失敗しないマイホーム

2023.02.16

買うなら新築より中古戸建て?リフォーム補助金で理想の住まいを実現

買うなら新築より中古戸建て?リフォーム補助金で理想の住まいを実現

そろそろマイホームが欲しいと物件探しを始めると、新築がいいのか、中古物件がいいのか、わからなくなる方も多いと思います。最近では特に、中古物件を購入して自分のライフスタイルにあった住まいに再設計して一新する「リノベーション」の人気も高まり、中古物件に注目が集まっています。
そこで今回は、中古戸建てを購入するなら知っておきたい「リフォーム補助制度」と注意点、実際に補助金を利用して理想の住まいを実現された方のお話をご紹介いたします。ぜひ、納得できるマイホーム購入の参考にしてみてください。

今、中古戸建てが人気

最近、新築の分譲やハウスメーカーによる施工では、建てる家の自由度が少ない、理想を求めると費用が高くなるという理由から、あえて築年数が古い物件を低予算で購入して、その分、好みの間取りや内装、設備などのリフォーム費用に充てたいと考える方が増えてきています。なかには、設計プランから積極的に参加したい、できるところは自分で修復したい、と自ら家づくりに参加するこだわり派もいるほどです。

古い部分をリフォームするだけでなく、間取りから断熱などの性能のほぼ全てを再設計して工事をする「リノベーション」を行うことで、新築に近い状態の住宅を手に入れることができることも人気の理由です。

中古戸建ては、新築に比べて低予算で購入できるという事が最大のメリット。築10年以内の住宅は2割から5割程度まで価格が下がり、木造建築は築20年で資産価値がほとんどなくなると言われています。
中古戸建ては建物が古くなればなるほど低価格にはなりますが、リフォームにかかる費用もかかります。ですが、そのリフォームにかかる費用を助成してくれる「リフォーム助成制度」があることをご存じでしょうか?


「リフォーム助成制度」を知っていますか?

国が定める中古戸建てのリフォーム助成制度には、「補助金」「住宅ローン減税などの税優遇制度」「固定資産税の減税」の大きく3つあります。

1.リフォーム時の補助金

  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業:最大200万円
  • 既存住宅における断熱リフォーム支援事業の補助金:最大120万円
  • こどもエコすまい支援事業:最大30万円(※)
  • 介護保険からの住宅改修費支給:最大18万円

※令和5年3月下旬から申請開始。事業者登録を受けた「こどもエコすまい支援事業者」に施工してもらう必要があります。未登録の事業者は補助金対象外となります。

2.リフォーム時の主な税制優遇制度

  • 住宅ローン減税:最大140万円控除(※)
  • 既存住宅改修の特別控除:工事費の10%が控除
  • 住宅取得等資金贈与の非課税特例:最大1,000万円が非課税

※認定住宅・ZEH水準省エネ住宅以外の住宅、借入限度額2,000万円・控除期間10年の場合

3.リフォーム時の固定資産税の主な減税

  • 耐震改修に伴う減税
  • バリアフリー改修に伴う減税
  • 省エネ改修に伴う減税

また、各自治体による補助金制度もあります。
国の補助金とは別に、各都道府県や市区町村の各自治体で住宅関連の補助金制度を設けているところもあります。各地域でさまざまな種類があり、同じ内容のリフォーム工事であっても、制度によって給付される額が異なるケースもあります。

各自治体による主な補助金制度

  • 耐震を目的とした改修
  • 空き家活用を目的とした改修

など

複数の補助金制度を活用できる場合がある
国や各自治体が実施している補助金は多種多様であり、リフォーム工事の内容によっては、補助対象が異なる補助金を複数活用できる場合があります。中古戸建てを検討されている方は、国やお住まいになる地域の制度をしっかり確認しておきましょう。


リフォーム助成制度を利用する際の注意点

中古戸建てのリフォーム助成制度には、以下の注意点もあります。

耐震診断費用とその修繕費
事前にプロによる耐震性の住宅診断を受ける必要があります。特に、1981年(昭和56年)の「新耐震基準」が施行された年より以前に建てられた住宅の場合、この基準が満たされていないことがあります。
修繕が必要な場合はその分費用がかかり、売買での建物の引渡しが遅れることがあります。耐震診断の費用も決して安くはないですが、リスクにつながりやすい場所の劣化状態は把握して修繕する必要があります。

住宅ローン控除額
中古戸建ての住宅ローン控除額は新築より低く設定されており、控除率は0.7%、控除対象のローン限度額は2,000万円となります(2023年1月時点)。

中古戸建てを検討されている方は特にこれらも注意しておきましょう。


補助金制度を利用された方にインタビュー

兵庫県西宮市から川西市に移住されたAさんご家族。空き家だった中古戸建てを購入し、川西市の「空き家活用リフォーム助成(空き家活用支援事業)」を利用されました。中古戸建てを選んだ経緯や、利用された補助制度についてお話をお伺いしました。

―新築ではなく、中古戸建てを選んだ理由は?

庭付きで、ある程度土地の広さがある家を探していました。新築か中古戸建てかで迷い、色々見学にも行きましたが、新築戸建てだと予算オーバー、予算を抑えたいと分譲も考えましたがどうしても手狭になり、3階建てはなかなか生活イメージが持てなかった。最寄り駅が遠いなど利便性が良くないことも多いなと感じていました。
だったら、中古にすることで、庭付きで広い土地、最寄り駅から近くて電車でも通勤できる範囲で良い物件が見つかるのではと考え、中古戸建てにしようと決めました。

▲ 空き家だった中古物件をおしゃれな2階建てにリノベーション

―この家を購入した決め手は何でしたか?

妻の実家に近い場所や色々な不動産屋を見回りましたが、この家は築50年とは思えないくらい外観がおしゃれで理想的な広さでもあり、建物自体が良質でした。間取りもリフォームしやすく、LDKをメインにした理想の落ち着ける空間にも近づけやすいと思いました。生活のイメージが具体的にできたことが決め手です。

▲ 壁や扉、和室をなくして広いワンフロアに。LDKをメインにしたこだわりの空間。

▲ 広い玄関の間取りはそのままで周りをおしゃれにリフォーム。

―このエリアに住もうと思った理由は?

理想に一番近い家があったということはもちろんですが、兵庫県川西市は、大阪梅田まで電車の乗り換えなしで1時間以内と、通勤が苦にならないことです。都会過ぎず、田舎過ぎない、静かでゆったりとしている雰囲気もちょうどいい。少し北部に上がるだけで自然豊かなところもあり、子育てにもいいと思いました。
また、住宅開発が進んだ町なので、電車やバスなどの交通面、学校、公園、病院、スーパーなど、不自由のない生活ができることも理由です。ベッドタウンは思った以上に住みやすいのでおすすめですね。

―リフォーム助成制度を知ったきっかけは?

設計関係の仕事柄、何かしらの助成制度があるということは知っていましたが、たまたま知り合いに家を探しているということを相談したところ、こどもみらい住宅支援事業があることを聞きました。兵庫県川西市にも助成制度がないかと調べたところ、「空き家活用リフォーム助成(空き家活用支援事業)」があることを知りました。

―リフォーム助成制度の利用者として、注意点をあげるなら?

助成制度には応募期間がありますので、余裕を持って調べておいた方がいいと思います。また、申請が通る条件が少し分かりにくく、条件を満たすためには、調べたり、書類などを準備したり、動く期間も必要になります。ギリギリになると不安にもなりますので、今すぐ住みたい人には向いていないかもしれません。今住んでいる家が賃貸の場合、その分家賃もかかりますし、タイミングがあるので、事前に余裕を持って調べることをおすすめします。

―自治体のリフォーム助成を利用してよかったことは?

予算的に少し余裕ができたこともあって、ワンランク上のリフォームができたこと。家の購入は、考えていた予算よりもずっとお金が出ていくものでした。例えば、インテリアや収納家具、エクステリアなど、思った以上に必要なものやこだわりたいものが出てくるんです。そんな時に助成制度は本当にありがたいと思いました。

▲ 奥様の希望を叶えたワンランク上のキッチン

▲ 奥様希望の広々としたランドリールームも実現

Aさんが利用した助成・補助金

自治体(兵庫県川西市)
1.簡易耐震診断推進事業
1981年5月31日以前に着工した住宅の簡易耐震診断が無料
2.川西市住宅耐震改修促進事業
・耐震改修計画策定費・改修工事費の補助
3.空き家活用支援事業
若年・子育て世帯が、自己の居住用に市内の空き家を取得して改修するとき、その改修に要した費用のうち上限100万円を助成(令和4年度申請は終了)
川西市 空き家活用リフォーム助成


・既存住宅における断熱リフォーム支援事業の補助金


関西二府四県の助成制度

関西二府四県のリフォーム助成制度はこちら(2023年1月時点)

リフォーム実績のある地域の工務店に聞いてみよう
各都道府県や市区町村の助成金制度は、知っている人がそれほど多くないのが現状です。地域の中古戸建てのリフォーム実績が多数ある工務店のなかには、助成制度についても詳しく、申請を手助けしてくれるところもあります。施工の相談の際に相談してみるとよいでしょう。

最後に

「マイホーム=新築」から住宅選びの選択肢は広がり、リノベーションで自分好みの住まいにできる中古住宅は、今後、ますます注目が集まると思われます。ですが、中古住宅ならではの注意点があることも事実。購入後に後悔しないためにも、事前確認をしっかりとおこなった上で購入するようにしましょう。

入居後、「しまった…!」にならないために

注文住宅・リノベーションなど、はじめての家づくりはわからないことだらけ。その中でもわからないままつい後回しにして入居後「しまった…!」になりがちなのが、すぐにネットが使えない、テレビが見られないなどの通信環境の計画漏れです。このような事態を避けるためには「建築前からの計画」が大切です。

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筆者

著者

sumica編集部

自然体で心地いい時間が過ごせるおうちにしたい、そんな想いを込めて、「こんなのあったらいいな」「これは便利!」と思う暮らしのアイデアをお届けします。

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