らしさのある家

公開日2025.04.25

「好きなもの」と暮らす ~本棚でつくる、本との新たな付き合い方~

好きの気持ちが引き出す「自分らしさ」
好きなものに対する愛情。それは、家づくりにおいてオリジナリティあふれるアイデアの種にもなります。この企画では、「好きなもの」と「自分らしさ」が掛け合わさって生まれた魅力的な住まいの数々を紹介。こだわりがたっぷり詰まったお宅を通して、家づくりの楽しさや魅力を紐解いていきます。

今回訪れたのは、開放的な空間のなかで自由に読書を楽しめるAさん宅。そこには、造作家具を通して叶えた「本との理想的な関係性」が映し出されていました。

本が暮らしに融け込み、より身近な存在になるように

多い時は月に10冊ほど本を購入するというAさん。
「本棚にある本とクローゼットにしまってある読み終わった本を合わせると、500冊以上はあると思います」。

未読分も含めて年間100冊ほど増えることもあるそう。新築の一軒家を建てる際にこだわったのは、家のいたる所で本の存在を感じられること。ご自身だけではなく、お子さんにとっても本がもっと身近な存在になるよう意識したという。

Aさんが家づくりにおいて特にこだわったのが、「階段」と「リビング」の2か所。

大好きな本をすぐ手に取れる階段

天井が高い吹き抜けの階段。手すり部分に本が収納できる造作家具の棚を依頼。本を取り出してその場で読み、そのまま収納することができる。

1階から見上げた時の階段の手すりに並んだ本棚。一見、階段下に落ちてしまいそうに見えるが一度も落ちたことはないそう。

部屋までの通り道を“読み書き”の場に

階段手すりの本棚には、文庫本がぎっしり!お子さんはその場で本を読み、踊り場にある作業スペースで宿題の読書感想文を書いているとか。

階段が読書の特等席

天井が高く視界が開けた階段部分は、ゆったりと読書を楽しめる特等席。窓から差し込む光の下で、読みたい時に本を読める。

リビングは、書店のような本棚に

元々は蔦屋書店「T-SITE」のような壁面収納の本棚が希望だったAさん。でも家に取り入れるには圧迫感が強すぎるため、壁一体化の本棚をテレビの左右にそれぞれ設置。管理のしやすさを第一に考えた分散型の収納は、スッキリした空間を演出してくれる。

右側の本棚。上段は特にお気に入りの本が並んでおり、あまり入れ替わることがないという。中段はディスプレイ兼ちょっとした作業スペースとしても活用しているそう。

本のカテゴリーは“段ごと”に分類

左側の本棚はカテゴリーごとに分類。上段2段は「この1年で読みたい本」と「まだ読めていない本」。下段は「趣味や生活に関わる本」が並ぶ。料理を作る時は、下段の本を取り出してそのままキッチンへ。生活するのに絶対に必要な本棚スペースなのだそう。

子どもの興味を引き付けるディスプレイ

真ん中の段はディスプレイのスペース。本の表紙を見せ、いつでもすぐ目に届くようにすることで、子どもが本に興味を持ち、手に取って読むようになるんだとか。

理想の住まいを叶えるために、意識したポイント

こだわりポイント❶造作家具の本棚で「見せる収納」に

「以前はクローゼットの中にある本棚やカラーボックスに本をしまい、どちらかというと隠す収納をしていました。そのため『読まないといけない』という気持ちがあるのに、手が伸びづらくなっていました」。Aさんは「隠す収納」から「見せる収納」へと変えることで、本を目にする機会を増やし、自然と手が伸びる工夫を取り入れている。

こだわりポイント❷本にとって居心地のいい場所をつくる

本は種類によってサイズが違うため、ひとつの場所にまとめると統一感が出ず、上手く収納できないと感じていたというAさん。
階段やリビング部分に「造作家具」を取り入れ、たくさんある本を分散。詰め込むように並べるのではなく、ゆとりを持たせたディスプレイにすることで、本にとっても居心地のいい場所に。

こだわりポイント❸自分で整理できるちょうどいい量だけを持つ

新しい家をつくるにあたり、Aさんは大好きな本との付き合い方も見直したという。「見える場所に本が多すぎると整理が大変になるので、自分が管理できるちょうどいい量を保つようにしています」。

本との新しい向き合い方を形づくる

最後に、家をつくってよかったと感じることをAさんにたずねてみると…「この家の設計時に造作家具であえて『見せる収納』にしたことで、次から次へと新しい本が読めるようになりました。インテリアの一部にもなっているし、家族みんなも元の場所にすぐ片づけられるようになって、収納・管理が楽になりました。」

好きなものをただコレクションするだけではなく、造作家具を取り入れることで本一つひとつの表情が見えるように工夫したAさん。家づくりを通して形づくったのは、本たちとの新たな付き合い方なのかもしれません。

筆者

著者

sumica編集部

自然体で心地いい時間が過ごせるおうちにしたい、そんな想いを込めて、「こんなのあったらいいな」「これは便利!」と思う暮らしのアイデアをお届けします。

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