DIY

更新日2023.02.28 公開日2020.12.03

DIY初心者向け!準備する前におさえておきたい6つの工程

DIY初心者向け!準備する前におさえておきたい6つの工程

初心者必見!DIYを始めるならまずは揃えておきたい工具5選」では、DIYを始めるにあたり必要な工具についてご紹介しましたが、じゃあ、DIYを始めようと思っても何から始めたらいいのか?と思うことでしょう。今回は、DIYの始め方でもある、木材を使った家具作りでの「基本」となる工程や手順をまとめました。

基本工程6ステップ~木材を使った家具作り~

【STEP1】作りたいものをイメージする

暮らしの中で、住まいにちょっとした棚が欲しい、このスペースに合う家具が欲しい、でも既製品では売っていない、なんてことがあります。こんなときに自分で木材などの材料を用意してオリジナルの家具を作って解決する方法がDIYになります。DIYとは、Do It Yourself の略で、なんでも自分でやってみるという意味です。昔の日曜大工のようなイメージで、自らの手で解決改善し、自分で作り上げる。そして作ることを楽しむ、これがDIYです。

それでは、DIYの始め方の基本となる6つの工程を説明していきます。


【イメージする】⇒【サイズを測る】⇒【図面(デザイン)を書く】⇒【必要な木材と材料を買う】⇒【やすりがけ】⇒【塗装する】


DIYはこの6つの工程に沿って繰り返し進めていきます。

まず、自宅の部屋を見渡して、何に悩んでいるかを考えてください。初歩的なことですが、何を解決したいのか、それに対して必要なものは何かを考える、ということから始まります。例えば、リビングに収納棚を置いているがデッドスペースが多く、収納スペースも少ないな…。どうにかこの壁面を利用して大きめの収納棚を作れないかな、とつながるわけです。この何をしたいかイメージすることがDIYアイデアにつながる最初のきかっけになるのです。



・壁面に子どもの絵本を飾るおしゃれな本棚が欲しい
・キッチンと冷蔵庫の隙間がデッドスペースで、ちょうどよいサイズの収納棚が欲しい
・ベランダのスペースを有効活用して趣味の道具を収納したい



などなど、考えてイメージをするとDIYアイデアは浮かんできますし、最近ではテレビやネット、SNSでたくさん情報が共有されており、DIYアイデアや工具、材料などがたくさん見つかるので参考にするのも良いでしょう。

【STEP2】置くスペースのサイズを測る

イメージができたら、置きたい場所全体の寸法をできるだけ細かく測ってメモします。寸法を測らずDIYをすると、サイズが合わない、材料が足りない、もしくは多く余ったなど、失敗や損をしやすくなりますので、必ず寸法を測りましょう。
初心者必見!DIYを始めるならまずは揃えておきたい工具5」でも紹介しましたが、寸法を測るために必要な工具は「コンベックス」というものです。メジャーと似ていますが、コンベックスは建築や工作に用いられ、届かない箇所でも折れ曲がらず伸ばして採寸ができます。

初心者必見!DIYを始めるならまずは揃えておきたい工具5選

【STEP3】図面を描こう(デザインを決めよう)

こんなものがほしいと思うものの簡単なイメージ図を作成します。
【STEP2】でメモしたスペースのサイズを参考に、作るものの具体的な大きさ(縦・横・奥行)を記入していきます。具体的な大きさがわかれば、必要となる木材の大きさも決まっていきます。図面があることで、必要な材料や木材の大きさも間違いにくくなりますので、DIYの工程に欠かせません。制作の工程を表にしておく事で、ミスを防いだり、必要な部品や工具などもチェックできます。

初心者の方には、図面は少しハードルが高いので「完成品をイメージするために描くもの」と捉えて、イメージは画像でもいいですし、サイズ感にピッタリ合っている必要はなく、ラフのように気楽に描きましょう。続けていくことで、徐々に図面が描けるようになります。

【STEP4】必要な木材と材料を買う。材料はホームセンターでカット

必要な材料を探すときには、木材や塗料、ネジやビス、工具などさまざまな種類が揃っているホームセンターが便利です。最近ではDIYコーナーを設けているホームセンターも増えていますので、とても選びやすくなっています。また、どのような物を購入すれば良いか分からないときは、店員に相談もできるので、DIY初心者の方はホームセンターでの購入をおすすめします。

木材については、購入後にカットサービスをしてくれるホームセンターも多いので、木材の種類や大きさなどから選び、希望のサイズにカットしてもらいましょう。また料金も1カット30~50円など安価です。

1枚の板から

1枚の板から

矢印
できるだけロスがないようにカットします

できるだけロスがないようにカットします

木材は、1枚の板からできるだけロスがないようにカットするとこでコストを抑えることができます。ロスをなくすため、カットする寸法や数量をできるだけ正確に伝える必要があるので、事前に作っておいた簡単なイメージ図を持っていきましょう。

最近では、インターネットでも、ホームセンターや木材専門店、DIY専門店で希望のサイズにカットしてもらった木材を購入することもできます。送料はかかりますが、運ぶための車を用意しなくてもいいのでとても便利です。

【STEP5】やすりがけ

初心者必見!DIYを始めるならまずは揃えておきたい工具5選」でも紹介しましたが、木材の表面をやすりがけするときに必要な工具は「サンダー」というものです。もちろん手動でサンドペーパーを用いてやすりをかけることもできますが、電動工具であるサンダーの方が作業効率も良くで、安全面だけでなく、仕上がりにも大きな差が出ます。

カットできた木材の表面をサンダーやサンドペーパーなどである程度やすりがけしましょう。木材の表面がザラザラして毛羽立っているとホコリが溜まりやすく、さらに掃除がしづらくなるのと、ディスプレイした物に傷が入ることもあるのです。また塗料のノリがよくなるのもやすりをかける理由のひとつです。やすりをかける作業場所を確保ができない方や工具を買うまではいかないという方は、ホームセンターで作業台がありますので、その場で木材をやすりがけをしたり、工具をレンタルすることもできます。

サンドペーパーについて

サンドペーパーには「#●●(数字)」という表記があります。これは番手と言い、粗さやザラザラ具合の事を指します。番手が100なら「#100」となります。数字が小さいほど目が粗く、大きいほど目が細かくなります。使用用途によって使い分けるのですが、使用順序は通常小さい数字(粗い)→大きい数字(細かい)順で使っていきます。


#40~#100:製材したそのままの材など杉材の加工や、塗装を剥がすときに使用したり、デザイン上あえて表面を荒くしたい場合にも使用したりします。


#120~#240:工作用などで、仕上げに使われることが多いです。


#280~#400:塗装をする面の調整に使われることが多く、塗装のノリが良くなり、はがれにくくなります。塗装しない場合でも、滑らかに仕上げることができます。


#400~#800:重ね塗りする前の下地調整にちょうど良い粗さで、また刷毛の跡を削ったり、オイルが乾く前に濡れている状態で研磨するときにも使われます。ちなみに研ぎ粉がオイルと一緒に木に刷り込まれツヤがでます。


#1000~#2000:木工DIYではあまり使うことはないですが、金属の汚れやサビ落としなどに使用します。

【STEP6】塗装をする

6つの工程の最後は、塗装です。塗料にはワトコオイルやワックスやペンキ、オイルステイン、ニス、ウレタンなどがありますが、木材の木目を生かしたいなら、木目と木の味わいを生かしつつ、素材の保護にもなるワトコオイルがおすすめです。

ワトコオイルにはナチュラルやホワイト、ブラウンなど、さまざまな色もありますので、部屋に合わせて、好みによって選びましょう。塗ったあと、長時間置いておくとオイルの色が濃く入ったり、木目が薄くなったりしていきますので、好みの色合いになったら布・ウエスで拭きとりましょう。組み立てた後に塗装をすると、塗れない場所が出てきたり、塗り斑ができたりしてしまうため、組み立て前に塗装するようにします。

例:ワトコオイル(ナチュラル)を塗る前(左)と塗った後(右)

塗装の際、必要なもの

オイルや塗料を塗るにあたり、「養生シート」「バケツとハケ」「ウエス」も必要になるので用意することを忘れずに。ホームセンターであわせて購入しておきましょう。

養生シート
床が汚れないようにするためのシート。写真のものは、シートの幅や長さなどの展開も豊富で、端にはテープがついているので使いやすい。



バケツとハケ
使い捨てできるようなバケツに塗料を入れ、ハケを使って塗ります。



ウエス
オイルなどの塗料があまり濃くならないよう、好みの色合いになったときに拭く布。

組み立てと設置

ここまでできたら、いよいよ組み立てと設置です。
木材を使った家具作りの基本工程はこの5ステップがとても大切!

作りたいものや、置く場所によって、組み立て方や設置方法は変わりますので、
これからDIY事例としてご紹介していきます。

<DIY事例>

【DIY事例】初心者におすすめ♪簡単&おしゃれなボックスシェルフ

【ラブリコDIY】穴を開けずにできる!簡単&おしゃれな壁面収納

最後に

DIYをはじめる際、何を解決したいのか、それに対して必要なものは何か、何を作るか、を考えず材料を買うと失敗する可能性が高くなります。またDIYは難しいからやらない…など、かえって取っ掛かりのハードルを高めてしまうことにも。DIYは考え方とその準備がとても大切なのです。それが理解でき、慣れていくと、DIYは自分の理想に近づける手段となり、自分のライフスタイルに合ったものを手にいれる手段にもなります。作業に時間がかかってしまうことも多少ありますが、完成した時の達成感は、ほかでは味わえないものだからこそDIYは楽しいのです。

 

協力アドバイザー

建築、内装設計デザイン
TO DO 藤田 剛

2008年より設計デザイン事務所主宰
住宅や店舗のデザイン・設計業務を主に、素材や質感、ストーリーを大切にしたデザイン業務を行う。空き家問題にも取り組み、淡路島に移住し築100年の古民家を自ら改装しながら地域交流拠点としての活用を目指す。

 

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