インテリア

公開日2025.07.15

殺風景な部屋をおしゃれに!原因と解消法、おすすめインテリアも

「なんだか部屋が殺風景で落ち着かない」「友人を招きたいけれど、味気ない部屋で躊躇してしまう」そんな悩みを抱えていませんか?

シンプルな暮らしを心がけたつもりが、いつの間にか殺風景な空間になってしまうことは珍しくありません。また、新生活を始めたばかりで何から揃えていいか分からないという方も多いことでしょう。

本記事では、殺風景な部屋になってしまう原因や解消法に加え、部屋をおしゃれに変えてくれるおすすめのインテリアアイテムを紹介します。理想の空間作りを叶えるヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。

インテリアコーディネーター / 整理収納アドバイザー1級

平井 千恵美

殺風景な部屋とは?

殺風景な部屋とは、色味が乏しく冷たい印象を与える空間のことです。家具や小物が極端に少ないために、壁や床の無機質な素材がそのまま露出している状態の部屋が典型的な例といえます。

物が少なく、生活感がない部屋はすっきりとした清潔感があり、ミニマリストの理想とされることもありますが、殺風景な部屋はそれとは異なります。殺風景な部屋は、物が少なく、彩りも不足しているためどこか“寂しさ”を感じさせる空間です。 このような部屋では、リラックスができなかったり、友人を招いたりすることに抵抗を感じる人も多いでしょう。

殺風景な部屋になってしまう3つの原因

殺風景な部屋をおしゃれで居心地のよい空間に変えるためには、まずその原因をしっかり理解することが大切です。ここでは、殺風景な部屋になってしまう3つの原因を解説します。

原因1.物が少なすぎて空間の余白が目立つ

すっきりと整った空間は心地よさを感じさせる一方で、物が少なすぎるとかえって寂しさや冷たさを感じることがあります。特に広さのある部屋では、家具やインテリアが十分に配置されていないと、余白が目立ってしまい、全体のバランスが取れません。その結果、無機質で殺風景な印象になり、居心地の悪い空間になります。

快適な空間を作るためには、アイテムを減らすのではなく、適度に選んでバランスよく配置することが大切です。家具や小物が空間と調和することで、温かみや個性のある居心地のよい部屋になるでしょう。

原因2.家具同士の距離が遠い

家具と家具の配置が離れすぎていると、それぞれが孤立して見え、部屋全体に統一感がなくなります。たとえば、ソファとテーブルが離れすぎていたり、テレビボードだけがぽつんと壁際に置かれていたりすると「空間にまとまりがない」と感じる方が多いでしょう。
家具同士の距離が遠いと、せっかくのインテリアもバラバラに見え、殺風景な印象を与えやすくなります。
リビングであれば、ソファを中心にテーブルやサイドテーブルを30〜60cm程度の手が届く範囲に配置するというように、使いやすく見た目も美しい配置を考えることが重要です。

原因3.フォーカルポイントがなく視線が定まらない

フォーカルポイントとは、部屋に入った瞬間に自然と目が向く場所のことです。フォーカルポイントがない部屋は、視線が定まらないため、落ち着かない印象を与えやすくなります。殺風景な部屋に感じるのは、こうした視覚を引きつける要素が不足していることが原因の一つです。

フォーカルポイントには、壁に飾るアート作品や存在感のある観葉植物、おしゃれな照明器具などを取り入れることがおすすめです。これらのアイテムが部屋に入った人の視線を引きつけ、部屋全体の印象を引き締めます。フォーカルポイントの作り方とその効果については、以下の記事で詳しく説明しています。

「ゾーニング」「フォーカルポイント」とは?家具レイアウトの基本

殺風景な部屋を解消する方法

ここでは、空間を魅力的にするための基本的な考え方やポイントを解説します。これらの方法を実践することで、おしゃれで居心地のよい空間を作ることができます。

1.空間のテーマやテイストを決める

部屋作りの第一歩は、どんな空間にしたいかテーマをはっきりさせることです。
家具やインテリアを揃える際、北欧風の家具とアジアンテイストの雑貨、モダンな照明とカントリー調のラグなど、異なるテイストのアイテムが混在していると、ちぐはぐな印象を与えてしまいます。

まずは、「北欧ナチュラル」「モダンシック」「インダストリアル」「和モダン」など具体的なインテリアのテイストを決めると、家具や色の選び方に一貫性が生まれます。また、テイストを決めることで空間作りがスムーズに進み、殺風景さを解消することができます。

人気のインテリアテイストは、以下の記事を参考にしてください。

北欧インテリアとは?家具・配色の特徴と部屋の作り方
モダンインテリアとは?家具・配色の特徴と部屋の作り方

2.空間の「主役」を決める

部屋に入ったとき、自然と視線が集まる「主役」を決めることは、空間作りで重要です。空間に主役があると、その周りに家具や小物をバランスよく配置でき、まとまりのあるインテリアが実現します。たとえば大きなソファや美しいアート、存在感のある照明などが主役になり得ます。

ただし、主役は一つに絞るのがポイントです。複数の主役があると視線が分散し、空間が散漫な印象になります。他の要素は主役を引き立てる脇役として配置し、調和の取れた空間を作りましょう。

3.配色で空間に統一感を生み出す

おしゃれでまとまりのある空間にするためには、配色で「ベースカラー70%」「メインカラー25%」「アクセントカラー5%」の黄金比を意識しましょう。

ベースカラーは、壁や床など部屋の大部分を占める色で、空間の基調となるため落ち着いたトーンが適しています。メインカラーは、家具やカーテンなど、存在感のあるアイテムに使われ、部屋の雰囲気を左右します。アクセントカラーは、クッションや小物などのポイントカラーで、空間にメリハリや遊び心を加える役割です。
黄金比を意識して配色のバランスを整えることで、まとまりのある空間にすることができます。

4.曲線や柔らかなラインを取り入れる

直線的な家具が多いと、空間全体が硬く冷たい印象になりがちです。丸みのあるテーブルや曲線を描くチェア、円形のラグなど、柔らかなラインをもつアイテムを取り入れると、空間に“優しさ”と“動き”を演出することができます。

ただし、すべてを曲線で統一する必要はなく、直線とのバランスを意識することが大切です。たとえば、四角いダイニングテーブルに丸みのある椅子を合わせたり、直線的なソファに円形のクッションを置いたりすることで、程よい柔らかさを演出できます。

最近では円形のダイニングテーブルも人気です。詳しくは以下の記事をご参考ください。

円形ダイニングテーブルが今人気!ナチュラル・モダン系のおすすめ紹介

5.複数の素材を組み合わせる

部屋に置く物の素材は単一にせず、異なる質感を組み合わせると、空間に豊かな表情と深みが生まれます。「木の温もり」「布の柔らかさ」「金属のシャープさ」「ガラスの透明感」「革の高級感」など、素材それぞれの魅力を活かしましょう。

異なる素材をバランスよく配置することで、単調さがなくなり、“メリハリのある空間”を作り出せます。特に木製家具は、自然な温もりと落ち着きを与え、殺風景な印象を和らげる効果をもつためおすすめです。素材の組み合わせを工夫して、表情豊かなインテリアに仕上げましょう。

殺風景な部屋をおしゃれに変えてくれる、おすすめのインテリア5選

初心者でも取り入れやすい、おすすめのインテリアを5つご紹介します。これらは殺風景な部屋の印象を大きく変えてくれる優れものばかりです。

1.ラグ・カーペット

むき出しのフローリングは、ラグやカーペットを敷くだけで温かみのある空間に変わります。敷物は、色やデザインだけでなく、ウールやコットン、ポリエステルなど素材の違いによって肌触りも楽しめるアイテムです。
特に大きめのラグには、空間にまとまりを与え、家具同士をつなぐ役割を果たします。毛足の長いシャギーラグなら、見た目にも触感にも温かみを感じられ、リラックスできる空間を演出できるでしょう。

以下の記事では、リビングとダイニングのラグの選び方について詳しく解説しています。

地味なリビングダイニングはラグを主役に!おしゃれに見える選び方とおすすめのラグ

2.間接照明

天井の蛍光灯だけでは空間が味気なく、どこか冷たく無機質な印象になりがちです。そこで、部屋が殺風景に感じる場合は間接照明を取り入れることをおすすめします。
床に置くフロアライトやテーブルランプ、壁に取り付けるウォールライトなど、間接照明にはさまざまな種類があり、それぞれに個性と役割があります。これらを組み合わせて配置することで、光に立体感や奥行きが生まれ、空間全体に豊かさと温もりが加わるのです。

また、電球の色味に暖色系を選ぶと、視覚的にも心理的にもリラックスできる空間になるでしょう。照明の工夫は、居心地のよい空間を作るために欠かせません。

以下の記事では、照明の効果について解説しています。

部屋に最適なLEDの明るさ・色は?知っておきたい照明の知識と選び方
癒し効果バツグン!個性あるおしゃれなテーブルライト6選

3.アート・写真

何も飾られていない壁は、殺風景な印象を強めてしまいます。壁に写真や絵画を飾ると、おしゃれな空間を演出できます。大きな絵画を一点飾る方法も素敵ですし、小さな作品を複数組み合わせてギャラリーウォールを作るのも魅力的です。複数飾る場合は、フレームの色や素材を統一することを心がけましょう。まとまりのある洗練された印象に仕上がります。

ピクチャーレールを使えば壁に穴を開けずに作品を飾れるため、原状回復が必要な賃貸住宅でも安心です。

4.ファブリックアイテム

クッションやブランケット、カーテンなどのファブリックアイテムは、部屋に柔らかさと温かみをプラスする役割をもちます。簡単に空間の印象を変えられるため、手軽におしゃれを楽しみたい方にぴったりです。

特にブランケットは、使わないときでもソファの背もたれにさりげなく掛けるだけで、空間のアクセントとして映えます。また、季節に合わせて素材や色を変えれば、一年中快適で飽きのこない空間作りが可能です。ファブリックは殺風景な部屋を優しく彩るアイテムといえるでしょう。

5.観葉植物

観葉植物は、殺風景な部屋に生命力と癒しをもたらすアイテムです。特にフィカス・ウンベラータやモンステラのように葉の大きな観葉植物を部屋の角に置くと、自然なフォーカルポイントとなり空間にアクセントを加えます。また、小さな植物を複数まとめて配置することで、おしゃれでまとまりのある雰囲気を演出することも可能です。

植物の手入れが苦手な方は、質のよいフェイクグリーンを飾るのもよいでしょう。鉢カバーにもこだわると、植物の魅力が引き立ち、より洗練された印象になります。

観葉植物と鉢カバーの選び方は、以下の記事を参考にしてください。

初めての観葉植物。おしゃれに見せるなら、高さのある植物と鉢カバーがポイント!

まとめ

殺風景な部屋でも、少しの工夫で温かみのある心地よい空間に変えられます。
まずは、なぜ部屋が殺風景に感じるのか、原因をきちんと見つめてみましょう。そして、自分の暮らしに合った方法で少しずつ改善していけば、自然と居心地のよい空間が生まれます。
配色や素材、家具の配置、そしてアクセントとなるアイテムの選び方で、快適でおしゃれな空間を実現できるでしょう。今回ご紹介したポイントを参考に、居心地のよい空間作りに挑戦してみてください。

アドバイザー

インテリアコーディネーター / 整理収納アドバイザー1級

平井 千恵美

さまざまな市町村のまちづくりに携わりながら、人と住空間のつながりを見出す活動を行う。前職では注文住宅の構造設計を担当。自宅のリフォームやDIYの経験も多数。

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