おしゃれな家づくり

2023.12.18

リビングの「小上がり」を自分好みにデザイン!おしゃれな実例と注意点

「小上がりがあるリビング」は人気の間取りのひとつです。特に個性的な家を建てたいと思っている方は小上がりのあるリビングを検討される方が多いように感じられます。小上がりと聞けば、和室のように畳敷きのスペースを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、最近はフローリングの小上がりを希望される方も増えてきています。まずは、「小上がりがあるリビング」のいろんなバリエーションを紹介しましょう。

そもそも、小上がりってなに?

部屋の中で段差を付け、通常の床部分より高いスペースを「小上がり」と言います。小上がりは同じ居室にありながらも別室のように感じられ、遊び心を感じるスペースです。
また床から高くなっている分、下を収納スペースにしたり、掘りごたつをつくったり、フレキシブルに活用できます。

おしゃれな「小上がりがあるリビング」実例を紹介

1:和室を小上がりにして和モダンな空間に

▲ リビングの中の畳コーナーという役割をしている小上がり。腰を掛けたり、ゴロンと横になったりいろんなくつろぎ方ができる(ビーバーハウス 施工例)

▲ 縁がない正方形の畳を使用したり、アクセントウォールを採用したり住む人のセンスを感じる個性的なデザイン(ビーバーハウス施工例)

ほっとおちつく畳敷きの小上がり

まずは王道といっても過言ではない畳敷きの小上がり。独立した和室までは欲しくないけれど、畳敷きのスペースは欲しいという方にピッタリ。ゴロンと横になれるので子どものお昼寝スペースや読書スペースとしても大活躍。リビングに和風テイストも加わり、和モダンなリビングになりデザイン的にも人気です。

2:ワークスペースを兼ねた小上がり

▲ 小上がりにデスクを造り付けてワークスペースも兼用。足を伸ばせる掘り込みもあるのでラクな姿勢で作業ができる(ビーバーハウス 施工例)

カウンターを造り付けて、ワークスペースとしても活用

小上がりにデスクを造り付ければ書斎のように活用する事も可能。仕事や勉強、読書や趣味の場所としてリビングでできることが増えそう。床を上げた分高さがあるので、掘り込みにしやすく、腰をかけてラクな姿勢で作業ができるのも嬉しいですね。

3:スタイリッシュなフローリングの小上がり

▲ ダイニングとデザインを変えて床をヘリンボーン貼りにした小上がりリビング(ビーバーハウス 施工例)

ダイニングとリビングをあえて分けるフローリングの小上がり

ダイニングは食事をする場所、リビングはくつろぐ場所にしっかり分けたい、でも空間としては同じ場所がいいという希望を叶える小上がりリビング。開放的な広い空間のまま、リビングとダイニングに独立感が生まれます。

4: 階段下を利用した小上がり

▲ 階段下の空間を利用した小上がりのヌック。スペースとしては小さいけれど中に造り付けの棚があり、下には引き出し式の収納があり機能的(ビーバーハウス 施工例)

狭いスペースでもくつろぎの場所に

そんなに広くなくていいけれど、少しアクセントになる空間が欲しいな、という方にはヌックを小上がりにするというのはいかがでしょうか。 ほどよい〝おこもり感”がありリビングにあっても隠れ家的なスペースに。子どもの大好きな場所になりそうな予感。

小上がりリビングを設計する際の注意点は?

リビングに小上がりを取り入れる際、注意する点はあるのでしょうか?
メリットとデメリットについても一級建築士の専門家に聞いてみました。

ビーバーハウス 設計担当 一級建築士 福田美由紀さん

 

───どんな方が小上がりを希望されますか?

福田さん:SNSやネットでたくさん写真を見て、お勉強をされている方が希望されるケースが多いですね。おしゃれにしたい、個性的にしたいというご希望のほかにも、将来的に1階のみで生活できるように小上がり和室を寝室のように使いたいと小上がりを希望される方もいらっしゃいました。

───「小上がりリビング」の一番のメリットは何ですか?

福田さん:家族のコミュニケーションがとりやすくなることです。コミュニケーションをとるためには、目線を合わせる事がポイントになるのですが、ダイニングで椅子に座っている人やソファに座っている人と小上がりに座っている人とは目線が合いやすくなります。逆に、小上がりではない和室の畳の上に座っている人と、ダイニングの椅子に座っている人では目線を上にあげたり、または下げたりしなければ目と目は合いません。けれど小上がりで高さがあれば、ふと見るだけで目と目が合いますので、自然にコミュニケーションがとりやすくなります

───小上がりリビングのデメリットはありますか?

福田さん:リビングが狭く見えてしまうことがあります。普通に考えると段差がなにもない15畳のリビングと小上がりがある15畳のリビングでは、何もない方が視覚的に開放感があり広く感じます。ですので、間取り計画時から空間的に狭くならないかを検討する必要があります。また上り下りするのがバリアフリーの観点からデメリットとなる場合もあります。

───小上がりがあるリビングにするには、どのくらいの広さが必要ですか?

福田さん:特に何畳以上の広さが必要という事はありません。狭いスペースでも充分、小上がりの用途は果たせます。ですので、階段下や窓際のスペースなど上手に利用して設計する事も可能です。

▲ 2畳ほどのスペースでも充分。床下を引き出し収納にもできスペースを有効活用できる(ビーバーハウス施工例)

───小上がりを設計する際の注意点はありますか?

福田さん:まずは間取り計画時から家具の配置もしっかり考えて小上がり空間的が邪魔にならないか、動線的に上り下りが不便で無いか、引き出しが使いやすいかなど検討する必要があります。また窓の位置に注意してください。小上がりで座っている時にちょうどよい窓の位置でも、リビング全体から見たら高さのバランスが悪く、統一感がないちぐはぐな印象を与えてしまう場合があります。また小上がりに掃き出し窓を設けると、小さなお子様が誤って窓から落ちてしまった時に、地面からの高さがありますのでけがをする可能性がありますので計画時から注意してください。

───ありがとうございました。

まとめ

和室の小上がりは和モダンな雰囲気になりますし、フローリングの小上がりはスキップフロアのような感覚でオリジナリティがありおしゃれ。しかも床下を収納にできたり、掘り込みにできたりといろんな事に活用できるので面積を有効利用できます。
また、リラックスできる場所が増えるので、家族みんなが好きなようにくつろぐ事ができるのがいいですね。せっかく家を建てるなら、ありきたりではない、小上がりをデザインするという選択もアリだと思います!


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取材協力

株式会社ビーバーハウス

豊中市・八尾市・藤井寺市を中心に地元密着スタイルで住まいを提案する株式会社ビーバーハウス。おしゃれにコーディネートされた等身大のモデルハウスが人気で、ビーバーハウスファンも多数。建築工事中の仮設トイレまで可愛く装飾するなど、どの施工現場も美しく「魅せる現場コンテスト」において3年連続最優秀賞を受賞している。

筆者

著者

住宅ライター/プロインタビュアー 大内 夏実

株式会社リクルートで情報誌のイロハを学び、独立。不動産・住宅系ライターとして経験を積む。大手ハウスメーカーから小さな街の工務店までさまざまな建築会社の注文住宅施工例やモデルハウスなどを取材し、また実際に購入した方、家を建てた方のインタビューも多数実施。年間100軒ほどの取材に基づいた知識と経験から多くの建築会社の広告戦略なども手掛けている。

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