整理収納

更新日2023.11.30 公開日2022.03.23

【ワンルーム・1K向け】一人暮らしのお部屋をスッキリ見せる収納ヒント

​​​​​一人暮らしの方必見!1R・1Kはこんな風にスッキリ収納できる【必要な物リスト付き】

初めての一人暮らし。最初に選ばれる部屋の多くが、ワンルームや1Kのタイプではないでしょうか。一見手狭な印象でも、限られたスペースを有効活用すれば、見た目もスッキリして快適に暮らすことができます。今回は、整理収納アドバイザーの長谷由美子さんが実際にコーディネートした一人暮らしの1Kのお部屋を実例に、役立つ収納方法やレイアウトのアイデアをお伝えいたします。

整理収納アドバイザー

長谷 由美子

収納を考える前に!部屋作りの第一歩「ゾーン分け」

具体的な収納のコツをお伝えする前に、まずはご自身のお部屋のレイアウトについて考えてみましょう。部屋作りの重要ポイントは、動線と視点。間取り図を元に「動きがあるエリア」「くつろぎエリア」「キッチンエリア」の3つにゾーン分けします。


実例:社会人男性一人暮らしの8.8畳1Kの部屋。左:間取り図、右:ゾーン分けした図

「動きがあるエリア」を決める基準は、自分が普段どこに座ることが多いかということ。視界が広く見渡せることを意識して、家具をどこに配置していくかを考えていきます。もう一方の「くつろぎエリア」は、眠ったりリラックスしたりできるエリア。入口から遠く、なるべく奥にベッドの奥に配置すると、落ち着いて寝ることができます。椅子に座った時、ベッドに座った時に、なるべく視界が広く見渡せるようにレイアウトを心がけるといいでしょう。

次に、お部屋の縦横のサイズや、窓・収納(クローゼット)のサイズを記入します。洗濯機の防水パン・冷蔵庫の場所のサイズも忘れないように記入しましょう。


【エリア別】お部屋をスッキリさせる収納のコツ

① 動きがあるエリア編

収納棚&テーブル:動作に合わせた収納を

動きの多いエリアは、座って食事をしたり移動することが多いので「座る」「立つ」の動作に合わせた収納を心がけるのがポイント。例えば、収納棚を設置した場合、腰高から下の段は、座ったままでもアクセスできるものを収納します。キッチン側には、食事中にサッと取れる箸やシルバーの食器などを。食器洗いを終えた後、そのまま収納できるので便利です。一番下は棚板を付けずにキャスターつきゴミ箱をゴミ別(生ゴミ、瓶缶、プラゴミなど)に設置します。

食事中、座った状態でもさっと取り出せる、絶妙な配置!

より足元に近い部分には、キャスター付きゴミ箱を

食卓兼ワーキングスペースでもあるテーブルは、収納棚に差し込むことで棚板との隙間に収納スペースをつくることができます。使用頻度は多いけれど、なるべく目に付かないようにしたいティッシュケースなどの収納にぴったりですね。

★家具選びのコツ①「棚板が組み換え自由な無印のユニットシェルフ」

おすすめは組み換え方次第で食器棚にも収納棚にも、テレビ台にもなる収納棚。こちらは無印良品の「ステンレスユニットシェルフ」。写真の組み合わせでは金額は5万円程度。引越し先でも組み替えて使えることを考えると、そう高くはありません。木調の棚板をスチールに変えれば、予算を抑えることもできますよ。一人暮らしの家具は、つい使い捨て感覚で安いものを買ってしまい、後悔してしまうことも。最初から長く使いたくなる良いものを選ぶことをおすすめします。

シェルフの右側上段は、後ろに棚板を付けて壁時計を設置しました。壁に穴を開けにくい賃貸の方におすすめの手法です。なるべく物を置かず余白を作ることで、お部屋が広く見える効果も!

★家具選びのコツ②「いろんなシーンで使える、大きめのテーブルを」

このお部屋では一般的なテーブルサイズ(1200×600mm)よりも大きいサイズ(1600×700mm)を用意。在宅勤務もあるため、ワークスペースを広く取れるように配慮しています。棚に差し込んでセッティングしているので、出ている部分は1200mmですが、仕事や食事スペースとして充分です。来客時にはテーブルをすべて出せば4~6人くらいで囲めます。おすすめは無印良品の「折りたたみテーブル(約3万円)。使わない時には立てかけて収納できます。

部屋干しエリア:窓際の“吊るしっぱなし”を防ぐ

窓際と棚の間にちょうどよいスペースができたので、ハンガーラックを設置。部屋干しゾーンに早変わりです。取り入れた洗濯物をカーテンレールに掛けたまま…なんてことも無くなり、お部屋全体をスッキリさせることができます。

② くつろぎエリア編

ベッドまわり:引き出しスペースをつくって、オフシーズンものを収納

ベッドは脚が長めのタイプを選べば、下部を収納スペースとして活用できます。衣類収納ケースにオフシーズンの服を収納したり、来客用布団をしまったりするのにおすすめです。

★家具選びのコツ③「ベッド選びは、カビ対策とお部屋のスッキリ感を重視して」

ベッドはお値段が高ければいい、というものでもありません。購入前に実際に寝て試して、自分の感覚に合うものを選ぶと、長く大事に使えます。ヘッドボードなしのシンプルなものは、掛布団を取ってクッションを並べるとソファ代わりにもなります。布団やマットレスだけという選択肢もアリですが、カビ対策としてはすのこタイプがおすすめです。シーツの下には、汗取りパッドを敷いておけば、お手入れも簡単に。見落としがちなのがベッドの「角」。狭い部屋にベッドを置いた時に足をぶつけやすいので、丸みのあるタイプを選ぶと良いかもしれません。

クローゼット:「吊り下げ分」を差し引いた高さの収納ケースを選ぶ

まずはクローゼット全体のサイズを測りましょう。下段・天袋ともに、幅・高さ・奥行きが分かれば、どのような収納ケースをいくつ積むことができるかが大体分かります。

まずは、ハンガーで吊り下げる服の縦の長さを測りましょう。目安として、男性のワイシャツ類が90~100cm程度、女性もので90cmです。今回の例ではスーツも掛けています(身長175cm、パンツ逆さ釣りで115~120cm)。クローゼット下段の高さから、吊り下げ分の長さを差し引けば、その下に何センチの収納ケースをいくつ積み上げられるを割り出すことができます。

今回の例では、バーの右側を仕事着、左側を休日用と分けました。衣装ケースの上段はTシャツ、靴下、ハンカチなどよく使うもの。下段は休日用など。左奥に季節家電やアイロン台を収納しました。

天袋には、スーツケースや旅行カバン、来客用ふとんセットなど、普段あまり使わないものを。

③ キッチン・洗濯機エリア編

キッチン:使用頻度に合わせて収納位置を考える

ワンルームや1Kのキッチンは調理台がとにかく狭いです。水切りラックを常に置いていると調理するスペースが狭くなるので、乾いたら別の場所に移動できるようにしておくと有効に使えるようになります。こちらではキッチンの後ろにあるキャスター付きワゴンの上に移動させています。

シンク下には、水回り掃除用具やごみ袋などのストック、まな板、包丁、ザル、ボウル類など

目線より上の高さは、取っ手付きの収納用品が出し入れしやすくて便利です。保存食品や調味料などよく使うものを下段に、保存容器などあまり使わないものを上段に。大事な収納スペースなので、背が低い方は脚立を用意するなどして活用したいところです。

引き出しにはよく使うキッチンツールを。区切りがあると使いやすいです。下段は出し入れしにくいので、土鍋などあまり使わないものを。コンロ下は油や調味料、鍋、フライパン類。片手で取れるように立てて収納するのが◎。

洗濯機置き場:キッチンとの“兼用ワゴン”で、収納スペースを確保

洗濯機上の空間にランドリーラックなどの収納スペースを作りたいところですが、賃貸ではなかなか難しい…。そこでおすすめなのが、キッチンと兼用できるキャスター付きワゴンです。天板は洗濯洗剤と水切りラックの置き場として、上2段はインスタント食品などのストックスペース、3段目は洗濯かごとして使用しています。


【これから一人暮らしする人向け】永久保存版チェックリスト

チェックリスト①
不動産会社に確認すること

初めての一人暮らしで、何から準備を始めたら良いのか分からない方や、急な転勤で引越し準備の時間がないという方もおられるかもしれません。また、間取り図やネット上の情報だけでは分からないこともあります。必要なモノを事前に準備するためには、お部屋について確認しておくことが大切です。以下の【引越し前に知っておきたい項目リスト】をぜひ参考にしてください。不明なことは、不動産屋さんに積極的に聞くことも大切ですよ!

※PDFデータをダウンロードし、保存してお使いください。


チェックリスト②
これがあったら便利!新生活に必要なものリスト

引越し後に「これがなかった!」「用意しておくべきだった…」と後悔しないために、新生活に向けた必要なものリストを用意しました。こちらもぜひダウンロードしてお使いください。

※PDFデータをダウンロードし、保存してお使いください。


sumica YouTube 動画

YouTubeでは、整理収納アドバイザー長谷さんの詳しいお話を聞くことができます。


最後に

今回は、一人暮らしの方に向けたお部屋のレイアウトと収納のコツについてお伝えしました。レイアウトを考える時には、動きのあるエリアとくつろぎのエリアに分けることで、狭い空間でもリラックスしやすく、手間が減り動きやすくなります。予算は30万円くらい用意される方が多いですが、最初は必要最小限のものでちょうど良いと思います。暮らしていく中で必要なもの・不要なものを定期的に見直すようにしましょう。

アドバイザー

整理収納アドバイザー

長谷 由美子

延べ7,000件以上の相談に応えてきた知識や経験から、苦手なお片付けをも好きにさせてしまう人間力と提案力が定評。

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