更新日2023.03.01 公開日2020.12.03
【ラブリコDIY】穴を開けずにできる!簡単&おしゃれな壁面収納
「物が多すぎるせいで部屋が狭く感じる…」「デッドスペースをどうにかして活用できないかな」など、お部屋に関する悩みは尽きないもの。今回取り上げるのは、賃貸におけるリビングやダイニングの収納問題です。壁に穴を開けることができないお部屋にぴったりの方法とは?実際にお寄せいただいたお悩みを、プロのアドバイスをもとにDIYで解決していきます。
賃貸のリビングに収納スペースが欲しい!
今回お悩みをお寄せいただいたのは
賃貸マンションにご夫婦でお住まいの30代女性。リビングとダイニングの収納スペースが少ないので、物はできるだけ整理するようにしています。壁面に収納棚を置いているのですが、うまく収まりきらない物があったり、左右にできるデッドスペースがとっても気になって…。賃貸なので、壁に穴を開けて収納棚をつくるといったことは難しいです。何か良い方法はないでしょうか?
実際にお住まいのお部屋
一見まとまりがよく見えるリビング・ダイニングですが、壁面部分の棚は収まりが悪く、お部屋から“浮いてしまっている”印象があります。他にも、棚に収納しきれず居場所が定まらない物がちらほら…。
ロボット掃除機はなぜかここが定位置
棚におさまりきらず、上にも物を置いたり
ここでプロのアドバイス!
収納場所は1カ所にまとめることで、部屋全体をスッキリと広く見せることができますよ。賃貸でも設置できる突っ張り棒「ラブリコ」で、壁面スペースを活かした大きな収納棚を作りましょう。
建築、内装設計デザイン TO DO 藤田剛
賃貸だけど収納棚の左右にできるデッドスペースを活用
赤い部分がデッドゾーン。「ラブリコ」を活用することで、このスペースをおしゃれで機能的な壁面収納として活用できるのだとか。
壁面収納で大活躍!今注目の「ラブリコ」とは?
「LABRICO (ラブリコ)」とは、「突っ張り棒」の開発・製造を手がける平安伸銅工業社のオリジナルDIYブランドです。これまでDIYをしたことがないビギナーや女性でも安心して使用できるパーツがラインナップされています。今回は、なかでも代表的な「2×4アジャスター」を使用。DIYで主流とされる寸法=「2×4(ツーバイフォー)」の木材にぴったり合うパーツで、その扱いやすさからリピーターも続出しているのだとか。壁や床を傷つけずに収納スペースなどの設置ができるため、賃貸の方にはおすすめのアイテムです。お部屋の雰囲気やお好みに合わせて素材やカラーが選択できるのも、人気の理由のひとつ。2×4アジャスターは、ホームセンターやネットショップなどで購入できるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
「ラブリコ」を使って壁面収納DIY!
今回使用するもの
それではさっそく、今回のDIYで使用する材料や道具、具体的な作り方の流れを紹介していきます。
- ラブリコ 2×4アジャスター(アイアン)4個
- お部屋のテイストに合わせて白を選びました。
- 木材:柱(2×4材)4本
- 棚(ラワン合板)910×1820mmをカット(余ったものを天井に利用)、OSB合板
※木材はあらかじめ準備
- L字金具とビス(ラブリコ付属以外のビスは別途用意)
- 棚受け部分に使用するパーツです。お部屋のスペースや設置する棚に合わせて数を用意しましょう。今回は23個使用しています。
- インパクトドライバー
- ネジやビスを打ち込む際に使用する電動ドライバー。木材などに打ち込む場合は、手動よりも電動のものがおすすめです。
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壁面収納の作り方の手順
木材を使用したDIYのステップには、大きく7つの流れがあります。
木材を使用したDIYのステップ
- 1.部屋を見渡して何を作りたいかを考える
- 2.置くスペースのサイズを測る
- 3.作りたいもののイメージ図を描く
- 4.必要な木材とそのほかの材料を買う
- 5.やする
- 6.木材を保護するワトコオイルを塗る
- 7.組み立て・設置
特に、1つめの「何を作りたいかを考える」は、しっかりと取り組んでおきたい工程のひとつです。「棚は何段にしよう」「2段目の棚は3分の2の長さにしておこう」など、実際に収納するものに合わせて事前にレイアウトを考えることで、材料の準備をスムーズに進めることができます。一つひとつの手順をしっかりと踏みながら、完成を目指しましょう。
基本となる1~6までのステップを参考に進んだあと、壁面収納の「組み立て・設置」の作業に入っていきましょう。
組み立てから設置まで
まず、壁面収納の柱部分にあたる2×4材とラブリコを組み合わせていきます。ビスを打ち込む部分は、事前にドリルで細い穴を開けておくとよいでしょう。穴を開けたら、インパクトドライバーを使って木材にビスを打ち、ラブリコを固定してください。床面と接する柱の底部分には、ラブリコに付属しているパッドを貼り付けておきます。ラブリコと2×4材の組み立てを終えたら、次は柱の設置です。接地面をラブリコで調整しながら、しっかりと固定しましょう。2本目以降の柱の位置は、棚受けサイズに合わせて設置してください。
事前にドリルで細い穴を開けておきましょう。
部屋の床面を傷つけないように付属パッドを使用。
傷をつけないよう、天井とラブリコの間に白く塗った板を挟んでいます。柱が真っ直ぐに設置できているかを確認するには、水平器がおすすめです。
今回は余った木材を噛ませています。
水平器を使用して真っ直ぐになっているかをチェック。
次に棚受けの設置です。事前にL字金具を取り付ける位置を記しておき、ビスで金具と棚受け板をとめていきます。下段・上段の棚受け板を設置したあと、背面を取り付けていきましょう。
L字金具を取り付けます。
ビスで金具と棚受け板をとめます。
空間に変化とインパクトをつけるために、背面部分にはOSB合板をチョイス
収納棚の設置が完了
組み立て、設置すること約3時間。
収納棚が完成!
部屋のテイストに合わせて木材はナチュラル、ラブリコアジャスターは白を選びました。
では、棚にあった物を収納していきましょう。
下段はあまり目がいかないので収納棚に入れてあった物を、3段目にはベランダにあった盆栽や趣味のカメラを。また一番上段に、大好きなブランドのバッグを飾ればまるでショップのような雰囲気に。間隔を開けて、収納・ディスプレイすることもポイント!
壁面収納完成!リビングがお気に入りの場所に
今回かかった費用(概算)
ラブリコ 2×4アジャスター(アイアン)4個=4,200円
木材(保護用ワトコオイル含む)=14,300円
L字金具=14,000円
ビス(ラブリコ付属以外)=約1,000円
合計 33,500円(税込)
※棚受けは、下段は比較的安いもの、上段の見える場所は高いものを使用
※木材カット料金は含まれておりません。(ちなみにカット代¥850)
お部屋全体がすっきりとした印象に
部屋が広く見えるようにダイニングテーブルの位置も変更しました。リビング・ダイニングが今ではお気に入りの場所に。観葉植物や季節によってディスプレイを変えたり、何を飾ろうかな、と考えるもの楽しみの一つに。
組み立てから完成まで動画でも詳しく紹介しています sumica YouTube動画
最後に
賃貸ではあきらめがちな壁面収納でしたが、ラブリコを活用することで見事に設置することができましたね。ラブリコの活用方法はまだまだあり、キッチン収納や本棚などにも利用できます。DIYは、アイデア次第で何通りもできて、応用できるものもたくさん。自分なりに考えて作ることが醍醐味でもあります。その楽しさと出来上がった後の満足感を味わうことができれば、次は何を作ろう?と楽しみも増えるはず!まずはお部屋を見渡して、あなたにぴったりなDIYにトライしてみましょう。
今回ご紹介した商品はこちらから購入できます
ラブリコ 2×4アジャスター(アイアン)
協力アドバイザー
建築、内装設計デザイン
TO DO 藤田 剛
2008年より設計デザイン事務所主宰
住宅や店舗のデザイン・設計業務を主に、素材や質感、ストーリーを大切にしたデザイン業務を行う。空き家問題にも取り組み、淡路島に移住し築100年の古民家を自ら改装しながら地域交流拠点としての活用を目指す。