おしゃれな家づくり

2022.12.14

ウチにも取り入れたい!人気の間取りVOL.2「おしゃれな土間」

ウチにも取り入れたい!人気の間取りVOL.2「おしゃれな土間」

家を建てた方が「取り入れてよかった!」と満足する間取りをご紹介するシリーズ第二弾。

「土間」と聞くとどのようなイメージを思い浮かべますか? 玄関先の靴を脱ぐ場所、これが一番多いイメージだと思います。けれど、土間はたくさんの可能性を秘めた場所。土間の魅力的な活用方法について紹介しましょう。

そもそも「土間」とは?

土間は日本家屋に古くから取り入れられている、家の外と内を結ぶ土足で歩くスペースです。古くは煮炊きをするおくどさんなどもあり、とても広いスペースでした。時代と共に土間は縮小され、玄関先で靴を脱ぎ履きして収納するという目的を満たす場所となっています。

ですが、最近は逆に土間をできるだけ広くし、収納だけでなくおしゃれで便利に活用する方が増えています。その活用方法をご紹介しましょう。


おしゃれな土間の活用方法

1.シューズインクローク

まずは「シューズインクローク」。今や家を建てる人のほとんどが希望するといっても過言ではありません。大容量のシューズインクロークがあると玄関に靴があふれることなく、スッキリ片付いた状態をキープできます。また、ハンガーがかけられるポールやフックなどを取り付ければアウターやカバンなどの置き場所になるのも便利です。

▲ 靴の収納だけでなくアウターやカバンまで収納できる機能的なシューズインクローク

また、シューズインクロークの入り口にアーチを付けたり、ロールスクリーンやカーテンなどで仕切るとデザイン性も高まります。

▲ 玄関とシューズインクロークを木材で仕切り、家のカタチのアーチを付けて個性的なデザインに

2.ワークスペース

コロナ禍でリモートワークが多くなったことから、書斎などワークスペースは希望する方が多い間取りのひとつ。土間にカウンターデスクを設けてワークスペースとして活用すれば、リモートワークなどに大活躍。家の中と雰囲気が変わり、仕事モードに切り替えやすくなります。

▲ 土間にデスクや棚を付けてワークスペースに

3.趣味の道具のお手入れスペース

お気に入りのキャンプギアや自転車、バイクなど車庫に押し込むのではなく眺めて楽しみたい、という方も多いはず。土間ならキャンプギアや自転車などアウトドアで使うもののお手入れにも便利。汚れた荷物をいったん仮置きしたり、雨で濡れた道具を乾燥させたり、いろんなシーンで土間ならではの便利さがあります。また、カッコいい自転車やバイクがインテリアとしても活躍します。

▲ 土間ならカッコいいバイクや自転車も飾ることができる

4.グリーンスペース

観葉植物などのグリーンスペースとしても土間が活用できます。家の中だと水やりに気を使う事もありますが、土間だと水が滴るなどを気にせずグリーンのお世話ができます。置くだけでなく、吊るす、這わせるなどいろんな育て方もできます。椅子を置いておけば、グリーンに囲まれてほっと一息つくスペースとしても活用できます。

▲ LDKとつながる土間をグリーンスペースに

▲ グリーンに囲まれてお茶を楽しめる土間。リビング以外にもくつろげる場所ができる

5.店舗・事務所として

自宅でネイルサロンや教室を開業したいという方は土間を活用してみてはいかがでしょう。家の中にお客様を通さなくてもいいのでプライバシーが守られます。また、靴のままで出入りできるのでお客様側も便利です。

▲ 自宅の土間を活用したネイルサロン。生活スペースと仕切れる点がうれしい


土間を取り入れるメリット

土間を活用するとどのようなメリットがあるのかを専門家に聞きました。

303.3 design Studio 専務取締役・建築家 安田邦子さん

「土間を広くしたい、という要望は年々増えてきています。特に玄関土間にシューズインクロークを希望するお施主様は95%くらい。シューズインクロークを家族用の玄関としてメインの玄関と分けたいという要望も多いです」と安田さん。

▲ シューズインクロークを家族用の玄関として、玄関からの動線を分けるのも人気

−では、土間はどのようなメリットがあるのでしょうか?

安田さん:「まずは汚れを気にしなくていいこと。濡れても大丈夫なので家の中にいれたくないものの収納やお手入れに便利です。特に、子育て世帯ではベビーカーの収納場所として重宝されます。また、コロナ禍でおうち時間が長くなり、外に遊びに行けない状況が続くとお子様のストレスがたまります。土間が広いと靴を履いて半分お外遊びのような感覚で遊べるのでお子様のストレスが解消できます。また、子どもが公園や外で遊ぶとなると親もついていかなくてはいけませんが、土間なら子どもひとりでも大丈夫。子どもの親もメリットがありますね。」

▲ 室内窓を付ければ土間で遊ぶ子どもの様子も確認しやすい

また、デッドスペースを活かし、空間をより有効的に、広く使えるという事もメリットのひとつとの事。

安田さん:「土間は通常なら床になる部分を一段下げて使えますから、天井が高くなり縦に空間が広く使えるようになります。長いもの、例えばサーフボードやスキーの板なども収納しやすくなりますね」

▲ 土間は床より一段さがっているので、天井が高く階段下の空間も広く使える

−では、土間はどれくらいの広さが理想ですか?

安田さん:「玄関の土間が広いと開放感があり、家がとても広く感じます。人気のシューズクロークなら最低限ベビーカーが収納できるくらいの広さは確保しておいた方が便利に使えます。しかし、あまり広くしすぎるとリビングが狭くなるなどの弊害もあります。土間を広くしたいがために、リビングが狭くなる、キッチンや洗面室など水回りが窮屈になるのでは本末転倒です。土間はプラスアルファの空間として考えておいた方がいいです。」

土間は広ければ広いほど良いというわけではなく、リビングなどの室内空間とのバランスが設計のポイントですね。


土間を活用する際の注意点

土間は外とつながる場所ですので、開放感を得やすいですが、冷暖房効率も考えなければいけません。断熱性を高めることが大きなポイントです。断熱材の使い方は建築会社によって異なりますが、土間を広くする場合、特にリビングとつなげてオープンに使う場合は基礎断熱を施してもらうようお願いしましょう。

また、年数が経つと土間にクラック(ひび割れ)などが発生する場合があります。これは構造上問題がない場合が多いので慌てないでください。ひび割れた部分を金継ぎ(陶磁器などの修復方法)のようにDIYするととってもお洒落で個性的な空間になります。経年変化を楽しんでみましょう。


最後に

土間は収納スペースとしてだけでなくいろんな活用の仕方があり、暮らし方のバリエーションが増えます。室内でもない、外でもない空間があるのは贅沢。また、土間を活用するような個性的な設計を取り入れるのは、家を建てる良さでもありますね。個性的でお洒落な暮らしが楽しめるので、土間を間取りにプラスしてみてください!

 

 

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