公開日2024.06.14
【ダイニングテーブル】天板の素材と脚、一番チェックするポイントは?
ダイニングテーブルの天板には木材やガラス以外にも、いろいろな素材があります。また、脚の素材やデザインとの組み合わせによっても雰囲気が変わります。
今回は、素材ごとの特徴と選び方のポイントをお伝えします。
ダイニングテーブルのサイズと色
まず、ダイニングテーブルを選ぶ際は、ダイニングスペースの動線を考慮した上で、サイズを決めることが大切です。また、床の色などの内装からも考慮しましょう。 サイズの決め方と内装との合わせ方は、以下の記事を参考に。
インテリアのプロが教える、長く使えるダイニングテーブルの選び方
天板の素材の種類
今回は少し掘り下げて、テーブルの天板の素材と脚のデザインについて、チェックするポイントをお伝えいたします。
ダイニングテーブルは「天板」と「脚」に分けられます。その天板の素材には、以下のような種類があります。
- 1. 木材(無垢材、突板)
- 2. ガラス
- 3. メラミン化粧板
- 4. セラミック
- 5. 大理石
- 6. モールテックス
素材ごとのその特徴と注意点を順に見ていきましょう。
無垢材
同じ木材でも「無垢材」と「突板」の天板があります。
1本の木からそのまま切り出されたものが無垢材。手触りがよく、使えば使うほど味わい深くなる、癒し効果バツグンの素材です。無垢材を貼り合わせたものや、古材を使用したものなど、比較的安価&木の素材感を感じられるものもあります。
特徴
- 傷や色合いなど経年変化を楽しめる、使えば使うほど味わいが出る一生ものの素材
注意点
- ・収縮による歪みや反り等が生じる可能性がある
- ・価格が高い(素材による)
突板
0.2mmぐらいの薄い木のシートを表面に貼り付けたものを突板(つきいた)といいます。
表面は本物の木なので、手触りは温かみがあり、無垢板のような収縮や歪みはほとんどありません。価格も無垢に比べるとかなりリーズナブルです。実はアンティーク家具にもよく使われている突板。好みが絞り切れていない場合は、ちょうど良い素材かもしれません。
特徴
- ・無垢のような収縮や歪みはほとんどない
- ・無垢に比べるとリーズナブル
注意点
- ・表面が薄いため、深く傷がついた場合は中の芯材が見える
同じ木材でも、塗装方法によって質感や傷のつきやすさは変わります。詳しくは以下の記事を参考に。
木製家具の仕上げ塗装の違いとシミ・剥がれを修復する際の注意点
モダンでスタイリッシュな雰囲気を出しやすいガラス素材。お部屋を広く見せる効果もありますが、多少気を使う素材でもあります。
特徴
- ・部屋が広く見える
注意点
- ・コップなどを置くとカチャカチャ音がする
- ・割れる可能性がある
メラミン化粧板とは、樹脂を浸透させた紙を何層も重ね合わせた薄い板のこと。
傷や熱、汚れに強く、デザインのバリエーションも豊富です。機能性を重視する人にはおすすめですが、自然素材の温かみを感じたい人には不向きかもしれません。
特徴
- ・傷や熱、汚れに強い
- ・デザインのバリエーションが豊富
セラミックとは陶磁器の一種で、近年人気が高まっている素材です。
こちらも熱や傷、汚れにも強く、熱い鍋もそのまま置くことができます。木のような温かみはなく、カッコ良さやモダンな雰囲気を出したい人にはおすすめの素材です。
特徴
- ・傷や熱、汚れに強い
注意点
- ・重量があり、移動の際に少し不便
天然の大理石のダイニングテーブルは、マーブル模様が美しく、上品さ&高級感のある素材です。耐久性が高いので、長く使うことができます。
デメリットとしては価格が高いこと、また酸やアルカリに弱く、飲み物をこぼした時はすぐに拭き取る必要があるなど、小まめなお手入れが必要です。
特徴
- ・耐久性が高い
注意点
- ・価格が高い
- ・お手入れが必要
モールテックスとは、モルタルに樹脂を混ぜた左官材料です。防水性と耐久性があり、コンクリートのような質感がカッコよく、リノベーション素材としても人気上昇中です。ただ、シミや汚れには弱いので、日頃のメンテナンスは不可欠です。
特徴
- ・防水性、耐久性がある
注意点
- ・メンテナンスが必要
天板の素材によって機能が異なり、ダイニングの雰囲気も変わります。また、同じ素材でも、塗装方法や研磨方法、色柄によっても雰囲気は全く変わります。
脚のチェックポイント
ダイニングテーブルは天板に目がいきがちですが、脚の素材やデザインも選ぶ際には大切なチェックポイントです。
1.脚の素材
脚の素材は、大きく分けて木製と金属(アイアン、スチールなど)があります。
木製脚の特徴は、天板と同様です。金属脚の場合は、傷がついてしまった場合はサビることもあります。
2.脚がついている位置
脚の本数やデザインも色々ありますが、注意してみていただきたいのが、脚がついている位置です。
例えば上の2つのテーブルの幅が同じで、同じデザインの脚がついているとします。
左のテーブルは脚が端についているので、座って足を入れる範囲が広く、右は脚が内側に入っているので、狭くなります。テーブルを囲んで座る場合は、脚が内側に入っているほうがと両サイドに座りやすくなります。
脚のデザインだけではなく、何人座る予定なのか、そのテーブルの有効寸法や座った時に脚が邪魔にならないか?などを考慮するようにしましょう。
3.天板と脚の組み合わせによるイメージ
ダイニングテーブルは、天板と脚の素材と色や形の組み合わせによってイメージが変わります。天板と脚の素材と色の配分量により、“温かみのあるナチュラル寄り”か、“都会的なモダン寄り”かが決まります。また脚の太さも、細いほどスタイリッシュ(モダン)なイメージになります。
基本的なインテリアのイメージは以下になります。
素材と色の配分量によるイメージ
違う素材の組み合わせは、MIXされたイメージに
例えば、天板が木材で金属の脚(もしくはブラック色)の組み合わせのテーブルは、ナチュラルにモダンな要素がMIXされたイメージになります。
ナチュラル色をブラックで引き締めることによりカッコ良さが加わり、スタイリッシュな雰囲気をプラスすることができるため、インダストリアルな雰囲気にすることもできます。
一番こだわるポイントは?
これまで天板の素材と脚のデザイン、組み合わせによるイメージなど、チェックするポイントについてお伝えしましたが、一番こだわって欲しいのは天板の素材です。
ダイニングテーブルは家族が毎日触れて、物を置いて、拭いて、と一番酷使する場所です。ご自身のライフスタイルに合った機能性はもちろん大事です。ですが、ソファと同じぐらいリビングダイニングの面積を占める天板は、その素材(色)が空間のイメージを左右します。どんな素材なら心地良く感じるか?元気の元となる食事が楽しくなるか?という視点から考えてみるのもおすすめです。機能性だけでなく、長く愛着がもてるものを選ぶことが一番だと思います。
たくさんあって決められない、という方は、 “大きな家具はシンプルなものを選び、小さな家具でテイストをプラスする”というコーディネート法もあります。これが、一番失敗が少なく、インテリアをコーディネートしやすい方法です。
詳しくは以下の記事を参考に。
インテリアのプロが教える、長く使えるダイニングテーブルの選び方
次回は、ダイニングチェアの選び方についてお伝えします。