おしゃれな家づくり

公開日2025.05.23

グレーのフローリングに合う壁紙、家具の色は?後悔しない床色の選び方

モダンでスタイリッシュな空間を演出できるグレーのフローリング。グレーは色の濃淡や風合い、他のインテリアとの組み合わせによって印象が大きく変わります。そのため、グレー系フローリングを採用する際には、その特徴やコーディネートのコツを抑えておくことが大切です。

本記事では、グレー系フローリングの色味の特徴や壁紙とインテリアとの合わせ方、検討する際の注意点など詳しく解説します。床材の色選びにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

インテリアコーディネーター / 整理収納アドバイザー1級

平井 千恵美

グレー系フローリングの特徴

グレー系フローリングの最大の特徴は、色味が中間色であることから、空間全体に落ち着きと洗練された印象を与える点です。これまでフローリングといえば、ブラウンやダークブラウン、ホワイト系が主流でしたが、最近では、新築やリフォームの際にグレー系フローリングを選ぶ方が増えています。グレーの床は、そのおしゃれな雰囲気から現代のインテリアデザインにおいて人気の高い選択肢です。

床色にグレー系を選ぶメリットとデメリット

床色選びで後悔しないためには、グレー系フローリングのメリットとデメリットを知っておきましょう。

メリット

・ホコリや小さな汚れが目立ちにくい
・落ち着いた色味で、都会的でスタイリッシュな空間を演出できる
・家具の色を選ばない

グレーは主張しすぎず、どんなインテリアにも自然に馴染みます。北欧風やモダン、ヴィンテージ、ホテルライクなどさまざまなテイストに合いやすく、また家具や壁紙の色を選ぶ幅も広がるため、自分らしいコーディネートを楽しめるでしょう。
汚れや傷が目立ちにくく、高級感や洗練された雰囲気を演出できるなど、実用性とデザイン性を兼ね備えているのが大きなメリットです。

デメリット

・部屋が暗く見えることがある
・温かみを重視したテイストには合わせにくい
・無機質・冷たい印象になりやすい

デメリットは、ダークグレーなど濃い色を選ぶと部屋が重く見えたり、狭い空間では圧迫感を与えやすい点です。またナチュラルやフレンチなど、温かみを重視したテイストには合わせにくいこともあるため、グレー系フローリングを検討する際は、部屋全体のイメージを合わせて考える必要があります。

グレー系フローリングの種類

グレー系フローリングと一口に言っても、その色味や素材はさまざまです。ここでは、グレーフローリングの種類を、「色味」と「質感」という2つの観点からご紹介します。

色味の種類

グレー系フローリングにはさまざまな色味があり、その違いによって部屋の雰囲気やインテリアとの相性も大きく変わります。代表される色の種類と、それぞれ相性のよいインテリアテイストを見ていきましょう。

ライトグレー

ホワイトを多く含んだ明るいグレーになります。清潔感があり、すっきりとした印象を空間にもたらします。特に部屋を広く見せたい場合や、開放感を重視したい方におすすめの色味です。
相性のよいインテリア:北欧テイストやミニマルデザインなど、シンプルで洗練されたインテリア

ダークグレー

ブラックが多めに配合された深みのある色味です。スタイリッシュで高級感があり、落ち着いた大人の空間を演出したい方に適しています。ブラックほど重くならず、ほどよい抜け感とリラックス感を持ち合わせています。
相性のよいインテリア:シックなモダンやホテルライクな空間

暖色系グレー(黄みがかった色)

暖色系のグレーは、やさしく温もりのある空間を演出したいときにおすすめの色味です。黄みがかったグレージュやトープグレーは、木目調の家具やベージュ・ブラウン系のインテリアと馴染み、全体に柔らかく落ち着いた印象を与えます。冷たい印象になりすぎず、洗練された印象もキープできます。
相性のよいインテリア:北欧やナチュラルなテイスト

寒色系グレー(青みかがった色)

寒色系のグレー、特に青みがかったアッシュグレーは、スタイリッシュな空間にぴったりの色味です。空間全体を引き締めつつ、落ち着いた印象を演出できます。シンプルながらも個性をも感じさせる色味です。無機質になりすぎないよう、木目調のものを選ぶとよりバランスの取れた印象に仕上がります。
相性のよいインテリア:モダンやクールなテイスト

質感の種類

グレー系フローリングには、色だけでなく質感にもさまざまなバリエーションがあります。ここでは、空間の印象を左右する質感の種類を表にまとめました。

質感

質感の特徴

質感が与える印象

木目調

木の温もりや自然な風合いを残しつつ、
洗練された雰囲気をもつ

・ナチュラル
・モダン

コンクリート調

無機質でクールな質感を持ち、
シンプルでスタイリッシュな印象を与える

・クール
・インダストリアル
・ヴィンテージ

タイル調

石やセラミックのタイルのような質感を持ち、
色の濃淡や形で個性を出すことが可能。
タイルは、水や汚れに強く水回りにもおすすめ

・アクセント
・遊び心

石目調

大理石や御影石など天然石のような模様や質感を持ち、
石ならではの重厚感や高級感を与える

・高級感
・ソリッド

ホワイト・ブラウン系の床材の選び方については、以下の記事でも詳しく紹介しています。

悩みがちな床の色。後悔しないフローリング選びとドアとの合わせ方

グレー系フローリングに合うインテリア

グレー系フローリングは、さまざまな色や素材の家具と組み合わせやすい万能カラーです。ここでは、グレー系フローリングにおすすめの家具の色と素材についてご紹介します。

グレーの床×モノトーン家具

グレー系フローリングにモノトーン家具を合わせると、モダンな印象になります。ライトグレーのソファに黒のクッションを組み合わせれば、視覚的に引き締まったコントラストが生まれ、空間にメリハリが出ます。
特に、青みがかったアッシュグレーのフローリングは、クールでスタイリッシュな雰囲気にぴったりです。シンプルで都会的なインテリアを演出できます。

グレーの床×ベージュ・アースカラーの家具

グレー系フローリングは、モダンだけでなくナチュラルなインテリアにもよく合います。特にグレージュやトープグレーの床には、ベージュや茶色、オリーブといったアースカラーの家具を合わせると、自然の温もりを感じる落ち着いた空間に仕上がります。
麻や綿などのファブリック、木や籐の家具など、素材感のある優しい雰囲気のアイテムがおすすめです。

グレーの床×ダークブラウンの家具

グレー系フローリングに重厚感があるダークブラウンの家具を合わせると、エレガントで高級感あふれる空間を作り出せます。グレーの床とダークブラウンの家具は、落ち着いたトーンで統一され、洗練された雰囲気を演出します。
高級感のある家具や装飾を取り入れることで、さらに上質な印象になるでしょう。シャンデリアや間接照明を上手に活用すれば、ホテルライクな空間になります。

ホテルライクなリビングの作り方は、以下の記事で詳しく説明しています。

ホテルライクなリビングの作り方|快適でおしゃれな空間の5つのポイント

グレー系フローリングに合う壁紙

グレー系フローリングの魅力をより引き立てるには、壁紙とのバランスも重要です。特に相性のよい壁紙の色をご紹介します。

グレー系の壁紙

グレー系フローリングには、同系色のグレー系壁紙を合わせると空間全体に統一感が生まれます。グレーのトーンを変えることで、メリハリを出すことも可能です。
たとえば、床が明るめのグレーなら壁をやや濃いグレーにすると空間が引き締まります。反対に壁を淡いグレーにすると柔らかな印象です。

ホワイト系の壁紙

ホワイト系の壁紙は王道ですが、グレーの床にもよく合い、明るく開放的な印象を演出できます。ナチュラルからモダンまで、幅広いインテリアスタイルに対応できる組み合わせで家具や小物も合わせやすいため、迷ったときの定番コーディネートとしてもおすすめです。

ダークブラウンなどダーク系の壁紙

グレー系フローリングにダークブラウンなどの濃い色の壁紙を合わせると、重厚感と落ち着きのある空間が生まれます。
ただし、全体が暗くなりすぎないようアクセントクロスにしたり、他の壁材と組み合わせるのがポイントです。濃い色の壁紙は、空間に奥行きと高級感をプラスできます。大人っぽい雰囲気を求める方におすすめです。

後悔しない壁紙の選び方については、以下の記事で詳しく紹介しています。

後悔しない壁紙の選び方と【部屋別】おすすめのアクセントクロス

グレー系フローリングに合うドアの色

グレー系フローリングに合わせるドアの色は、空間全体の雰囲気を大きく左右します。ここでは、グレー系フローリングと相性のよいドアの色をご紹介します。

オークグレーの床×ホワイトのドア

オークグレーの床には、ホワイトのドアが非常に相性良く、明るく清潔感のある空間を作り出します。オークグレーの落ち着いた色味と、ホワイトのドアが引き立て合い、部屋全体が爽やかな印象です。
明るい色調のドアは、部屋を広く感じさせる効果もあり、どんなインテリアにも調和するでしょう。

ライトグレーの床×ダークブラウンのドア

明るいライトグレーの床には、ダークブラウンのドアがよく合います。ブラウン系の温かみと自然な風合いを加えることで、落ち着いたナチュラルな空間が完成します。
ブラウンのドアはバリエーションが豊富ですが、床が明るめなら濃い色を選ぶとバランスがよいでしょう。ナチュラルモダンなテイストにおすすめです。

グレー系以外の床材とドアとの合わせ方については、以下の記事で詳しく紹介しています。

悩みがちな床の色。後悔しないフローリング選びとドアとの合わせ方

おしゃれに見せるコーディネートのコツ

洗練された印象を与えるグレー系フローリングは、工夫次第でさらにおしゃれな空間を作れます。ここでは、グレー系フローリングを最大限に活かすための、インテリアとのコーディネートのコツを2つご紹介します。

1.色でコーディネートする

グレー系フローリングは、まず「色でコーディネートする」ことが大切です。たとえば、以下のような色の組み合わせ方があります。

床と同じグレー系の壁紙や家具を合わせる
床色と同じ濃さのグレーの壁紙や家具を選ぶと空間に統一感が生まれます。また、床色と異なる濃さのグレーを組み合わせると、空間に立体感や奥行きを出すことができます。

ホワイト系の壁紙や家具を合わせる
ホワイトを取り入れることで明るく爽やかな印象になります。北欧テイストやシンプルモダンな空間にしたい方に特におすすめです。

ウッドカラーを取り入れる
オークやウォールナットなどの中間色や濃いウッドカラーは、グレーの冷たい印象を和らげ、バランスの取れた空間を作ることができます。空間に温かみを出すなら、ウッドカラーとの組み合わせがおすすめです。

アクセントカラーを取り入れる
クッションやインテリア小物に、ブルーやレッド、イエローなどアクセントカラーを取り入れましょう。グレーの無機質な空間に有彩色が入ることで空間のカラーバランスが良くなり、グレーの床がさらに魅力的に引き立ちます。

2.インテリアの素材を活かしてコーディネートする

インテリアの素材を工夫すると、グレー系フローリングの魅力がより引き立ちます。たとえば、ファブリックソファや革製のチェア、ガラスのテーブル、金属フレームなどを取り入れると、その素材の個性が空間をより豊かな印象にします。

冬場はニットやファー素材など暖かみを感じるテクスチャーを採り入れることで、無彩色で冷たい印象のグレーの床でも居心地のよい空間にすることができます。

また、観葉植物も有効です。少しでも植物があると、空間に生命力と温かみをプラスできます。無機質なグレー系のカラーと有機物の観葉植物は、インテリアのバランスを取るのに最適なアイテムといえるでしょう。

観葉植物をセンス良く飾るコツについては、以下の記事で詳しく紹介しています。

インテリアになる観葉植物の飾り方とセンスよく見せるコツ

グレー系フローリングを選ぶ際、後悔しないための注意点

グレー系フローリングを取り入れた後に後悔しないためには、部屋のサイズや既存の家具に合った色味や質感選びが大切になります。ここでは、グレー系フローリングを選ぶ際の注意点についてご説明します。

部屋の「広さ」と「採光」を考慮する

グレー系フローリングは、部屋の広さや採光を考慮して色味を選ぶことが重要です。小さな部屋や採光が少ない部屋では、明るめのグレーを選ぶと、空間が広く感じられ、圧迫感を軽減できます。特にライトグレーやシルバーグレーなどの明るい色調は、光を反射し、部屋を明るく爽やかな印象に仕上げてくれます。
一方で、広い部屋では濃いグレーを選ぶと、引き締まった印象になり、空間全体のバランスがよくなります。

既存の家具との調和を考える

既存の家具の色味やテイストを考慮してグレー系フローリングを選ぶことも大切です。特にリフォームで既存の家具をそのまま使う場合は、その家具に合ったグレーを選ぶことでバランスが取れた空間が作れます。

木製やアースカラーの家具が多い場合=やや暖かみのあるグレー、モノトーンやクールな家具が多い場合=青みがかったアッシュグレー、のように選ぶと調和しやすくなるのでおすすめです。

必ずサンプルで実際の色を確認する

グレー系フローリングのバリエーションは豊富です。そのため、必ず実際の色がわかるサンプルで確認することが大切です。グレーは光の当たり方によって見え方が大きく変わるため、カタログだけでは、正確な色味を把握するのが難しいことがあります。

床にサンプルを置いて朝・昼・夜の異なる光の条件で見え方を確認すると、イメージしやすいでしょう。フローリングの色味は、自然光と人工照明では異なって見えることもあるため、注意が必要です。

まとめ

グレー系フローリングは、さまざまな色味があり、建具やインテリアとのコーディネート次第でよりスタイリッシュな印象にすることができます。採用する際は、全体的なインテリアテイストや空間の大きさや明るさ、既存のインテリアとの調和を考慮することも重要なポイントです。

これらを踏まえ、グレー系フローリングの魅力を最大限に引き出し、あなたらしい美しい空間づくりを楽しんでください。

アドバイザー

インテリアコーディネーター / 整理収納アドバイザー1級

平井 千恵美

さまざまな市町村のまちづくりに携わりながら、人と住空間のつながりを見出す活動を行う。前職では注文住宅の構造設計を担当。自宅のリフォームやDIYの経験も多数。

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