整理収納

2022.06.30

【引越しでも使える】スッキリ整理された、クローゼット収納づくりの基本

​​​​​【引越しでも使える】スッキリ整理された、クローゼット収納づくりの基本

住まいに関わるプロが、おうちで抱えるお悩みの解決方法や新しいアイデアを提案するこのコーナー。整理収納アドバイザー長谷さんが相談を受けたなかでも一番多いのは、クローゼットにまつわるお悩み。今回は、マイホームを購入された方、これから引越しのご予定がある方、または今のクローゼットが使いにくいと思われている方に、クローゼット収納づくりの基本をお伝えします!

整理収納アドバイザー

長谷 由美子

クローゼット収納づくりの基本

クローゼットの各サイズを測る

クローゼットのサイズを知ることは、収納を制する第一歩。
サイズを知らないまま、とりあえずの収納用品を買ってしまったり、以前使用していた収納用品をそのまま入れてしまうと、のちのち整理しにくいクローゼットになってしまいます。

正しいサイズの測り方

測る場所は、6カ所です。
クローゼットの奥行き:最も基本。
クローゼットの幅:中の有効に使える場所を把握します。
折れ戸が開いた時の幅:測るのを忘れがちなので注意!
ハンガーバーの高さ:床から何cmあるかを把握します。
天袋の高さ:棚板から天井まで何cmあるかを把握します。
天袋の奥行き:上部で測ることが難しければ、下部で図ります。

折れ戸は全て開いた状態で15cmくらいの幅があります。両端の中にあるものが取り出しにくくなることを覚えておきましょう。天袋の高さも測るのも忘れがち。収納ケースなどを重ねて収納したい時、高さを知らないと入らなくなってしまいます。


クローゼット【エリア別】収納づくり

クローゼットはハンガーバー・クローゼット下・天袋の3つのエリアに分けられます。
それぞれの場所に収納したいものは以下になります。

ハンガーバー:使用頻度の高いオンシーズンの衣類
クローゼット下:引き出し収納(インナー・ハウスウェアなど)
天袋:オフシーズンの服や思い出のもの・趣味のもの

ハンガーバー

クローゼットを開けて、すぐに目に入るゾーンは一番使いやすい場所。「ゴールデンゾーン」と呼ばれます。このゴールデンソーンによく着るオンシーズンの衣類を掛けましょう。

覚えておきたい「衣類の長さ」

ハンガーバーに掛けるときはランダムではなく、衣類の長さを揃えるのが基本。ハンガーに掛けたときの衣類のおよその長さを知って置くと、下に置く収納ケースを何段置くのかが決められます。

ハンガーに掛けた衣類の長さ(目安)

女性の衣類
トップス:80cm(後ろが長いものだと90cm)
スカート・パンツ類:100〜110cm
ワンピース・ハーフコート類:130〜140cm

男性の衣類
Yシャツ:90cm
(クリーニングのビニール入りだと100cm)
パンツ類は100〜110cm
ジャケットは90cm

覚えて置きたい「衣類の厚み」

ハンガーに掛けたときの衣類の厚みを考慮すると、掛けられる枚数も大体把握できます。
肩崩れが気になる方は5cm程度厚みのあるハンガーを使いましょう。冠婚葬祭の衣類は、久しぶりに着る時に潰れていては困るので余裕を見て約7〜8cm。冬のコート類は約10cmが目安で、フード付きは約15cmが目安です。

ハンガーに掛けた衣類の厚み(目安)
シャツ・Tシャツは2〜3cm
ニット類は3〜4cm
ジャケット・上着は7〜8cm

厚みを確保せずにギュウギュウに押し込んでしまうと、型崩れしたり、取り出しにくくもなるので注意。

ハンガーバーで便利な収納用品

実は便利な吊り下げ棚。夏は帽子、日傘などを、冬場はマフラーや手袋などのよく使う小物類を。着ることの多いTシャツやニット類も、畳んで重ねておくと型崩れしません。
メーカー:アストロ 商品名:吊り下げ収納用品

日常使いのバッグなどもS字フックを使えば、ダイレクトに掛けられて取り出しやすさ抜群。
メーカー:無印良品 商品名:ステンレス横ブレしにくいS字フック 大・小

ニットやブラウスなど滑りやすい衣類におすすめのすべらないハンガー。肩に跡がつきにくく、衣類の型崩れも防ぎます。
メーカー:ニトリ 商品名:すべりにくいアーチ型ハンガー(ラミー シルバー 3本組)

クリーニングから戻ってきた衣類は、ビニールから取り出して通気性の良い衣類カバーに入れ替えましょう。抗菌・防カビ剤を練り込んだ不織布を全面に使った衣類カバー。交換時期がわかるシール付き。
メーカー:無印良品 商品名:不織布衣類カバー・ロング丈用

おしゃれに見えるグラデーション収納

衣類を並べて掛ける際には、グラデーション収納がおすすめ!衣類を全て掛けた後でも構わないので、シャツ類、パンツ類ごとに白から黒へ、グラデーションになるようカラーごとに並び替えます。コーディネートがしやすくなるだけでなく、収納スペースをおしゃれに魅せることができます。

クローゼット下

クローゼット下には「ハンガーに掛けた衣類の長さ」から計算した高さの衣類用収納ケースを準備します。引越し前から使っていた蓋付きの収納を重ねたり、背の高い引き出しを使うのはタブー! 逆に収納スペースを狭めてしまうことになるので、今のクローゼットのサイズに合ったケースを準備しましょう。

クローゼット下におすすめの収納用品

クローゼット下には奥行き浅め(45cm程度)の収納ケースがおすすめです。奥行きが深すぎると、奥の衣類が取り出しにくくなります。一番下にキャスターをつけることで自由に動かせるので便利。
メーカー:無印良品 商品名:PP収納ケース・横ワイド・大・引出式 サイズ:幅55×奥行44.5×高さ24cm
※キャスター別売り

上段にはインナー類や靴下などを入れる高さ低めのクリアケースもおすすめ。クローゼット下の余白に合わせて選びましょう。
メーカー:無印良品 商品名:PP収納ケース・横ワイド・小・引出式
サイズ:約55×44.5×18cm

収納ケースに収納するもの

使う頻度の高いものから、上→中→下の段に収納しましょう。
上段:下着や肌着、靴下など
下段:オフシーズンの衣類や使用頻度の低い趣味のウエアなど

スッキリ収納のコツ:仕切り

下着や靴下類は、プラスチック容器を使って細かく仕切ることで、ものが増えにくいスッキリ収納に。
不織布の仕切りでもよいですが、プラスチック容器は型崩れがしないのでおすすめです。

スッキリ収納のコツ:たたみ方

Tシャツ類は上から見て判別しやすく、取り出しやすくするために立てて収納しましょう。パンツ類はケースの高さに合わせて畳むことで収納率がUP。数が少ない場合は、三つ折りに畳んで重ねて収納しても良いでしょう。

スッキリ収納のコツ:収納ケースの両脇を活用

片方の脇ににスーツケース、もう片方にバッグごと取り出せるアイロンセットなどのお手入れ用品を隙間に入れて活用しましょう。隙間からラクラク取り出せます。

天袋

天袋は手が届きにくいゾーン。日常使いしないものはここに収納しましょう。普段見えない場所なので、何が置いてあるか忘れがちです。管理しやすくするために「左側・中央・右側」と3つに分けて収納しましょう。

左側:オフシーズンの衣類
中央:使いやすい場所なので、現在使っているものでもOK。
右側:捨てられないものを。想い出の品やアルバムなど

天袋でおすすめの収納用品

蓋付きのたためる布製ボックス。オフシーズンの衣類を収納するのにベスト。
メーカー:無印良品 商品名:ポリエステル綿麻混 ソフトボックス 衣装ケース 大
サイズ:約幅59×奥行39×高さ23cm

蓋がなく出し入れしやすい布製ボックス。小物やおもちゃなどをまとめて収納するのに便利。
メーカー:無印良品 商品名:ポリエステル綿麻混 ソフトボックス L
サイズ:約幅35×奥行35×高さ32cm

自宅でもオフィスでも人気のバンカーズボックスシリーズの定番、703sボックス。組み立てが簡単な人気商品。
メーカー:フェローズジャパン 商品名: 703sボックス 3個1パック バンカーズボックス 収納
商品サイズ外寸(内寸)幅:34.5(33.0)cm・奥行:41.0(38.0)cm・高さ:26.5(25.5)cm

左側:オフシーズンの衣類を布製のケースに入れています。
中央:使いやすい場所なので出し入れしやすいよう、蓋がない布製ケースをチョイス。
右側:アルバムや趣味のものなどをボックスに入れて。ものが多い方は2段に積み上げても良いかもしれません。


クローゼットの収納計画を立てよう

整理されて使いやすいクローゼットを目指すために大切なことは「計画」を立てること。いきなり収納用品を買いに行くのではなく、これまで基本としてご紹介したように、まずはクローゼットのサイズを測り、その後、各エリアに収納したいものを考えてからサイズに合った収納用品を探しましょう。それを簡単に手描きでメモするだけでOKです。
引越し先や今のクローゼットをより使いやすくしたいとお考えなら、ぜひ収納の計画を立ててみてください。

▲ 長谷さんが計画どおりに収納したクローゼット


最後に

クローゼット収納づくりの基本はいかがでしたでしょうか? クローゼットは、ぎゅうぎゅうではなく、少し余裕があるぐらいがベストです。衣類の間に余裕を作ることで、シワや汚れも避けられます。片手で衣類を楽に取り出せるくらいが、衣類にとっても良い状態。7、8割収納を目指しましょう。

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アドバイザー

整理収納アドバイザー

長谷 由美子

延べ7,000件以上の相談に応えてきた知識や経験から、苦手なお片付けをも好きにさせてしまう人間力と提案力が定評。

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