公開日2021.01.14
押入れが実用的な収納スペースに。ヒントは「使用頻度」にあり!
月日が経つと家族の生活が変わったり、子供が成長したことによって使わなくなった物や思い出の品などをついつい押入れの奥にしまいがちですよね。今回は、整理収納アドバイザー長谷由美子さんが、引っ越しして20年以上、家族4人で暮らすマンションのブラックホール化した押入れの整理収納アイデアを伝授します。
押入れが実用的な収納スペースに。ヒントは「使用頻度」にあり!
整理収納アドバイザーによるヒアリング
整理収納の悩みや問題を洗い出し、解決案を考えます。
ここのマンションには20年以上住んでいて、押入れの上段には主人の趣味であるDIY用品、中段には毎日使う布団類、下段には1週間に1度程度使う裁縫道具やアイロン。それ以外の奥の方はもはや何が入っているかわからない状態になっているとのこと。
今回のお悩み
- ・押入れの奥が何が入っているかわからないブラックホール状態。使えるスペースが少なくなってきているので、いる物いらない物を徹底的に整理したい。
- ・押入れには収納しきれなくなった物を、押入れの前に衣装ケースを置いて入れていたため、押入れの右側が開けられない状態。
- ・家族全員の物が混在しているので、誰が見てもどこにあるかわかるようにしたい。
S.Tさん 分譲マンション 家族4人(夫婦と高校3年と成人の子供2人)
その時のようす
そもそも右側は、前に物を置きすぎて開けられない状態・・・
<前に置いてあった物を移動して襖を外した後>
- 上段(天袋)
- 上段はご主人のDIYグッズ、パソコン周辺機器、読んでいない本など
- 中段
- 左側は毎日使う布団、右側はシーズン以外の布団類が入っている状態
- 下段(左側)
- 週1回程度使うアイロンや趣味の裁縫道具が無造作に積み上げられています
- 下段(右側)
- 扉が開けられない為、何が入っているかわからない・・
詳しく見る sumica YouTube動画
ブラックホール化した押し入れの収納実践!
1. まず、全て出して使っている物・使っていない物を整理しましょう
上段(天袋)を全て出し、整理します
奥様がずっと探していたものが出てきたり、張子の虎や子供が小さい時に読んでいた科学の勉強本、小学校の時に使っていたランドセル、使っていないヒーター2つ!!そして、思い出の写真や昔のネガ、更には空の衣装ケースが。
左:使っている物、真ん中:必要か旦那さまに確認する物、右:使っていない物で整理します。
中段・下段も同じ要領で整理!
- 中段
- 20年以上前のカーテンや15年くらい使っていないコタツ布団が。圧縮袋を使っていますが、意外と片づけるのが面倒になり放置されがち。
- 下段
- アルバムが何冊もあり、家族の物もバラバラに収納。その他にも空のアルバムや20年前の子供の写真入りカレンダー、ガラケーの説明書、使用期限切れの電池まで。使用している裁縫道具、アイロン、ミシン以外の半分はほぼ使っていない物。
アドバイスのもと、押し入れの収納が完了
2. アドバイザーによる押し入れ収納術
上段(天袋)
上段(天袋)は取り出したり、しまうのが大変なので、使用頻度の低いものを収納。右側は子供たちのシーズン以外の布団類です。羽毛布団を圧縮袋にしまうと羽が弱ったりへたったりするのでIKEAの収納ケースに入れました。家族によって布団を変えるタイミングも違うので、ラベリングをして分かりやすく。左側にはアルバム類を段ボールに家族ごとに分類して収納。また、使用頻度の高いバッグなど、よく開ける左側の近い場所に収納しました。物が増えそうなものを手前に、増えなさそうなものは奥へと収納します。
中段
中段は、左側に夫婦で毎日使用する布団を収納。右側に無印良品の衣装ケース(4段)に、押入れ前にあった衣装ケースの衣類を移動。これにも何が入っているかわかるようにラベリングをします。右側にはシーズン以外の夫婦の布団を収納します。IKEAの収納ケースは立てて収納できるようにもなっています。
下段
下段は、左側に使用頻度の高いものを収納します。ご主人と奥様の「趣味の物」の収納ゾーンを用意。無印良品のキャスター付き収納棚と収納ケースを使って収納します。右側は押入れ前にあった衣装ケース内の衣類などを収納。
キャスター付き収納棚
キャスター付き収納棚にすると、奥のものを取り出す時、しまう時に便利。
押し入れの収納ポイント
- ●羽毛布団を圧縮袋で収納すると、羽が弱ったりヘタったりするので、布団用の収納ケースを用意して収納すると弱りやヘタリが軽減されます。
- ●収納ケース・衣装ケースに何が入っているか分かるようにラベルを貼るようにします。家族の人ごとに収納してラベルを貼ることで一目でわかるようになります。
- ●上段(天袋)は取り出したり、しまうのが大変なので、使用頻度の低いものを。使用頻度の高いものは、押しれを開けたらすぐ取り出せる場所や近い所に収納すると便利。物が増えそうなものを手前に、増えなさそうなものは奥へと収納していきましょう。
before・after
今回使用した収納用品
最後に
今回は引っ越しして20年以上経つ、ブラックホール化された押入れの整理収納を行い、実働約6時間で終えることができました。月日が経つと生活に変化が出てくるので、どうしても物が増えていくことがあります。その中でいかに分かりやすくするか、見ただけでどこに何があるかを的確に判断できるか、も収納のポイントです。押入れは特に意識が遠のく傾向にあるので1年に1度は見直してみるのがおすすめです。