも好きにさせてしまう「人間力」と「提案力」が定評。一人一人の暮らしに対する想いを聴き、全てを受け止め、あなたらしい暮らしのゴールまで一緒に寄り添います。

sumica Youtube動画

整理・収納・片づけ 本当の意味とは?

テレビやインターネットでよく目にする「整理」「収納」「片づけ」「整頓」。皆さんは、言葉の意味を理解して、一番協力して欲しい家族に、ちゃんと伝えることができていますか?
実はこちらの4つの言葉は、1つ1つ意味が全く違うんです。
そして、下のピラミッドのように、「1.整理」ができて「2.収納」「2.収納」ができて「3.片づけ」「3.片づけ」ができて「4.整頓」、というように1つ1つ積み上げていくことで、失敗せずに最後までできるようになるのです。

1番最初にしなければならないのは「整理」です。2番目にしなければならないのは「収納」です。3番目にしなければならないのは「片づけ」です。1~3番までができて「整頓」ができるのです。

1番最初にしなければならないのは
「整理」です。
2番目にしなければならないのは
「収納」です。
3番目にしなければならないのは
「片づけ」です。
1~3番までができて「整頓」ができるのです。

1. 整理とは

整理とは不必要なものを取り除くことです。ここで言う不必要なものとは「使っていないもの」になります。つまり使っていないものをその場所から除ける、使っているものだけにするのことが整理です。今の暮らしに必要なものを選んでみてください。

整理とは、不必要なものを取り除くこと

2. 収納とは

収納とは、使っているものを使いやすい状態にすること。なので、使っていないものをしまい込むことは収納とは言いません。使いやすい状態にするということは、区分けするとか、一緒に使うものをまとめるなどすること、これが収納です。

収納とは、使っているものを使いやすい状態にすること

3. 片づけとは

片づけとは、もとに戻すことです。つまり使ったらもとに戻すこと。
1.整理と2.収納がうまくできていないと、片づけもうまくできませんので、ルールを決めることや1.整理と2.収納をしっかり考えてピラミッドの土台を固めていきましょう。

片づけとは、もとに戻すこと

4. 整頓とは

整頓とは、見た目を綺麗に整えることです。例えば、ものの高さを揃える、面を合わせる、色をグラデーションにするなど、ビジュアルを綺麗にするイメージです。

整頓とは、見た目を綺麗に整えること

4つの言葉の意味と、やるべき順番が分かりましたか?
これで、すぐに収納用品を買いに行ってって失敗する、こともなくなりますね。子どもに片づけなさい!と言う前に、やるべきことも見えてきましたね。ご家族に、このピラミッド使って、説明して、みんなで共有してもいいかもしれません。

じゃあ早速、整理から始めましょう! とその前に

ちょっと待った!リバウンドしないために

整理・収納・片づけ・整頓の違いや順序を知って、『早速やり始めます!』と思っていただいた方、でもその前に「ちょっと待った」なのです。

その「整理」、何のために、どこまでしますか?

  • ・片づけのやり方が分かって、今はとりあえずスイッチが入ったから
  • ・とりあえずスッキリさせて大掃除もしたい
  • ・最近みんな断捨離してるって聞くし、捨てたらいいかと

もちろん、そんな感じでも、⼀時的にはモノが減ってスッキリすると思います。その感覚を味わうことで、次のステップに進むのも、悪くないでしょう。
最初に、何のために「整理」をしようと思うのか、「整理」することでどうなりたいのか、小さくてもよいので『目的』と『ゴール』について考えて、イメージすること。
それが、また物が増えてしまった…というリバウンドを繰り返さないために必要なのです。

小さくてもいい。ゴールを決めて自分をほめてあげよう

どんなことでもそうですが、人は『目的』があると強い、頑張れると思いませんか?逆にそれがないと諦めたり、ぶれてしまったりします。だからと言ってって壮大な目的を立てる必要はありません。小さなことでもいいから、今、ちょっと困っていることや、気になることを改善させるために「整理」をスタートさせてください。

実際にあった整理を始めたきっかけの例

  • ・仕事復帰をする予定で、料理の時間が取れなくなるからキッチンを整理して調理の時短をしたい。⼦どもの保育園セットも使いやすいように準備したい。
  • ・新婚の時から使っている収納家具が使いづらく、家族も増えて物も増えてきたし、まずは整理して、できたら収納家具も買い換えたい。
  • ・心機⼀転、新しい恋をするために部屋も心も「整理」したい

これを読んでいただいている皆さんも何かきっかけや、小さな心の叫びはあるはずです。まずは、それを明確にすること。今の自分は、このためにここまでやってみようと小さくても、大きくても『目的』と『ゴール』を決めてみることです。そして、ゴールまでできたら、自分で自分を褒めてあげましょう。これがとても大切です。

最後に

整理・収納・片づけの違いとリバウンドを繰り返さないための目的・ゴール設定の大切さについておわかりいただけましたか? でも一番お伝えしたいことは、「整理は決してつまらないものじゃない」ということです。
まずは快適な理想の暮らしへの⼀歩と思って、ぜひ整理を楽しんでやってみてください。この機会に、整理について家族でお話しするのも大切なこと。「私はこうしたいと思ってる。みんなはどう思う?」なんて、家族で話してみてもいいかもしれませんね。

アドバイザー

整理収納アドバイザー

長谷 由美子

延べ7,000件以上の相談に応えてきた知識や経験から、苦手なお片付けをも好きにさせてしまう人間力と提案力が定評。

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