整理収納

公開日2024.08.09

片づけられない原因は?散らかるモノがすぐ片づく仕組みづくり

片づけが苦手と思い込んでいる方に。頑張らなくても片づけられる、仕組みづくりについてお伝えします。

時短家事・収納アドバイザー

ほり かおり

片づけられない原因は?

片づけのお仕事でお客様のお話を伺っていると、「片づけが苦手」とおっしゃっる方には共通する価値観があることに気が付きました。それは、

頑張れないからできない…
忙しいからできない…
と自分を責めて、「できないけど、仕方がない」と諦めていることでした。

そうおっしゃる方ほど、また頑張って片づけようとします。ですが片づけられるのは最初の数日だけで、仕事や育児の忙しさがきっかけで元に戻す習慣が崩れ片づけられなくなってしまう。そしてまた「頑張って続けられない自分がダメなんだ」と責めてしまうのです。

私はそう思い込んでいるお客様を見ていつも歯がゆい思いでいます。というのも、普段の片づけには、頑張りや気合いは必要ではなく、『片づけやすい仕組み』が必要なのです。いつも片づいているおうちって頑張ったり、気合いを入れて片づけているわけではなく、『片づけやすい仕組みが整っている』だけなのです。その仕組みとは、散らかりやすいモノがすぐに捨てられる仕組み、すぐに元の場所に戻せる仕組みです。

散らかるモノがすぐ片づく仕組み

どこの家でも散らかりやすいモノは大体決まっていて以下のようなものが多いです。

  • 1:一度着た衣類(まだ洗わない衣類)
  • 2:郵便物やチラシ
  • 3:レシートや支払いの控え

これらのモノをすぐ片づけるために、私の家で取り入れている仕組みについてご紹介します。

1:一度着た衣類(まだ洗わない衣類)

一度着たけど、まだ洗いたくない衣類。でも洗った衣類と一緒に置きたくない。そんな衣類がリビングのソファーや床の上に散らばっているのをよく見かけます。特に、寒い時に着たい羽織りものなど。

片づく仕組み=リビングに専用のカゴを置く
私はそのような衣類は、リビングに専用のカゴを用意して入れています。カゴの中に入っていたら畳まなくても、投げ入れてもOK。これだけで、部屋に衣類が散らかりません。

また、寝室やクローゼット付近にある、まだ洗わない衣類も同じです。ボトムスやカーディガンなど数回着てから洗う衣類を洗った衣類と一緒に吊るしたくないからと、クローゼットの中に入れずに鴨居やカーテンレールに吊るしているのを見かけますが、部屋の中がゴチャゴチャして見えてしまいます。

片づく仕組み=クローゼットの中で分ける
私はクローゼットの中で収納スペースを分けています。クローゼットの真ん中の収納ケースを挟んで右が洗った衣類、左がまだ洗わない衣類を吊るしていますす。そうすることで部屋に衣類は散らかりません。

2:郵便物・チラシ

郵便物・チラシを郵便受けから取り出し、後で確認しようとダイニングテーブルに置く。そのまま、置きっぱなしになりテーブルが書類の山…ということはありませんか?

片づく仕組み=整理をする場所にゴミ箱を置く
私は郵便受けから郵便物を取り出して玄関から家に入り、ダイニングテーブルで整理をするので、ダイニングテーブルの横に専用のゴミ箱を置いています。チラシや新聞など紙類を捨てるゴミ箱と、宛名を破った時用のゴミ箱があります。

▲ 左)宛名を捨てる用 右)チラシを入れる用。カゴはニトリ。

帰ってきてダイニングに向かいながら、郵便物を開けたら宛名部分は破って専用のゴミ箱に捨てる(お持ちならシュレッダーで処分)。そのまま捨てられる紙類はチラシ入れへ捨てます。この動作をテーブルの上に“とりあえず置く”前にしてしまいます。そうすることで、必要のない郵便物やチラシがテーブルやカウンターの上に散らかることはありません。破った宛名を捨てた紙袋は、最後に紙袋ごとガムテープでグルグル巻きにして捨てます。

マンションなど、玄関に入る前に郵便物がチェックでき、玄関で処分できる方は、下の写真のようにゴミ箱を玄関に置いてしまうのもいいと思います。

▲ (例)玄関のシューズクローゼットの中にチラシ用のゴミ箱を入れておく


3:レシート・支払いの控えなど

レシートや光熱費の領収書などがキッチンのカウンターやダイニングテーブルに置きっぱなしになっているのもよく見かけます。そもそもそのレシート、本当に取っておく必要がありますか?

捨てるのか、保管するのか、その決断を「今」するようにしましょう。

必要ないレシートは即ゴミ箱へ。ゴミ箱は、レシートを整理するところに置きます。

片づく仕組み=しばらく保管する書類は月別にわけて保管
私はクレジットカードの控えなど、しばらく保管しておきたい書類は、ファイルに月別にわけて放り込んでいます。いつもクローゼットの近くでお財布の整理するので、ファイルはクローゼット近くの書棚に置いています。リビングでお財布を整理する方は、ファイルをリビングに置くといいですね。

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ゴミ箱一つだけで普段の行動が変わる

以前、お片づけのご依頼をいただいた時のお話です。お伺いすると、そのお宅は飲み終わったペットボトルが転がり、開けられたスナック菓子の袋が色々な場所から出てきたりと、あきらかにゴミがたくさんあり、ご自身も認めるほどの「ゴミ屋敷」でした。お客様は「キレイにした方がいいですよね。でも昔から片づけが苦手でできないんです。」とあきらめておられるご様子。

相談の上、まずはゴミだけは捨てましょうという話になりました。少しの手間でもとにかく捨てることが面倒と感じる方でしたのでご相談の後、ゴミ箱を蓋のない捨てやすいタイプに変えて、手が届く位置に移動させることにしました。すると、これまで捨てられなかったゴミが捨てられるようになり、1カ月たった頃には苦なく捨てられるようになって、2カ月たったころには捨てることを習慣にまですることができました。
この時に変えたのは、『ゴミ箱ひとつだけ』なのです。


片づけられない人に必要なコト

片づけに「気持ち」や「やる気」は必要ありません。「気持ち」や「やる気」がなくても片づく仕組みを作り、ゴミをすぐ捨てたり、決めた置き場所に戻したり、小さくてもいいので行動を変えていくことが必要です。

頑張る気持ちがあってもなくても、「行動を変えなきゃ、なにも変わらん!」ということで(笑)片づけが苦手と思われる方、ご紹介した仕組みの例を参考に、普段の行動が変わる小さな仕組みづくりから始めてみませんか?

アドバイザー

時短家事・収納アドバイザー

ほり かおり

料理・そうじ・片づけを仕組みからまるっと整え、家事の時短へアプローチ。日常の中でカンタンに“きれいをキープ”できるテクニックを提案。

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