公開日2023.04.20
我が家にあったサイズとデザイン、家具選びのお悩みは「造作家具」で解決
お洒落な家づくりに欠かせない重要なアイテムと言えば、家具。新しい家を建てる時に同時に家具も新調したいという方も多いですよね。けれど、好きなテイストのデザインで、しかもピッタリサイズの家具を探すのは、至難の業。「めぐり合ったら奇跡!」というほど探すのが難しく、納得の家具に出会うまで何年もかかってしまうという方も。そんな問題を解決するのが造作家具です。家を建てるなら造作家具も検討し、トータルコーディネートで憧れの住空間をカタチにしましょう!
そもそも「造作家具」とは?
造作家具とは、個別のオーダーに合わせて大工や家具職人が造り、壁などにピッタリ取り付ける家具のこと。色や形だけでなく、木材の種類など素材もオーダーする事ができるのでオリジナリティあふれるデザインになります。また、サイズも自由自在で隙間なく取り付けることができます。
造作家具はどこに頼めば造ってもらえる?
工務店にお願いするのが最もポピュラーな方法です。しかし、工務店によっては棚など簡単なものは引き受けてくれても、ソファやキッチンなどはお断りされる場合もあります。逆に造作家具が得意な工務店もありますので、事前に確認しておきましょう。また、造作家具を製作してもらえるインテリアショップや家具工房もあります。家を建築する際に造作家具も依頼するのがベストなタイミングですので、家づくりと同時に家具づくりの話も進めましょう。
造作家具を使ったコーディネート例
収納家具
まずは収納家具。造作なら欲しい場所にあわせてジャストサイズで造ることができるので、スッキリおさまり面積を有効に使うことができます。また、素材や色を他の家具や設備と合わせる事ができるので、美しくコーディネートできます。
▲ ダイニングテーブルの色に合わせて、素材や色をそろえた壁付けの収納棚
▲ 収納棚の下にはカウンターを造り付け、間接照明も仕込んだオリジナリティあふれるデザイン
ソファ
欲しい場所にスッキリと収まるソファも造作家具なら叶えられます。カラーや素材・大きさなど、妥協することなく造る事ができるので、見た目も心地よさもバツグンです。
▲ 床と同じ木材を使ったソファでリビングをトータルコーディネート
▲ 空間に合わせた色味と素材で造作したソファ。無駄なくスペースを活用できる
キッチン
キッチンもオーダーメイドで造り付ける事が出来ます。ダイニングテーブルと合わせると統一感があり、お洒落なインテリアのような存在になります。インテリア性の高い素敵なキッチンならお料理も片付けもはかどりそうですね。
▲ サイズと素材を合わせて造り付けたオーダーメイドのキッチンとダイニングテーブル
▲ キッチンと天井の色をそろえ、統一感を演出。キッチンも家をお洒落にするアイテムのひとつになっている
洗面台
家具ではありませんが、洗面台も造作することができます。生活感が出やすい場所だからこそ、収納スペースや照明にこだわったり、タイルなどの素材でデザイン性をアップしてみたりすることで華やかな場所になります。
▲ 木目×白×黒でモダンなスタイルに仕上げた洗面スペース
▲ 素材のひとつひとつにこだわったラグジュアリーな洗面ルーム
造作家具のメリット・デメリットについて
―造作家具はどのようなメリットがあるでしょうか?
お洒落にコーディネートできる
家の壁や床など内装のデザインに家具を合わせることができます。また、例えばダイニングテーブルとテレビボードを同じ木材で造るなど家具の素材を統一することができるので、トータルコーディネートされたお洒落な住空間に仕上がります。
サイズがピッタリ
家具を購入する際、あと10センチ小さかったら…などサイズに困った事はありませんか? 造作家具ならそんな心配は無用。家に合わせてピッタリサイズで造る事ができ、無駄なスペースができません。また、収納したいものに大きさを合わせる、身長に合わせて高さを調節するなど、使いやすいようにカスタマイズできるのも魅力です。
細かいところまでこだわることができる
ペットにやさしい素材を使う、赤ちゃんがなめても安心な素材を使うなど、こだわりの素材を使って家具を造ることができるのも大きなメリットです。既製品では選択肢が少ない家具も、造作家具なら希望通りに仕上がります。
―では、どのようなデメリットがあるのでしょうか?
好みが変わった時に取り換えることが難しい
壁などに直接、取り付けるので取り替えることはかなり難しくなります。ダイニングテーブルやソファなど大きな家具はそうそう買い替えるものではありませんので心配ないかもしれませんが、やむを得ず転居する場合などに移動させるのは困難です。
実物を見て確認ができない
オーダーメイドで造られる家具は実物を確認することはできません。ですから、製作する前にしっかり打ち合わせをする必要があります。工務店なら施工例を、インテリアショップならサンプルを参考にして、造り手とイメージを共有し、詳細まで確認しましょう。
価格が高い(…かもしれません)
家具と言ってもピンキリなので、一概に高いとはいえませんが、大量生産の家具よりは高くなります。世界にふたつとない、オーダーメイドの家具を造り付けるのですから、そこに価値を感じる方はむしろ安いと感じるかもしれません。
専門家に聞く「造作家具の気を付けたいポイント」
▲ Grand Living Sales concierge 長原 由佳さん
造作家具はいったん取り付けると自由に取り外したり移動させるのは困難です。ですので、失敗は避けたいところ。では、どのようにしたら造作家具を理想通りに取り入れることができるのでしょうか? 専門家に造作家具を取り入れる際に注意したいポイントなどをうかがいました。
―Grand Livingは家具も含めてトータルコーディネートされたデザイン住宅がおしゃれと評判ですが、どのような造作家具をオーダーされる事が多いですか?
長原さん:「収納家具やテレビボードなどは大変多くのお施主様がオーダーされます。大きいものですと、ダイニングテーブルやソファ、キッチンもオーダーされる方が増えている印象ですね。また、家具ではないですけれど、洗面も造作される方が多いです。」
―どのような方が造作家具をオーダーされますか? また、どんな方に造作家具をお勧めしますか?
長原さん:「やはり、デザインを重視する方が造作家具を取り入れる事が多いです。素敵な家を建築されても家具がその家に似合ってなければ、魅力が損なわれてしまいます。デザインが良くてもサイズが合わないなど、家具選びに悩まれる方は多いですが、造作家具なら暮らし方にあわせてデザインやサイズ、機能性までこだわることができます。妥協せずにお洒落な空間を目指したいなら、造作家具をお勧めします。」
―造作家具をオーダーする際の注意点はありますか?
長原さん:「造作家具はその都度オーダーメイドで作成するので、実物を見て購入はできません。ですから、家具を設計するデザイナーや職人さんとの打ち合わせが非常に大切になります。例えばダイニングテーブルなら、座る方の人数や体型、食事以外に使う事はあるのかなどもふまえた上で設計するのがベスト。失敗や後悔がないように、造り手側としっかりコミュニケーションをとってオーダーする事が重要です。お施主様は初心者の方がほとんどですから、自分から細かく、的確にオーダーする事ができないという方もいらっしゃると思います。ですので、お施主様の要望を引き出すようにしっかりヒアリングしてくれる造り手を選ぶ事も大切になります。」
―造作家具に使う素材の注意点はありますか?
長原さん:「無垢材など自然素材を使うと木が反ったり、日焼けなどで色が変わったりします。また、数年使用した後、節が気になってきた、という方もいらっしゃいます。オイルを塗るなどメンテナンスが必要になりますが、こういった経年変化も自然素材ならではですので、愛着を持って楽しんでほしいですね」
新築入居後「しまった…!」にならないために
はじめての家づくりはわからないことだらけ。その中でもわからないままつい後回しにして入居後「しまった…!」になりがちなのが、すぐにネットが使えない、テレビが見られないなどの通信環境の計画漏れです。このような事態を避けるためには「建築前からの計画」が大切です。
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最後に
家具選びはお洒落な家造りの重要なポイント。ジャストサイズで自分好みに造れるオーダーメイドの造作家具でトータルコーディネートすると、ハイセンスに仕上がり、とてもお洒落な住空間になります。また、我が家のためだけに造られた家具ですから愛着もわきます。ぜひ取り入れたい、という方はまずは造作家具が得意な工務店に相談してみましょう。
取材協力
Grand Living(二上木材株式会社)
「ワンクラス上のデザイン住宅をバリュープライスで建てる」をコンセプトに、創業50年以上の老舗住宅資材商社が手掛けるデザイン住宅ブランドが「Grand Living」。素材とディテールまでこだわったデザイン住宅をワンストップで建築。また、オリジナルブランドの家具の製造販売などを手掛ける「GLファニチャー」も展開している。
▲Grand Living 羽曳野オフィス
▲オリジナルブランドのキッチンや
ダイニングテーブルがならぶ
GLファニチャーのショールーム