おしゃれな家づくり

2022.11.16

ウチにも取り入れたい!人気の間取りVOL.1「ランドリールーム」

ウチにも取り入れたい!人気の間取りVOL.1「ランドリールーム」

家を建てた方が「取り入れてよかった!」と満足する間取りをご紹介するシリーズ第一弾。

今回は家事ラクに大きく貢献する「ランドリールーム」をご紹介します。
今、人気の間取りと言えばランドリールーム。建築会社さんに聞くと「ランドリールームがある家を建てたい!」と多くの方がご希望されると聞きます。でも、海外ドラマに出てくるような大きくて広い家じゃないと、ランドリールームはつくれないのでは…? と思っている方も多いはず。そこで、ランドリールームをつくるにはどれくらいの広さが必要なの? 注意点は? などを建築のプロにインタビューし、アドバイスいただきました。

アドバイスいただいたのは

有限会社 KEIJI 
一級建築士 吉田光宏さん

設計はもちろん、お客様のヒアリングから土地探し、施工管理など幅広く担当する吉田さん。フレンドリーなトークでスケッチや写真を交えてわかりやすく説明してくれました!

「ランドリールーム」とは?

―そもそもランドリールームとはどんなスペースですか?

吉田さん:バルコニーなど屋外ではなく、室内で洗濯物を干すことができるスペース、と認識しています。 最近は雑誌の特集で組まれるほど注目されていて、共働きの方、子育て世代の方を中心に「ランドリールームを取り入れたい!」と最初から希望される方も多いですし、僕としてもおすすめしている間取りのひとつです。

―ランドリールームが人気の理由を教えてください。

吉田さん:何といっても家事が便利になる事ですね。天気や時間などを気にせず洗濯ができるというのは忙しい方にとってありがたい事です。実は、僕の家にも室内干しができるランドリースペースを設計したのですが、妻に評判が良くて(笑)。ここ4、5年ほど前からランドリールームとファミリークローゼットをつなげた間取りが人気です。家事動線がコンパクトになりとってもスムーズで、お施主様からも好評です。

有限会社KEIJI 施工例

▲ ランドリールームはファミリークローゼットとつなげると家事が便利に。


ランドリールームのメリット・デメリット

―ランドリールームのメリットを教えてください

吉田さん:重い洗濯物を持って外に移動して干す、という家事から解放される事ですね。洗濯機から出しながらそのまま干せるというのはとても便利です。
もうひとつ、先ほども言いましたが、やはり屋外の影響を受けずに洗濯物が干せる、という点ですね。国道近くや線路近くの立地なら、排気ガスなどが気になります。公園近くなら砂ぼこり、飲食店の近くなら臭いなども気になります。また、花粉や黄砂、紫外線も衣類の劣化につながりますし、洗濯物を取り込んだらカメムシが付いていた、なんてことも聞きます。そう言った屋外からの影響を受けずに、洗濯物を安心して干せる、というのが一番のメリットですね。

―では、デメリットはありますか?

吉田さん:場所をとるという事ですね。ランドリールームを確保するためには2畳~4畳くらいの広さが必要となります。そのために、リビングを狭くしなければいけないとなると残念です。かといって、部屋干しはリビングや寝室で、となるとうっとうしいですし、邪魔になります。
そこで、おすすめしているのが「兼用」という考え方です。洗面・脱衣室とランドリールームを兼ねてしまえば、このデメリットは解消できます。洗面室や脱衣室はお風呂に入る時や手を洗う・身支度をする時以外は使いませんよね。その使わない時間に洗濯物を干すという事に活用しよう、という考え方です。

有限会社KEIJI 施工例

▲ ランドリールームは洗面・脱衣室と兼用にすると場所は取らない。


ランドリールームを取り入れるならこんな間取りがおすすめ

―ランドリールームは家のどこに配置するのがいいですか?

吉田さん:当然ですが、洗濯機に近い場所です(笑)。クローゼットのような洗濯物を収納する場所を併設しているとなお、家事がもっとラクになります。また、ランドリールーム内に付け置き洗い用のスロップシンクがあると便利ですね。基本は室内干しだけど天気のいい日や休日は外干しもするよ、という方なら、勝手口の近くに配置すると室内干し・外干しどちらもスムーズな配置になります。

有限会社KEIJI 施工例

▲ 外でも干せるランドリールームの間取り。付け置き洗い用のスロップシンクがあると便利。

―基本、外干しの方はランドリールームは必要ありませんか?

吉田さん:雨の日だけ室内干しをする、という方はわざわざ独立したランドリールームを設ける必要はないと思いますが、洗面室に一本でもポールを設置しておくと、とても便利です。というのも、そのポールにいったん干してから、まとめて外に持って行けば、夏の暑い日や冬の寒い日のツラさが軽減され、とってもラクです。


ランドリールームを取り入れる時に気を付けたいポイント

―ランドリールームを取り入れる際に気を付けたいポイントはありますか?

吉田さん:まず、ポールです。取り外しができるようになっているものや、ワイヤータイプなど様々なタイプがありますが、ほとんどの方が一度使ったら取り外しませんし、出しっぱなしです(笑)。昔は僕も取り外しができるとスッキリしますよとご紹介していましたが、今はずっとポールはあるものと考えて、見せてカッコいいアイアン素材のポールなどをおすすめしています。僕の家を建てる時は既製品でそういったものはなく、鍛冶屋さんに特注で造ってもらいましたが、最近は各メーカーで比較的安く買えるものを販売していますので手に入りやすいです。

動線の確保も忘れがちですが大切な事です。例えば、洗面室をランドリールームと兼用する際に、ポールの位置を間違えると洗濯物をのれんのように避けて手を洗いに行く、お風呂に入るという事になり、非常に邪魔です。洗濯物が干してあっても洗面台やお風呂に行く動線には洗濯物がかからないような動線を確保しておくことも気を付けたいポイントです。

有限会社KEIJI 施工例

▲ ポールの位置を決める時は洗面・お風呂の動線を確保することがポイント。

―湿気対策はどうしたらいいですか?

吉田さん:気密性が高く換気性能が高い家ならば、湿気は気になりません。空気が循環する事が大切で、空気が常に動いているような状態の家ならば、湿気だけでなく臭いも気にならないでしょう。ただ、気密性が高くない、換気もよくないという家ならば、ランドリールームにランドリーモードがあるエアコンや高い位置にサーキュレーターを付けると安心ですね。
また、クローゼットを併設されている場合はそちらに湿気がいくのでは・・・と心配される方もいますが、クローゼットの入り口に天井から垂れ下げた「垂れ壁」を付けることをおすすめします。そうすれば湿気も抑えられるし、のれんやロールスクリーンもつけやすくなります。

有限会社KEIJI 施工例

▲ 湿気対策もできるおしゃれな垂れ壁


吉田さんからランドリールームを取り入れたい方へアドバイス

―最後に、ランドリールームを取り入れたい方にアドバイスをお願いします。

吉田さん:人気のランドリールームですが、その人気をさらに加速させているのがガス乾燥機「幹太くん」の登場です。乾燥時間が早く、タオルなどはふわふわになるので、取り入れた方は皆さん満足されています。ランドリールームと同時に検討してみてはいかがでしょうか。

有限会社KEIJI 施工例

▲ 洗濯機の上に設置できるガス乾燥機「幹太くん」

また、僕が家を設計する際にはお施主様に「嫌いな家事は何ですか?」と聞きます。例えば、僕の妻の場合なら、洗濯物を干して、畳んで、収納するという家事が一番嫌い、という返事でした。なので、少しでもラクにしようと考えて洗濯物を干す場所と収納する場所を近くにして、畳まなくてもハンガーでそのまま掛ける収納スペースにしました。人それぞれになりますが、できるだけイヤな事はしなくてもいいように設計すると暮らしてからの快適性がアップします。

ランドリールームもそうですが、自分の暮らし方にあった間取りと生活をシミュレーションしながらじっくり考えて家を建築することをおすすめします。

―ありがとうございました!


最後に

室内干し派の方にとってランドリールーム+ファミリークローゼットの間取りは最強コンビですね! 自分の家がこんな間取りだったら、と想像するだけで毎日の家事がとてもスムーズになるような気がします。また、外干し派の方も、洗面室に一本ポールを設置しておくだけでいろんなストレスがなくなるなんて、目からウロコでした。これから家を建てる方はランドリールームを検討してみてはいかがでしょうか。


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有限会社 KEIJI

「人生で一度の家づくりを人生で最高の思い出にする」をミッションに掲げる有限会社KEIJI。お客様を担当するのは建築士。デザインはもちろん、動線や収納など機能性にもこだわり、セルロースファイバーを使った高気密・高断熱の仕様で快適性を追求。京都に加え屋久島にもフィールドを広げ、高性能住宅を建築しています。

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