DIY

公開日2024.12.24

【DIY工具】木材の角を丸くしたい時は、『トリマー』が便利!

DIYでの木材加工の仕上げに「面取り」という工程があります。面取りとは、木材の角を削って滑らかにすることです。この仕上げ作業に大活躍する工具がトリマー。今回は、プロの世界からDIY愛好家まで幅広く使用されているトリマーについて解説していきます。

木材の角を丸くしたい!そんな時はトリマーが便利

教えていただいたのは

大阪市東淀川区にあるDIY体験型レンタルスペースTCCO CRAFT FACTORY(トコクラフトファクトリー)。プロの工具で使い方を学べる講習(初級〜上級)も受講できます。「使い方をしっかり学べばとても便利な道具がたくさん。ぜひ使ってみて欲しいです。」と麻田さん。

▲ TCCO CRAFT FACTORY
店長 麻田 綾子さん

プロの電動工具で使い方が学べる!工務店直営のDIYレンタルスペース

トリマーとは?

トリマーは木材の加工や仕上げ作業に使用される工具です。主に角を丸くするための「面取り」と呼ばれる工程で使われ、プロが作る家具の仕上げや建材を整える工程でもトリマーは使用されています。DIY工具の中では小型で軽量なため、初心者でも使いやすい工具。

▲ トリマーで面取りをした部分としていない部分

面取りには、怪我を防ぐという役割がありますが、実は木材を割れにくくするという役割もあります。

他にもトリマーは専用ビットを装着することで、「飾り彫り」「溝彫り」「切り抜き」「切り揃え」など様々な仕上げ加工ができ、木材加工の仕上げとして幅広く使用されています。

トリマーを使うと、仕上げに差が出る

▲ キャビネット引き出しの全ての面取りにトリマーを使用

木材の角を手作業でヤスリがけすると時間と労力がかかります。また、手作業ではどうしても均等に滑らかにすることは難しいですが、トリマーを使うと電動で一定の力を加えながら均一に滑らかに仕上げることできます。

▲ トリマーで均等に面取りした木材

トリマーがあれば、人の力加減に頼って作業を行う必要がなくなり、圧倒的に作業が早くなる上、制作した家具のクオリティーにも違いがでます。

トリマーの基本的な使い方

マキタのトリマーM373。DIY向けで比較的価格もお手頃です。

セット内容

  • ・トリマー本体(ベース・ベースプロテクター・コレットコーン付き)
  • ・トリマーガイド(本機取り付け)
  • ・ストレートガイド
  • ・スパナ10・17(各1)
  • ・ストレートビット 6mm
  • ・テンプレットガイド

面取り用のビットついて

トリマーには仕上げの加工法によって専用のビットが必要です。ホームセンターでも様々な種類のビットが販売されていますが、角を丸くするためのビットの種類は特に多いため、その中でもよく使われているビットをご紹介します。

ボーズ面ビッド

木材の角を丸くしたい時に使用します。丸みのアールサイズによって「9.5R」「3.2R」などビットを使い分けます。

▲ (左)9.5R (右)3.2R ボーズ面ビッドのアールサイズ違いで丸みが変わります。

ボーズ面ビッドは、丸みだけではなく、したい仕上げによって角面やギンナン面、ヒョウタン面、サジ面など選べます。

ビットの装着方法

1:ベースプロテクターを取り外す

ツマミのネジを緩めて、トリマー本体に付いているベースプロテクターを下へ押し出して取り外します。

2:コレットコーンとビットを取り付ける

ナットを緩めて取り外します。中にコレットコーンが入っています。コレットコーンはビットを固定するために使用するものです。

コレットコーンの規格について
日本メーカーのトリマーで使用できるビットは、軸(チャック穴に差し込む部分)の太さが直径6mmとなっているため、付属のコレットコーンは6mm専用になっています。
海外メーカーの場合、軸の太さが6.35mmのため6.35mmのビットも販売されています。日本製と海外製では規格が違うので、海外製のビットを使用したい場合は、海外製専用(6.35mm)のコレットコーンを装着することで使用することが可能になります。

▲ 左:ナット 右:コレットコーン

ビットを軸に差し込み、2本のスパナでナットを締めて、しっかりと固定します。

ビットを装着する時、一番奥までは差し込まず、少し浮かせて装着するようにしましょう。奥まで差し込むと、ビットに本体の振動が伝わり、仕上がりにムラができることがあります。少し浮かせて装着することでその振動を防ぐことができます。

3:ベースプロテクターを装着する

最後にベースプロテクターを装着し、スイッチを押すと使えます。

ビットを出す長さは、ベースプロテクターを止める位置によって変わります。本体のメモリを参考にするか、定規で測るようにしましょう。

面取りをする方法

トリマーは木材に当てないと削れないので、木材にトリマーを当てることを意識して、進行方向に移動するようにしましょう。当たっていない部分があると仕上がりの見た目がガタガタになることもあります。(トリマーはやり直すことも可能です)

始めにトリマーを当てる位置は、木材の端ではなく途中から当て、戻って進行方向に進めましょう。端から当てるとトリマーが横に動き、かけたくない箇所に当たることがあります。

使用する際の注意点

電源コンセントを抜いた状態でビットを装着・交換する
ビット装着時、交換時は電源コンセントを抜くようにしましょう。万が一電源ボタンに当たってスイッチが入ると、とても危険で大怪我の原因になります。

木材の厚みに注意
幅や厚みが小さい木材はビットの刃の調整が微妙になり、木材が割れたり、トリマーが違う方向に進んだりします。木材の厚みは9mm以上をおすすめします。
ホームセンターにある木材にはほぼ使えますが、割れやすい、欠けやすい針葉樹合板は向いていません。また逆に、硬すぎる木材はトリマーがキックバックしてしまうことがあるので注意が必要です。硬い木材の場合は、ビットの刃を少しずつ出して地道にするようしましょう。

作業スペースを確保しよう
トリマーの作業音は意外と大きく、木屑も多く飛び散ります。騒音が気にならない作業スペースを確保したり、木屑が飛び散っても掃除がしやすいよう準備しておく必要があります。

トリマーでできる、その他の加工

最後に、面取り以外のトリマーの加工方法の種類をご紹介します。

溝を掘る

直線的にカットしたり一定の深さや幅で溝を掘ったりすることができます。

真っ直ぐに溝を掘りたい時は付属品のストレートガイドを使用します。ガイドが木材に押し当てられてトリマー自体がズレにくくなるため、直線的な溝が掘ることができます。

飾り彫り

装飾的な彫り込みができます。家具やドアのデザインに細かい装飾を加えることができるので、見た目や仕上がりもワンラックアップするでしょう。

▲ 額縁の枠の面取りと装飾にトリマーを使用

円抜き・切り抜き

木材に円の切り抜きをすることができます。また型をなぞるように活用すれば、曲線や複雑なラインの型抜きなどもできます。

▲ 型抜きや面取りなどでトリマーを使用したペット用のフードボールスタンド

これらの加工にはそれぞれ専用のビットが必要になります。トリマーのビットは種類が多く形状も様々でホームセンターにもたくさん販売されていますので、したい加工に合うビットを探してみましょう。

まとめ

トリマーを始めて使って気づいたのは、角を丸くする作業時間が圧倒的に早い!均一に仕上がるのでDIYのクオリティーがグッと上がる!ということ。トリマーがあれば、まるで市販の家具のような仕上がりになる上、DIYでの加工の幅も一気に広がります。
作業音や木屑は気になる方は、TCCO CRAFT FACTORYさんのようなDIYレンタルスペースを活用するのも一つの手。トリマーを使ってDIYの仕上げや加工のレベルUPを目指しましょう。

協力

TCCO CRAFT FACTORY

大阪府大阪市東淀川区大道南2-14-6
工務店が運営するDIY体験型レンタルスペース。ものを作りの楽しさをもっと広げていきたい、不要になった木材やタイルの端材・廃材を再利用したいという想いから生まれた「作るを楽しむファクトリー」。
公式サイトから予約ができます。作り方や材料などLINEで相談することもできます。

筆者

著者

sumica編集部

自然体で心地いい時間が過ごせるおうちにしたい、そんな想いを込めて、「こんなのあったらいいな」「これは便利!」と思う暮らしのアイデアをお届けします。

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