DIY

2022.04.20

ベランダを癒しの空間に。室外機カバーとウッドデッキをDIY

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最近はおうちで過ごす時間も増え、「自宅をもっと癒しの空間したい」「自宅に自分だけの寛ぎの空間がほしい」と考える方も多いのではないでしょうか。
そんな時はいつものベランダを癒しの空間に変えてみるのはいかがですか? 狭くて室外機しかない無機質なベランダでも、工夫次第で温かみのある癒しの空間にすることができます。

今回は、sumica編集部がホームセンターの木材を使って室外機を隠すカバーを作り、床に置くだけのウッドデッキパネルでベランダを変身させるDIYに挑戦!

狭いベランダを癒しの空間に変えたい!

今回のお悩み

マンションに夫婦2人で暮らすsumica編集部の40代男性

「以前から、自宅のベランダに椅子やテーブルを置いてゆったり寛げる空間が欲しいと思っていたものの、長らく手をつけられていません。最近は以前より休日も自宅で過ごす事が増えて、DIYにチャレンジするなら今だと決断。
狭くて横長なベランダと、中央の室外機の上がデッドスペースにもなっているため、うまく有効活用したい。」

DIY前のベランダ写真

マンションでは一般的な横長のベランダ。洗濯物を干すなど、日常生活を送るには問題のない大きさですが、奥行きが短く、中央にある室外機が癒しの空間には程遠いイメージ。テーブルと椅子を置くスペースもありません。


今回のDIY計画

ベランダのサイズ

DIYの完成イメージ

室外機を隠すために、木材を使って室外機カバーを作ります。天板はテーブルとしても活用し、背面上部には観葉植物などの装飾をフックで吊り下げられるよう、木材を組み立ててラスティーパネルを取り付けます。

木材を使った室外機のカバーイメージ図

床にはホームセンターでも売っている置くだけのジョイントウッドデッキパネルを敷きます。ベランダのサイズを基に敷くエリアを決めて必要な枚数を計算。室外機から左は洗濯物を干すので敷かず、右のエリアに敷きます。

ウッドデッキの完成イメージ図

 

ベランダDIYの注意点

●マンションの場合、ベランダの管理規約は必ず確認しましょう。

マンションの場合、ベランダは共有部分にあたり、禁止されている事項もありますので、管理規約は必ず確認してからDIYを計画するようにしましょう。

●避難経路を確認し、妨害しないようにしましょう。

緊急時の避難経路を確認し、動線は必ず確保するようにしてください。避難ハッチがある場合、上に物を置かないようにしましょう。

●排水に問題ないように配置しましょう。

排水経路を妨害すると、水があふれてしまうことがありますので、必ず確保するようにしましょう。

DIYに必要な材料

前面部分の木材(ホワイトウッド角材+杉野地板)

背面部分の木材(ホワイトウッド角材+杉野地板)

側面部分の木材(ホワイトウッド角材+杉野地板)

天板部分の木材(杉野地板)

木材保護塗料「キシラデコール」2缶

ラスティーパネル(黒)1枚

ラスティー固定金具(黒)1セット

ジョイントウッドデッキ パネル 45個

木材保護塗料の選び方

雨風から木材を守り、より長持ちさせる役割の木材保護塗料。屋外に使用する塗料の種類には、木材の表面に膜を作って防ぐ「造膜タイプ」と、木材の内部に浸透させて防ぐ「浸透タイプ」の2種類があり、さらに「水性タイプ」と「油性タイプ」があります。ホームセンターに行くと種類がたくさんあり悩んでしまいますが、それぞれ特徴が違うので、見た目の仕上がりや使う場所によって選びましょう。

「造膜タイプ」と「浸透タイプ」の違い

タイプ 役割 仕上がり 耐久性

造膜タイプ

表面に膜を作って、雨や虫といった外敵から木材を守る。 ・ペンキを塗ったような見た目になり、木目が隠れる。
・木材に汚れや傷がある時にも。
耐久性は高い。塗膜に割れや剥がれが発生した場合は、メンテナンスが少々面倒。割れ等なければ数年は持つ。

浸透タイプ

成分を木材に浸透させて、内側から木材を守る。 木目が残るので、木材本来の風合いや手触りに。 効果継続のためには、こまめな塗り直しが必要。塗料に割れや剥がれは起きないので、メンテナンスが簡単で初心者におすすめ。

「水性タイプ」と「油性タイプ」の違い

タイプ メリット デメリット 例えばこんな場所に

水性タイプ

・ニオイが少なく、乾燥が早いので短時間で塗装できる。
・塗装後は、刷毛などの道具が水洗い可能。
・扱いやすいので、初心者におすすめ。
・耐久性は、油性ほど高くない。
・雨風にさらされ続ける場所には適さない。
ベランダの軒下など、雨風にさらされにくい場所に。

油性タイプ

・耐久性が高いので、雨風にさらされる場所に適している。
・刷毛の塗りムラが出にくいため、見た目がキレイに仕上がる。
・塗り心地がなめらか。
・ニオイがきつく、乾燥後もニオイが残る。
・乾燥に時間がかかる。
・塗装後に道具を洗う時、専用の洗浄液が必要。
屋根のないバルコニーなど、こまめなメンテナンスが難しい場所に。

今回は、木目を活かした仕上がりが希望で、ベランダの軒下に設置するため、「浸透・水性タイプ」の塗料を選びました。

必要な道具

ローラー+ローラーバケット内容器

養生シート(マスカー)

インパクトドライバー

ノコギリ


ベランダの室外機カバーとウッドデッキDIYの手順

今回のDIYの工程はこちら。

  1. 1.室外機カバーの木材に塗装をする
  2. 2.塗装した木材を組み立てて枠を作る
  3. 3.組み立てた枠を室外機まわりに設置する
  4. 4. 設置した骨組みに杉板を貼る
  5. 5.床にジョイントウッドデッキパネルを敷く

《合計所要時間目安: 14時間》

1.室外機カバーの木材を塗装する

まず、室外機を隠すための木材全てに、木部用の塗料を塗って乾燥させます。今回は屋外のもののため、やすりがけはなし。
保護用塗料を使うと、雨風による腐敗やカビ、虫から木材を保護することができます。ローラーに塗料をつけて全体にまんべんなく塗り、細かい箇所や木目の隙間には刷毛を使って塗っていきます。

所要時間目安:280分
ここでワンポイント

ローラーを使って時間短縮!

今回の木材のように大量の木材や広い範囲を塗装する時は、刷毛よりもローラーを使うと時間が短縮できます。
また、刷毛よりも塗りムラができづらく、見た目もキレイに仕上がります。

2.塗装した木材を固定させて枠にする

前面、背面、側面2面を枠にします。
インパクトドライバーで、ビスを打ちたい箇所に下穴を開けてから、ビスで木材を固定します。
※その後、実際に設置するとうまくはまらなかった箇所が出てきたため、設置時に手直しを行っています。

所要時間目安:90分

3.組み立てた枠を室外機まわりに設置する

背面の枠を室外機のある壁面に仮置きします。室外機のホースがあるためうまく設置できず、下部の木材を取り外して再度仮置きしました。

次に、側面の枠を仮置きします。余裕を持って少し大きめに作ったものの、人が通りにくくなってしまったため、その場でノコギリでカットしてサイズ調整をしました。

所要時間目安:240分

次に、前面の枠を仮置きします。前面も下から出ている室外機ホースを考慮していなかったため、側面のサイズ調整で余った木材を使って底上げをすることにしました。

設置場所が決まったら、仮置きした枠全体をビス留めして固定します。これで骨組みは完成です。

4.設置した骨組みに杉板を貼る

室外機を隠すための木材を取り付けていきます。側面のサイズを微調整しため、こちらもカットしてサイズを調整してから取り付けます。

ここでワンポイント

室外機の通風孔はふさがないように注意!

室外機は、エアコンの排気と吸気を行う役割を担っています。そのため、室外機を覆いすぎてしまうと、うまく空気を逃しきれず熱がこもってしまう原因に。室外機を隠すDIYを行う際は、空気の逃げ道が作れるよう隙間をあけましょう。また、室外機を囲うことはメリットデメリットがあるため、設置前にしっかりと仕様書を確認しましょう。

室外機を隠した後、上部にラスティーパネルを貼るための木材を取り付けていきます。

その後、天板を設置します。
天板の裏側にぶれ止め用の木材を取り付けます。天板は本体に固定せず、取り外せるようにしました。こうすることで、中に物を落としてしまった時も取り出す事ができます。

背面にラスティーパネルを取り付けて、テーブルを兼ねた室外機カバーが完成しました。

所要時間目安:240分

5.床にジョイントウッドデッキパネルを敷く

最後に、床に置くだけのジョイントウッドデッキパネルを敷きます。このジョイントウッドデッキパネルは違う場所に引越しても、可変性があるため再活用できます。戸建てや分譲マンションの場合は、ベランダのサイズに合わせて本格的に作り込むのもいいでしょう。

ベランダの場所によって縦幅が違う箇所があったので、裏側のビスで固定された板を外してサイズ調整をしました。ハサミでカットしましたが、かなり力が必要になるのでニッパーの方がよいかもしれません。

ここでワンポイント

ウッドデッキパネルについて

敷くだけで、おしゃれな空間に変身できるウッドデッキパネル。最近では100円均一(値段は100円ではないことが多い)でも販売されていて、様々な場所で手に入れることができます。

○メリット

  • ・無機質な空間が温かみのあるやさしい雰囲気になる
  • ・靴を履かずに外に出られる
  • ・ジョイント部分をはめるだけで取り付けできて簡単
  • ・カットするだけで好みの大きさにサイズが調整ができる
  • ・傷んでしまっても取り替えが簡単

○デメリット

  • ・パネルの下に埃やゴミが溜まってしまうため、こまめな掃除が必要
  • ・天然木を使っている場合はこまめに防腐剤を塗る必要がある

ベランダ全面ではなく一部に敷いたり、人工芝と組み合わせるなどの楽しみ方があります。

DIYはこれで完了です!
さて、ベランダは理想の空間になれたでしょうか?


DIY完了、ゆったり寛げる空間に!before・after

殺風景だったベランダが、憧れの癒しの空間に大変身。
DIYで作った室外機カバーは、ベランダのサッシの色と揃えたので空間にうまく馴染んで隠す事ができました。
ウッドデッキパネルを床に敷いたことで、温かみを感じられる空間に。

壁面に取り付けたラスティーパネルには、アウトドア用のライトも引っ掛けられるので、夜暗くなってからもこの空間でほっと一息つけそうです。


かかった費用

・ホワイトウッド角材(27x40x2700mm) 8枚=¥3,328
・杉野地板(12x105x2000) 12枚=¥3,528
・杉野地板(12x180x2000) 2枚=¥918
・木材保護塗料「キシラデコール」(シルバーグレー)2缶=¥6,560
・ラスティーパネル(黒) 1個=¥3,608
・ラスティー固定金具(黒)  1セット=¥968
・ジョイントウッドデッキパネル 45枚=¥14,805
・ローラー+ローラーバケット内容器 1セット=¥665

合計 ¥34,280(税込)

※価格表記はすべて税込みです
※滑り止めシート、刷毛、養生シート、ハサミ、ノコギリ、さしがね、インパクトドライバー、ビス代は含みません


動画で詳しくご紹介

組み立てから完成までの作り方やポイントはこちらのsumica YouTube動画をご覧ください。


最後に

いざ組み立てる段階で思わぬ変更箇所が出てきてしまい、戸惑う瞬間もありましたが、それもDIYの醍醐味。無事に理想のベランダ空間を作ることができました。
あともうひとつ部屋があればいいのに・・・と思っている方は、ベランダを素敵な空間に変身させるというのも一つの手! 自宅で過ごす時間が長いという方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

協力アドバイザー

建築、内装設計デザイン
TO DO 藤田 剛

2008年より設計デザイン事務所主宰
住宅や店舗のデザイン・設計業務を主に、素材や質感、ストーリーを大切にしたデザイン業務を行う。空き家問題にも取り組み、淡路島に移住し築100年の古民家を自ら改装しながら地域交流拠点としての活用を目指す。

 

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