整理収納

2022.09.30 (2023.07.25改定)

家に物が多い人必見!必要な量だけですっきり暮らすコツ

ものが多い家にはこれが多い!?つい多く持ちすぎるもの

みなさんは、家にある“物の量”について考えたことはありますか?これまでさまざまなご家庭の相談を受けてきた整理収納アドバイザーの長谷由美子さんに、家の中で多くなりがちなアイテムをピックアップしていただき、それぞれの断捨離方法について教えていただきました。「私の家にもたくさんあるかも…」とドキッとするかもしれません!?

整理収納アドバイザー

長谷 由美子

いる?いらない?必要な物の量は「今の暮らし」に合わせる

日々の暮らしは、時間が経つにつれて少しずつ変化していくもの。だからこそ、家族の「今」の暮らしに合わせた物の量を考えることが大切だと整理収納アドバイザーの長谷さんは言います。
「改めて家のなかを見直すと、持っている物の量が多すぎることに気が付きます。それらをいくつか手放したとしても、案外不自由なく暮らせるものです。むしろ、お気に入りの物や好きな物だけに囲まれることで、より快適な暮らしになると思いますよ(長谷さん)」。

長谷さん流・断捨離ポイント
  • ❶ 今使っている物を優先的に残す

    「物が増えてしまう原因のひとつは、使うあてがない古い物をとっておくことにあります。すっきりした暮らしのためには、いつかのために保管しておくのではなく、今の暮らしに必要な物を見極めることが大切です。」

  • ❷ 必要最低限の量は暮らし方や人数をベースに考える

    「物の量は必ずしも多いからダメ、少なければイイというわけではありません。大切なのは、家族構成や暮らし方に合わせて必要な数を揃えること。今の生活を改めて見直し、必要最低限の数を把握することから始めてみましょう。」

  • ❸ 『好き』の気持ちを軸に選ぶ

    「日々使う物だからこそ、『あればいい』ではなく、自分や家族にとって『良い物』を残すようにしてみましょう。着心地のいい服や気分が上がる食器など、『好き』という気持ちに素直になって所有数を整理してみてください。」

  • ❹ 物が少ない暮らしのメリットを考えてみる

    「物がたくさんあると、収納場所を埋めてしまうだけではなく、どれを使うか考える手間や時間が増えてしまうデメリットもあります。物が少なくなれば、より快適な暮らしになるはずです。例えばキッチン用品の場合、収納場所がすっきりすれば、お料理の時短にもつながりますよ。」

量が多くなりがちなアイテムと断捨離のコツ

❶ キッチン用品

ここからは、量が多くなりやすいアイテムごとに断捨離のコツを紹介していきます。まずは家のなかで最も物が増えやすいキッチン周りから!「まだ使えるから…」となんとなく捨てられない物、あなたのご自宅にもありませんか?

【菜箸&お箸】先が割れた物、好みじゃない“柄モノ”は思い切って手放す

調理や食事に欠かせない菜箸やお箸も、実は多くなりがちなアイテムのひとつ。特に菜箸は、知らずのうちに長さや柄違いの物を使っているなんてこともあるのでは。長谷さんが以前訪れたお家では、家族の人数に対して3~4倍の用意があったことも!
「箸先が割れている物や好みじゃない柄モノは、思い切って手放すようにしましょう。同じ長さや無地の物で揃えておけば、料理中に探す手間もなくなります。ちなみに私は、転がりにくい四角のお箸を揃えていますよ(長谷さん)。」

【ボウル・ざる】二人暮らしなら2セットで十分

セットで購入することが多いボウルとざる。いつの間にかさまざまなサイズの物が戸棚のなかにたくさん重なっていませんか? 
「実際に使っている物は案外限られています。同じサイズが複数あったり、使っていないけど置いてあったりする物は、思い切って手放しましょう。少ない方が収納もすっきりして、取り出しやすくなります。うちは二人暮らしですが、2セットあれば十分足りていますよ。(長谷さん)」。

【鍋・フライパン】本当によく使う物だけに的を絞る

片手鍋やミルクパン、両手鍋に土鍋、専用鍋などなど…。数えてみると、かなりの量になりがちな鍋。焦げ付いたフライパンも、「まだ使えるかも…」と捨てずに置いてはいませんか?
「実際に使っている物はどれかを一度見直してみましょう。コンロの数も限られていますし、一度に使える種類もそう多くはないはずです。同じサイズが複数ある場合は、使う頻度の少ない方をこの機会に手放してみてください。フタは鍋に対してひとつずつ用意する必要はありません。大は小を兼ねるといいますし、いくつかのサイズに使える汎用性の高い物を用意しておくとよいですね(長谷さん)」。

【カトラリー】使用頻度や人数に合わせて取捨選択を

スプーンやフォークはステンレスや陶器、木製などの素材違い、大小さまざまなサイズに、スープやグレープフルーツ向けといった用途別など、種類がたくさん揃いがち。ギフトでもらったセット物も、とりあえず保管している…なんてことはありませんか?
「使用頻度や家族の人数に合わせて必要な数を考えてみましょう。使っていない物や人数に対して量が多すぎる場合は、思い切って減らしてみるのも手です(長谷さん)」。


❷ 日用品

粗品でもらった物や、100円均ーなどで買い揃えた物など、放っておいても増えがちな「日用品」。使う頻度も高いので、たくさん保管しておきたくなる気持ちもわかりますが、すっきり暮らすために一度数を見直してみましょう。

【タオル】家族の人数や洗濯回数から必要枚数を割り出す

タオルが家に何枚あるかを数えたことはありますか? なかでもバスタオルは増えがちで、20枚あるバスタオルのうち普段使っているのは3〜4枚だったというお家もあるそうです。
「使用場所や家族の人数、一週間の洗濯回数などから、どの程度の枚数が必要かをチェックしてみましょう。『あるから持っておく』ではなく『必要な枚数は何枚か』という意識を持つことが大切です(長谷さん)」。

【水筒&お弁当】「今」お気に入りの物を、サイズ違いで持っておく

意外と多いのが水筒やお弁当箱。今使っている物は限られているのに、何となく捨てられずに置いてあるご家庭も多いのでは。特にコップ付きの水筒やキャラクター柄のお弁当箱などは、お子さんが大きくなるにつれて出番が少なくなっているはず。「思い出のひとつだから」などの理由で手放せない状態になってはいませんか?
「使う人が、“今本当に気に入って使っている物”を、サイズ違いで持つようにしましょう。家族の成長や暮らしの変化に合わせて、アイテムを見直すことが大切です(長谷さん)」。

【傘】ビニール傘がこれ以上増えないための工夫を!

家族の人数分は必要な傘。日傘やファッションに合わせて数本揃えたい場合もあるでしょう。ただ、意図せず増えがちなのがビニール傘。急な雨に遭い、コンビニで購入するなんてこともあるのでは? 処分しづらいのも手放しにくい一因です。
「一番は、ビニール傘を増やさない工夫をすること。ちょっとしたことですが、朝出る前に天気予報を見るだけで、無駄な購入を防ぐことにつながります。外出先でどうしても購入が必要な場合は、傘ではなくレインコートを買うのもひとつの手です(長谷さん)」。

【洗濯ネット】洗濯回数や用途に合わせて、最低限の枚数に絞る

洗濯時に衣類が傷むのを防いでくれる洗濯ネット。消耗品である反面、長く使えるので数が増えてしまうアイテムのひとつです。
「必要枚数よりも多く持っていると、かえって邪魔になってしまうもの。週の洗濯回数や用途に合わせて、必要最低限の数を考えてみましょう。裏返しでも使えるリバーシブルタイプは、便利でおすすめです(長谷さん)」。

【耳かき&爪切り】使い心地のいい「お気に入り」だけを置いておく

引き出しの中からたくさん出てきがちなのが、耳かき、爪切り。無くしたり使いにくかったりした時に、その都度新しいものを買ってしまい、知らないうちに複数所有してしまっている場合もあります。
「『使い心地がいい』『見た目や色が可愛い』など、自分にとってのお気に入りをひとつ見つけましょう。 ちなみに私は、ライト付きの耳かきを見つけてから、これ一個でよくなりましたよ!(長谷さん)」。


❸ 衣料・ファッションアイテム

シーズンや流行に合わせて、ファッションアイテムをたくさんお持ちの方も多いはず。普段よく着ているレギュラーメンバーに隠れて、クローゼットの奥には出番の少ない物が増えているかもしれません…。

【インナー類】コーディネートや使用頻度に合わせて必要枚数を割り出す

キャミソールやストッキングなどのインナー類は量が多くなりがちという女性、多いのではないでしょうか。セットで買った新品のストッキングなどが、未使用のまま積み重なっているなんてこともよくある話です。
「まずは一度取り出してみて、現状の数に目を向けてみましょう。自分の好きなコーディネートや着用シーン、使用頻度や洗濯回数などを踏まえれば、ちょうどいい点数が見えてくるはずです(長谷さん)」。

【ルームウェア】着るときに気分が上がるアイテムを選ぶ

「お土産でもらったけれど外では着づらい」「昔は着ていたけれど今は着ていない」などの理由で、ルームウェア用にと置いてある服は何着あるでしょう?本当に必要な点数は、案外と2~3着で十分かもしれません。
「『まだ着られるから…』となんとなくの理由で置いておくのではなく、『着心地がいい』『身につけると気分が上がる』など、自分の気持ちを軸に選んでみましょう(長谷さん)」。

【ハンカチ】お気に入りの7枚(一週間分)を決める

毎日使う物だからと、お祝いやプレゼントとしてもらう機会の多いハンカチ。何年も未使用なまま引き出しに隠れている物もあるのでは?最近はコンビニでも気軽に購入できるため、忘れた時につい買ってしまうのも増える理由のひとつです。
「お気に入りの物や、よく使っている物を優先的に、まずは一週間分(=7枚)を目安に選んでみましょう。それにプラスして、洗濯替え用や忘れたときの予備を数枚用意しておくと◎(長谷さん)」。


❹ 文房具

増えやすいけれど、減りにくいのが文房具。「最近引き出しが閉まりにくいな」と感じたら、整理するタイミングかもしれません。

【ボールペン】定期的にチェックしながら、トレーに収まる量をキープ

ノベルティやおまけとして手に入ることが多いボールペン。何十本もまとめてゴムで縛ったまま放置していませんか?いつか使えるかもしれないと数年間取っておいたものの、いざ使おうとしたらインク切れしていた…なんてことも。
「放っておくとどんどん増えてしまうボールペンは、保管場所を定期的にチェックするのがおすすめです。本数の目安は『トレーやペン立てに収まる量』。オーバーしそうな段階で取捨選択すれば、必要な本数をキープできます。トレーがすっきりしていると、使いたいときにさっと取り出せるメリットも!(長谷さん)」。

【ハサミ】使い勝手のいい物を選別!

古くなったり錆びたりしていても、捨てるのが面倒なために複数置いてありがちなハサミ。ひとつの引き出しにいくつも入っているなんてこともあるのではないでしょうか。
「まずはお持ちのハサミの状態をチェック。切れ味や使いやすさなどから、本当に必要な物だけを残すようにしましょう(長谷さん)」。

【マグネット・クリップ】本当に必要な量だけをストック&補充

キャラクター物やおまけ、ポストに届いた宣伝用など、たくさんのマグネットが冷蔵庫にペタペタと貼られていませんか?クリップも事務仕事をする人でない以上、家のなかでの使用頻度は思っているよりも少ないアイテムです。
「使う頻度に比べて圧倒的に量が多いマグネットやクリップは、どれくらい使うかを考えて整理。本当に必要な量だけをストック&補充するようにしましょう(長谷さん)」。

必要な物の量を見直して、すっきりした暮らしを!

今回は、家のなかで量が増えやすい物と、その断捨離方法をご紹介しました。なんとなくストックしていたアイテムも意識をして向き合ってみることで、必要な物かどうかを見極められるようになります。「最近、物が増えてきたな…」と感じている方は、この記事を参考にぜひ実践してみてくださいね。


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アドバイザー

整理収納アドバイザー

長谷 由美子

延べ7,000件以上の相談に応えてきた知識や経験から、苦手なお片付けをも好きにさせてしまう人間力と提案力が定評。

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