DIY

2023.04.28

【DIY塗装】刷毛、ローラー、スプレー、塗る面積や用途で変わる塗装の仕方

DIYするなら知っておきたい「DIYの基本知識」シリーズ

DIYでの塗装は、木材の保護や防カビなどの機能面で行う場合や自分好みの色に仕上げるため、家具の一部を補修するためなど、それぞれ用途は異なります。その用途によって塗装の仕方を変えることで仕上がりが変わってくることご存じでしょうか?

これまでDIY企画に挑戦してきたsumica編集部が、実際に塗装してみてわかった「用途にあった塗装の仕方」ついてご紹介します。

用途に合った塗装の仕方

刷毛(ハケ)で塗る



材料に塗装する道具として最も馴染みのあるのが刷毛。いろんな形やサイズがあり、塗装する対象物の大きさや場所によって適した形状やサイズを選ぶのがポイントです。
また水性塗料用、油性塗料用など、塗料に適した毛質の刷毛があります。馬毛、豚毛、山羊毛、化学繊維など毛の種類も様々で、毛質によって塗料の含みや塗ったあとのハケ目の残り具合が違ってきます。

 

・馬毛
弾力性・柔軟性に優れており、刷毛として使われていることが多い毛質です。迷ったらこれを選んでも良いでしょう。
・豚毛
馬毛よりも硬く腰があるので粘度の低い塗料に向いています。
・山羊毛
馬毛や豚毛よりも塗料の含みが良いので、比較的ハケ目が残りにくいのが特徴です。
・化学繊維
獣毛との違い、耐摩耗性・耐薬品性に優れており、主に水性塗料用刷毛に使用されることが多いです

こんな時に!

小型から中型サイズの家具、小物、細部や補修の箇所

 

ローラーで塗る

広い面を刷毛で塗ろうと思うと時間がかかり大変ですが、ローラーを使用すれば、広い面や平らな面を素早く簡単に塗装することができます。また刷毛の跡がつかないため、きれいに仕上がることもポイントです。
細かい面や複雑な箇所には不向きなので、塗装する場所や物に合ったローラーを選びましょう。

またローラーに塗料を含ませるには、ローラー皿(写真)かバケットが必要です。ローラー皿やバケットはローラーの横幅以上のサイズを選ぶようにしてください。

こんな時に!

塗る面積が広い、枚数が多い際の塗装、屋内壁や外壁補修など

 

スプレーで塗る

刷毛やローラー、塗料などの道具が不要、吹きかけるだけで塗装ができるスプレー。必要な時に必要な分だけ塗れて、後片づけもとてもラク。種類も多く、カラースプレーや水性多用途スプレー、金属のサビ止め・下地、耐熱・防水・屋外向け滑り止め用など、用途によって使い分けることがます。
塗装面の跡が残りにくく滑らかにな美しい仕上がりになります。しかし、液垂れやムラになりやすいので、テクニックと経験が必要になります。
すぐに塗り始めるのではなく練習してから塗るようにしましょう。

 

スプレーは塗装する対象物よりも広範囲に塗料が飛んでしまうため、できれば広い場所で風のない日、またスプレーブースの中で作業することをおすすめします。スプレーブースは、舞った塗料を吸い取り、部屋に飛散するのを軽減できます。段ボールタイプや電動タイプなど種類も多く、値段も様々です。


スプレーブース 段ボールタイプ

こんな時に!

小物や日用品、金属のサビ留め、防水、補修など

 

ペンで塗る

刷毛やローラー、塗料などの道具が不要で、ペン感覚でそのまま手軽に塗ることができます。室内の壁紙、木部、鉄部などに、文字やステンシル塗装、補修をするのに最適です。また子供でも扱いやすい大きさで初心者にもおすすめです。しかし広い面にペンで塗装するのは時間がかかるので、壁紙の補修など細部に使用すると良いでしょう。

また、ペンタイプといっても先端が刷毛になっているものや様々な種類がありますので補修する箇所に最適なものを選ぶようにしましょう。

キャップを外して、ペン感覚で直接塗ることができるタイプ

マニキュアのように小さい刷毛が着いていて、細かく塗ることができるタイプ

こんな時に!

家具の剥げた箇所など

 

塗装を始める前の準備

作業する場所や周りを汚してしまったり、はみ出したりするのを防ぐため、養生シートやマスキングテープなどで養生しておきましょう。




 

刷毛(ハケ)を使った塗装の仕方

新しい刷毛を使い始める際、刷毛を両手で挟み、クルクルと回します。そして、よく揉みほぐして抜け毛を取り除いておきます。抜け毛が残ったまま塗装すると、仕上がりにも影響が出るのでしっかり事前に処理をしましょう。

塗料を容器に移し、塗料を刷毛の3分の2くらいまでつけます。たっぷり根元まで塗料をつけると、ムラになったり、垂れたりします。その時は塗料が垂れないように容器の縁で軽く落として塗り始めてください。

いきなり端から塗るのではなく、少し内側に入ったところから塗り始め、左右または上下に伸ばすように刷毛を動かします。隅の箇所は刷毛を縦にして、広い面は刷毛を横にして塗ると効率よく塗れます。

 

一定方向に動かし、木目に沿って塗るとムラなくきれいに塗れます。高さのあるものを塗るときは上から下へ、奥行きのあるものを塗るときは奥から手前へ塗っていきます。

 

ローラーを使った塗装の仕方

ローラーの横にある穴に、ハンドルの横棒を力を入れて止まる箇所まで押し込みます。新しいローラーを使い始める際、ローラーを両手でよく揉みほぐして抜け毛を取り除いておきます。抜け毛が残ったまま塗装すると、仕上がりにも影響が出るのでしっかり事前に処理をしましょう。

ローラー皿に塗料を入れ、ローラーを転がしながらたっぷりペンキを含ませていきます。たっぷりついたローラで塗るとペンキが垂れたりするので、皿の手前にある凹凸の面で、ローラーを回転させながら余分なペンキを落としてから塗り始めるようにしましょう。

ローラーを転がして塗装していきます。素早く転がすとペンキが飛び散ったりすることがあるので気をつけましょう。最初はムラがあっても二度塗りできれいになり、最後は一方方向にローラーを真っすぐに動かして整えていきます。ローラーは途中で止めないことがきれいに仕上げるポイントです。

 

スプレーを使った塗装の仕方

塗装面とスプレーをする距離は、遠いほど広く薄く塗れ、近いほど狭い範囲を厚く塗れます。近いと垂れやすくなるので、30〜40cm程離して吹き付けるようにします。

塗装面に対して平行にスプレーしていきます。ジグザクや円を描くように塗装してしまうとムラができてしまうので気を付けましょう。
またスプレーする時は端で止まらずに、最後まで平行に動かして通り抜けると均等に塗れます。

 

1回で仕上げようとして分厚くすると垂れるので、3回以上薄めに重ね塗りすると綺麗に仕上がります。

オイルやワックスなど、DIYで使う塗料の種類はこちらをご参考に。

【プロが解説】DIYで使う塗料の違いは?代表的な5種類を比較!

 

最後に

塗装と言っても、ペンキと刷毛だけはなく、様々な手法とそれに最適な道具があります。デザイン性のあるものに仕上げたい、イメージを変えたい、一部補修に使いたいなど、用途によって塗装の仕方も変わり、使い分けることで、仕上がりも変わってきます。仕上がりにこだわりたい方は、ぜひ用途に合ったモノを選んで挑戦してみてください。

筆者

著者

sumica編集部

自然体で心地いい時間が過ごせるおうちにしたい、そんな想いを込めて、「こんなのあったらいいな」「これは便利!」と思う暮らしのアイデアをお届けします。

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